こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
「アメリカ人は働かないというのは本当ですか?」
そんな質問をされたことがあります。
アメリカで20年以上仕事をしてきましたが、答えはYesでもありNoでもあります。言ってもアメリカは世界第一位の経済大国であり、(良し悪しは別として)世界で最も資本主義を上手くまわし、世界金融の仕掛けを作り出している国です。
そんなアメリカ人が「働き者じゃない」という評価をくだされるきらいがあるのは面白いところですが、実際のところどうなのでしょうか。
私(佐藤)のアメリカでの社会人生活から見てきた視点でお伝えさせて頂きます。
感性は確かに違う
とどのつまり日本人とアメリカ人とでは感性が全く違います。厳密には人種によって違いが多分にあり、私(佐藤)の感覚では白人が最も日本人の感覚から遠いように思います。
(もちろん良し悪しの話ではありません)
例えば日本の夏の風物詩の一つであるスズムシ。夕方にようやく涼みだしたころにスズムシの鳴き声を聞くとすごく情緒を感じますよね。私(佐藤)はあまり日本に帰りませんので、たまに夏に一時帰国してスズムシの鳴き声を聞くと「日本の夏だな〜」としみじみ思います。
ところがこのスズムシの鳴き声。ある白人が聞いた時に「この雑音はなんだ?」というのです。少なくとも日本人が聞くような感性でスズムシの鳴き声を聞かないのは確か。誤解のないように強調しますと、「なんて貧相な感性の奴らだ」という意味ではなく、日本人と白人の感性の違いは確かにあるという例です。
また同様の日本人との違いとして「空気を読む」ということが出来ない人たちだな、とは正直思います。とかくアメリカ人とやりとりする際にはYesかNoかをはっきり伝えることが大切なのですが、逆にいうとYesかNoかを伝えないと理解してくれない部分が多いと思います。
職場でも同じことですが、まず典型的なアメリカ人は時間外に自主的に働くことはしません。自分が契約している時間内に義務を果たすことが全てですから、同じ部署内でプロジェクトの進行が遅れ気味だったとしてもさっさと定時には帰ります。
日本だったらチーム全体の進行が遅れているのに自分の仕事をやるだけやってさっさと帰るような人は「お前何さっさと帰ってんだよ。空気読めよ。」という感じだと思いますが、まずその’あたりの空気を読んでくれというのは無理ですね。契約書上の拘束時間が全てですから、強制的に残業を強いようものならまず高い確立で訴訟問題になります。
ただし、このあたりの業務時間を遵守する姿勢は昨今の就業時間問題を背景に間もなく日本でも当たり前のようになるかもしれませんね。
文明国は結構な確率で、あらゆる面で同じ道を辿るものだと思います。
けれど支配層は頭の出来が違う
前述のように自分の仕事が終わったらさっさと帰るという姿勢は事実であり、このあたりは「アメリカ人は働かない」と言われる所以もあるように思います。けれども、かといって全員がそういう姿勢かといえばそんなことはありません。
いわゆるエリート階級であったり、大会社のエクゼクティブ、また戦略系コンサル会社の代表格マッキンゼーの社員みたいな類の人たちはそれこそ狂ったように働いてます。勤勉な日本人のそれと全く変わりませんし、ある意味それ以上に働きます。もっぱら世界の金融市場を仕掛ける米国はそういった一部のめちゃくちゃ優秀な支配層が仕組みをつくっているわけです。
とりわけ私(佐藤)の目でみても下を巻くのがユダヤ系のエリート層。なんというか、ちょっと違うんですよね。例えばバスケットボールでいえば日本人チームと黒人チームが勝負した場合、結果は明らかです。勝負もなにも、肉体的に生まれ持ったものが根本的に違うわけですから。
これと同じことで、こと商才の面になるとユダヤ人のそれにはちょっとやそっとでかなうものではありません。生まれ持った天性の商才というか、今でも「いったい何なんだこいつらは?」と思うことがありますが、口ではうまく説明できない物力の底力が彼らにはあります。
結局のところ金融市場もそうです。ユダヤ資本がガッツリ支配する米国金融は超優秀なエリートによりコントロールされており、この点は天賦の才ともいえる民族的な力が確実にあります。
けどやっぱり人生を楽しむのが上手
そのようなわけで、確かに一般的なアメリカ人は契約した仕事の義務しか果たしませんし、空気を読んで一緒に残業なんてことはあり得ません。米国が世界第一位の経済大国であり続けるのは一部の超エリート層が世界に幅をきかせるレベルの金融市場をはじめとする大仕掛けを動かし続けているからとも言えると思います。
とはいえ、アメリカ人は日本人よりも人生を楽しむのが上手だなと思います。日本人の勤勉さは素晴らしいものではありますが、日本人は世界で最も有給を使わない人たちです。アメリカ人は空気を読まずに言われのない残業はしませんが、別の見方をすると彼らがオンとオフをきちっと分けて人生を楽しんでいる一面もあるのです。子供の夏休みには親も長めの休暇をとってキャンピングカーで旅行、またビーチ沿いのバケーションハウスを数週間借りて家族でのんびり過ごす、なんてザラにあります。
将来が心配だからと貯金をし続けて死ぬときが一番金持ちの日本人。その一方で借金をしながらも家族との時間を大切にし、自分の人生を充実させようとするアメリカ人。良し悪しは別としても、私(佐藤)が見る限りはアメリカ人は人生を楽しむのが上手だなと率直に思います。
多くのアメリカ人は仕事に不真面目というよりも自分の人生に正直で優先順位の置き所が日本人とは違う、そんな風にも言えるかもしれませんね。
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