こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
不動産投資において
「出来るだけ良質の物件を!」
「出来るだけ高い利回りを!」
「出来るだけ安定したキャッシュフローを!」
と願うのは当たり前の心情です。
私(佐藤)自身も当然それらの条件を少しでも満たす物件を探しますし、基本的に長期投資となるべき不動産投資では初期設定がものすごく重要。
そんな中、FRBが「サブプライム・ローン問題を発端とする不動産価格暴落後の混乱は一応収束した」と判断して金融緩和政策の終了を告げてからしばらく経ち、現在は金利も上昇しつつありますので
「アメリカ不動産に投資する時代は終わった!」
「サブプライム後のような暴落がまたくるぞ!」
そんな投資熱に冷や水を浴びせる声もあれば、
「アメリカ不動産は今が最後のチャンス!」
「言っても人口は増え続けている。まだまだ物件価格が上がり続ける地域でキャピタルを狙え!」
そんな煽ってくる口説き文句もよく聞かれます。
一体誰が正しくて何の情報を信じればよいのでしょか?
本日は私(佐藤)の経験則から、間違いのない投資用の不動産物件の探し方についてお伝えさせて頂きます。
目標を明確にする
まず投資の世界において断定できるのは
「株だろうが不動産だろうが、正確な予測ができる人間はいない」
ということです。さも予想を的中させているかのように自分を掲げる人の言葉は信じちゃいけません。
どんな成功している投資家だって失敗を繰り返していますし、株でいえばウォーレン・バフェットですら過去に自社株4億3300万ドル分(!)を使って大失敗をした苦い経験があります。冷静になって4億3300万ドル分を保持していれば、その4億3300万ドルは現在は50億ドルになっていたのだそう。
不動産投資の場合は長期投資であり流動性が低い特徴がありますので、ある程度先が読みやすい特徴は確かにあります。
けれどそれでも正確な予想は誰にもできませんし、株とは違って
- 物件状態の維持
- テナントの質、入居期間
- 不慮の災い(ハリケーンなど)への対応
等など読めなさすぎる要素があり過ぎて、最終的なネットを予測できる者などいるはずがないのです。
けれど先が分からないからこそ「パス・ファインダー(開拓者、先駆者)」としての投資家の質が試されまた醍醐味でもあるわけですが、とはいえ投資は決してギャンブルではありません。
況や、私(佐藤)は投資とは一つの経営であるべきと考えています。
経営だからこそ自分の投資においては「目標を明確にする」ことが必須となるのです。
人生そのものもそうですが目標なかりせばうたかたの如き人生となるわけで、
「自分は何者になりたいのか」
「自分は何を成し遂げたいのか」
そんな目標があって始めて、今日の日をいかに生きるかの指針が出てくるはず。
不動産投資も同じことで、一つの経営と考えて経営者として数字目標は明確に定めなくてはならないと思うのです。
ブレない自分を確立する
アメリカにおける不動産投資の機会は今後も続くのか?
というと続くに決まっています。そもそも全体の人口が増え続けていますし、アメリカ人は人生の中で平均4回も引っ越しする流動民族です。
- 人口が増え続けている
- 引越しが多い
これが意味するところは家の需要増加は続き、かつ物件売買機会は(引っ越し回数の為に)需要増加以上に多いということ。結局のところ不動産投資機会は常にあります。それ故に
「不動産投資は今後も続けるべき!」
「いや、今からの不動産投資は遅すぎ!」
こんな議論はそもそも的が外れているのです。
これらはあくまで外部環境を見ての一つの意見であって、
「自分の目標に照らし合わせた投資指針を明確にする」
ことが唯一の絶対基準であるべき。
アメリカ人で不労所得で暮らす不動産投資家達で自分の資産を投じる為の指針、投資目標を持たない人は寡聞にして知りません。
私(佐藤)の経験則からも目標を定める大切さは本当ですし、外部環境からくる噂に右往左往されるのではなく自分の中に絶対軸を作ることが不動産投資においても前提となるのです。
目標の立て方
「目標を立てる」とは月並みでちょっと漠然としていますので、不動産投資における目標となり得る行動指針を言葉におとすと
地域
アメリカの中でも東部か、西部か、南部か、あるいは都市なのか田舎なのか。
不動産市場は地域市場ですので、クレスターのように不動産地域市場がアメリカ全土に広がっています。それぞれの地域に特徴があり、
- 人口が増え続ける地域/減り続ける地域
- 雇用率が高い地域/低い地域
- 人口動態が安定している地域/不安定な地域
- 不動産価格が安定している地域(サブプライムにも影響されなかった地域)
- 平均所得の高い地域/低い地域
- 治安の良い地域/悪い地域
等の様々な要素があります。キャピタル狙いであれば人口増加が著しい地域であるべきでしょうし、キャッシュフロー狙いであれば田舎の方が有利な場合が多いものです。
家賃
家賃収入がそのまま自身の軍資金になり、投資家にとってはこれ以外の収入源はほとんどありません。それだけに家賃をいくらにするかはかなり重要です。
とはいえ、自分がひとたび家主になれば家賃価格の設定は自由ではありますが周囲の家の家賃価格が平均$1,000であるところを自分の物件は$1,500というのは現実的ではありませんし、まず空室率が高まることになります。
ということは、家賃設定についてはまず対象物件の地域一帯の家賃平均を調べるのが正しい順番で、対象物件が市場に物件が出された際のZillow.comで確認できるような家賃目安はあまり意味がないのです。
利回り
利回りをいくらに取りたいのかが最も重要な数字です。高ければ高いほどよいに決まっていますが、今の時期にネットで10%を超える投資機会はそうそうにないはず。あるとすればまず手を出すべきではない地域である可能性が高い。
現実としては6%のネット利回りでも十分、8%もあれば万々歳だろうと思います。
(2017年10月現在)
。。。
基本的には定める指針はこの3つで十分です。
これ以外には個人の事情で
「減価償却狙いだから築22年以上の木造を」
「2億使う必要があるから、その額で購入できる一軒家を(実話です。。)」
等の希望が絡んでくるとは思いますが、基本は上の3つは最大公約数の行動指針として目標を定めておきましょう。
まとめ
このように不動産投資物件を探す上ではまず目標を定めることが大切であり、その理由は「自分の中の絶対軸を定めること」に他なりません。自分の判断基準があるからこそ、外部要素に影響されることなく投資判断が出来、かつ自信をもって交渉も出来るのです。
そして私(佐藤)は前述の目標を定める基本の3つの中に「物件価格」が入れていません。なぜかというと、物件価格は
物件販売価格=年家賃÷利回り
の公式で決まりますから家賃と利回りの目標を定めたのであれば、物件販売価格は自動的に定まるからです。
すなわち、自分が納得する家賃と利回りを算出できたのであれば物件適正価格は自動的に算出されるわけで、ここからリスティング上の物件価格が高いか安いかを判断すればよいのです。
この
- 利回り
- 家賃
の2つの基準があるからこそ、自分なりの適正価格が決められることになります。そしてこの判断基準があれば
「この物件は高い!家主に高いと思う理由を話して安く値切ってみよう」
「この物件か買うは妥当だ」
等の迷わない判断が出来るようになるのです。
このまま長くなりそうですので、明日に続けます。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。