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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
不動産投資を行うにあたり、その購入は
現金一括購入
ローン購入
の2種類があるわけですが、当然ながら有利なのは現金一括購入です。
ローン購入の場合は与信やらなんやらの手続きが複雑に追加されますので、通常は売り主側にとっても手続きが簡単明瞭な現金購入の方が好まれます。
またローンの場合は「お金を借りる為の対価」として利息が発生するわけですが、不動産購入の場合はこの利息がとてつもない金額になります。
例えば$200,000の物件に対し、
頭金:$40,000
年利:7%
15年ローン
で組んだとします。この場合、派生する手数料等を省いて単純に計算しても
借用額:$160,000($200,000 - $40,000)
となり、
利息:$168,000($160,000 × 0.07% × 15年)
と、借りたお金(元金)と合わせると
$328,000($160,000 + $168,000)
というとてつもない金額に責任を背負うことになるのです。金融機関とはなんとも儲かる商売ですね。。
とはいえ、現金一括で購入出来るのであれば誰でもそうするわけで、
現金一括が難しいからこそローンを組まざるを得ないのが実情です。
それにしても現金で購入する場合とローンで購入する場合とでは上記の例では
$168,000
もの差が出来てしまいます。
およそ資本主義社会においては内部留保額が高ければ高いほど有利なのは間違いなく、
どれだけ原資を本業で稼げるかが勝負になります。
ビル・ゲイツなど一週間レンタルのヨットに5億(日本円)も使っていますが、それでも資産は毎年増えていくから不思議。格差社会ここに極まれり、という感じが致します。
レバレッジ投資の考え方
そのようなわけで、現金購入とローン購入を考えた場合には不動産投資家としては初期の段階では可能な限り現金購入にしておいた方がよいです。
いわゆる米国の不動産バブルの時代には最初から手持ちの資金を頭金のみに振り分け、ローンを組んで複数の物件を購入する人々が多く現れました。
実際にそれまでの米国不動産市場はそれを可能にしていましたし、借金を抱えながらも家賃という形で他人から入る収入でローンを返済していくことが出来ていたのです。
このように自分が保有する資金以上の金額で投資を行うことを「レバレッジ投資」とも呼びますが、人様のお金で借金を返済していくとは聞こえがいい一方で軒数を増やすごとに一千万円単位で借金が増えるわけですから、ローンを組んで不動産投資を行う場合は慎重に検討しなくてはなりません。
頭金の目安とは
そこで、米国で不動産ローンを組む場合の頭金の目安はどのように設定するべきなのでしょうか。
ローンを組む上では不動産投資目的であれ住居目的であれ、そこには共通する目安があります。その目安とは
「仮に失敗した場合、安全に逃げられる数値」
を算定することです。
不動産は流動性が低い商品ですので必然的にその投資は長期投資の対象となります。その保有期間が長い分、
- 物件は劣化
- 温水器の故障
- 調機の故障
- 入居者による破壊行為
- 入居者の家賃滞納
- 天災による被害
等の先が読めない数多くの負の要素が不動産投資の成否を大きく左右していきます。
仮に何らかの理由で「この物件は手放さざるを得ない」となった場合には自分自身の原資をさほど痛めることなく身を引くのが望ましいのです。
そして無難に物件を手放すことは適切に頭金を設定することで可能になります。
具体的に冒頭の$200,000の例で数字で見ていきましょう。
適切な頭金の割合を算出
先に公式を書くと
売却見込み額 = 元金 + 利息
この式を成り立たせる必要があります。
つまり、頭金以外のローンを組んだ際の元金と利息の合計がその物件の売却見込み額であることが、安全に逃げる為の目安なのです。
地域差があれどアメリカの不動産は価値が上昇していく(一時的に下がっても、高い確立で元に戻る)性質がありますので、上記の例では
「この物件は最低でも$200,000で売却できる」
と仮定すれば、
$200,000 = 元金 + 利息
と落とし込みますから
$200,000 = 元金 + (元金 × 0.07% × 15年)
と考えて、
元金 = $200,000 - (元金 × 0.07% × 15年)
と置き換え、元金をXとすると
X = $200,000 -(X × 0.07% × 15年)
X = $200,000 -(X × 1.05)
X = $200,000 -1.05X
X + 1.05X = $200,000
X(1 + 1.05) = $200,000
2.05X = $200,000
X = $97,560.97
で元金は$97,560.97となりますから、
頭金 = 売り込み見込み額($200,000)- 元金($97,560.97)
頭金 = $102,439.03
となります。割合にして物件価格の51.2%になりますが、これが$200,000の物件に対して安全に逃げられる頭金の目安です。
結果として、
物件価格:$200,000
年利:7%
15年ローン
の条件であれば、$102,439.03の頭金を入れておけばいざ運用に失敗した時にはその物件を売却することでローンの残金を返済して首尾よく逃げられることになります。
ただしこれはあくまで理論値であり、実際には
売却前のリノベーション費用
売却時の手数料
等の要素が加わり、かつリノベーションには見積もり額の2割増しで考えておく必要があります。(リノベーションはほぼ確実に当初の見積もりでは収まりません)
この補填として物件価値上昇分のキャピタルが助けてくれることを期待したいのですが、物件価値が変わらないケースで想定すればこの例では
売却前のリノベーション費用:$30,000
売却時のクロージングまでの費用:$10,000
は見込むべきですから、そうすると頭金としては最低でも70%は入れたいところです。
「70%の頭金はハードルが高いのでは??」
との質問が聞こえてきそうですが、実際にそうなのです。
私(佐藤)が管理する物件はキャピタル合計が数億に達していますので、そのキャピタルを担保に更に借金をしてレバレッジをバンバン効かせていくことも出来ますし、売却したとしてもかかる費用は全てキャピタルが吸収してくれると思います。(やりませんが)
けれども誰も未来は正確に予想出来ませんから、石橋を叩いてキャピタルが出ないことを前提に
「失敗したら安全に逃げたい!(資産をマイナスにしたくない)」
と願うのであれば、目安としては70%の頭金を入れなければなりませんよ、という話なのです。
逆に言えば、自分の手持ち資金を70%目安で頭金に分散していけるのであれば、レバレッジ投資は安全圏で進められることになります。
この70%目安の向こうにはリスクの世界が待っているわけで、
そこから先は投資家としてどれだけのリスクを背負えるかの話になるのです。
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