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こんにちは。アメリカでカリフォルニア州とテキサス州を中心に不動産セールスエージェントとして働く佐藤です。
神奈川で暮らす姉が不動産業者ともめて大変な想いをしたようです。
本人はご主人と共働きでふたりとも東京で働き、休みには温泉旅行に出かけて地元料理を楽しむようなどこにでもいる夫婦。そんなふたりが懸命に貯めた貯蓄をもとに一軒家を購入しようとしたのですが、160万円という高い授業料を支払うことになってしまいました。
今回の件が皆様の参考になればと思い、今日はその背景をお伝えさせて頂きます。
事の顛末
二人が選んだのは川崎に近いある閑静な住宅地にある新築一軒家。完全な都会でもなく田舎でもなく、川崎駅まで歩けない距離でもありません。建物そのものは家と家の間に挟まれて細長く、日光もあまり期待できないのですが価格は新築3,460万円。
ローンを組むのもぎりぎりの年齢であり、一度ローンを組んでしまえばそれはほぼ残りの生涯を共にするローンという名の伴侶を得たようなもの。当然ながら物件の選択には慎重になります。
案の定、姉は契約期間の途中で新築内装の細部が気になりだしこの物件は見送りたい気持ちになりました。ところがその旨を不動産業者に伝えるのですが、あれやこれやと巧みな話術で契約にもっていこうと煽らたそうです。結果としては不動産業者と言い合いになりながらも、途中解約ということで違約金160万円を支払う結果となりました。
厳密には違法に違約金を支払わされたわけではなく、契約書に記載されている内容をよーく読むと確かに支払うべき違約金なのですが、嫌らしいのはその違約金に該当する記載内容がうまくオブラートに包まれており、経験希薄の不動産購入の素人にはまず分からないような内容になっていたようです。
法務局の担当者に見せたところ、「こんな契約書をつくる不動産業者が今でもいるんですよ。。」と一応の同情は示してくれたものの、契約書にサインしてしまったのだから仕方ありませんねという結果でした。
何が問題だったのか?
姉夫婦にとっては高い授業料となりましたので心から同情しますが、同時に初期段階で契約書と向き合う姿勢が甘すぎたかなとは思います。
日本人は性善説が根っこに強くありますので(これはこれで素晴らしいことですが)、初めて出会う不動産業者でもちょっと専門性を光らせれば「この人は信用できるに違いない」と信じたくなってしまうもの。
けれども相手を信用できるできないにかかわらず、最後に責任を取るのは自分ですからとりわけ不動産売買のような高額のお金に関しては性悪説に基づいて自己責任で全てに取り組まなくてはなりません。
日本の不動産契約書は国土交通省が発表している賃貸住宅標準契約書がありますが、その修正・加筆は不動産業者ごとに独自に出来るはずですので契約書は自分自身が完全に理解できるまで全ページを繰り返し読みこむべきです。違約金にしても不動産業者の都合のいいように修正されている場合もあり得るわけあるわけですから、特に初期段階で契約書を完全に理解する作業は基本中の基本といえます。
ただし、自分なりに契約書の内容が解釈は出来たとしても普段見慣れない不動産契約書にはどうしても小難しさが付きまとい、どこか契約書の真意とは外れた認識をもってしまう場合があるかもしれません。その意味でも不動産を購入する際にトラブルを避ける一番の方法は
「契約書内容の把握の為に専門弁護士を雇うこと」
これに尽きると思います。結局のところ、不動産売買には多かれ少なかれトラブルがつきものです。修繕にせよ調査にせよ大きなお金が動くのが不動産ですから、人の感情も相応の大きさで絡んでくるのが常だからです。弁護士を雇うこと自体お金がかかるのは当然ですが、後から痛い授業料を払わない為にもきちんとした専門家の助けを借りることが得策といえます。
アメリカの場合と比較してみる
アメリカでの不動産手続きの場合はどうでしょうか。
アメリカではそもそも私のような不動産エージェント、ブローカーたちは不動産関連を統括する州政府機関により発行された契約書を使用することが法律で決められており、弁護士または家主本人でない限り契約書上に独自に加筆・修正することは法律上禁じられていますので、標準の契約書から派生した独自の契約書を不動産エージェントから渡されるということはまずありません。
ただし、アメリカで不動産を購入する場合でもTitle Search(タイトル サーチ:権利調査)の為に契約期間の初期段階では必ず、不動産専門弁護士を雇うことをお薦めしています。厳密には、不動産エージェントは購入者に対して不動産弁護士を雇うことを薦めねばならない規定があるのです。
実際に不動産弁護士を雇う場合でも契約書の確認やTitle Search(タイトル サーチ:権利調査)であれば$500前後です。決して安くはありませんが、その100倍以上の高額となる不動産取引を考えれば、安全を$500で買えるのであれば安いものなのです。
まとめ
今日の項はいかがだったでしょうか。
姉は不動産購入にあたり160万円という高い授業料を払ってしまいましたが、きちんとお金と時間を使って契約書を把握していれば避けられたトラブルだと思います。自分の身を守るためにも、弁護士のような専門家を雇う重要性を考慮うしておきましょう。
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