こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
およそ不動産投資の機会は世界中にありますが、少なくとも先進国において不動産投資を行うのであれば物件には共通する性質を知っておく必要があります。
言い換えると、
「不動産投資対象になり得る物件」
と
「不動産投資対象になりにくい物件」
の2種類は確実にあり、その物件が不動産投資用たるべき物件がどうかを見極めることが大切なのです。
以前私(佐藤)の知人が日本の川崎市に不動産投資対象の物件を購入しました。
購入したとは言っても、不動産投資を研究されている日本人の方であれば大概ご存じであろう、毎日Youtubeに物件をアップされている○○さんを通して物件を購入されたのです。
その購入した物件は川崎駅から徒歩で軽く20分はかかるような奥まった住宅街。少なくとも都内に通勤する方々の賃貸対象にはなりにくい物件でした。
けれど知人は「有名な○○さんからの一押しだから大丈夫だろう」と安心して購入したのです。
結果、半年経っても入居者が入らずに知人はその物件を売却したのでした。
もちろんこの場合は不動産投資にイケますと薦めてきた○○さんばかりを攻めることはできず、知人も自分でもっとよく考えるべきであっただろうと思います。
(もしくは購入前に佐藤に教えてくれたら。。)
不動産のような流動性の低い高額商品はそれこそ購入前に見えなかった問題が購入後に大きくクローズアップされてしまうものです。だからこそ、不動産購入にあたっては他者からのアドバイスはもとより自分自身でもしっかりと考えて購入する必要があります。
とはいえ、とりわけ初心者の方々にとっては
「何を基準に不動産投資物件を選べばいいのか分からない」
というのも正直なところではないでしょか。
そこで、大金を落とす不動産物件を購入する前の検討段階で人事を尽くす手法として、およそどのような不動産投資にも通じるだろう10のチェック項目をご紹介させて頂きます。
下記は先進国での不動産購入であれば、そのほとんどの地域に通用するチェック項目です。
1.地域には雇用機会があるか
その地域には雇用機会が十分にあるか、そしてあわよくば雇用機会がどんどん増えているかはその地域の人口増加に大きく影響します。
とりわけ持ち家率が低く賃貸率の高い地域であればこのことは殊更に重要です。
仮に大企業が入ってくるような街はまず間違いなくその後の人口は大きく変化してきますし、アメリカで2017年に最も注目されてきたのは
「アマゾンの第二本社は米国内のどの都市になるか?」
という、アマゾン本社のその動向だろうと思います。
アマゾンの第二本社が建設されることになる街はかなりラッキーで、アマゾンは当地への相当な投資と5万人の雇用を約束していますから、今後の第二の本社決定と同時に一気に不動産業者は動くだろうと思います。
2.ロケーション、ロケーション、ロケーション
下の「5.近所の便利性」にも繋がる話ですが、不動産においてはロケーションほど大切なものはありません。極端な例を上げれば、
「山の中にある一軒家と都心の駅に近い物件ワンルームマンションではどちらの需要が高いか」
という話。
そしてその不動産物件がどのような立地に建てられているかは、賃貸で考えた場合はその地域の性質はそのまま賃貸人の性質にすら関係してくるものです。
またその立地が駅、病院、大学、ビジネス街、レストラン街、ショッピングセンター等にどれだけ近いは重要な要素となります。人は無意識にも便利さを求め、中心街であればあるほど賃貸への需要は高まるものなのです。
3.賃料
賃貸物件であれば、不動産投資家としての主な収入源は家賃に限られます。
アパート経営をして駐車場やコインランドリーで課金をしている、あるいは不動産管理会社であれば様々なオプションをつけて家賃以外の収入口があるものですが、個人の不動産投資家であれば通常は家賃以外の主な収入源はないものです。
それだけに「この物件はどれくらいの家賃収入があるのか?」ということは重要な要素ですから、対象とする地域の平均家賃は必ず調べる必要があります。
実際に自分が投資した場合に
「地域の平均家賃、あるいは平均以上の家賃設定が出来るのか?」
これを問う必要があるのです。
仮に毎月の運用で手元に現金が残らなかったとしても、最低限でも住宅ローン、固定資産税、家屋保険等の支出合計を毎月家賃から賄える必要があります。
最低限でもこれらの毎月の固定費を家賃から捻出できる、ということであればゴーサインです。
ただし、私(佐藤)は人様のお金(家賃収入)で固定費を支払うレバレッジ投資は早くとも2軒目以降で、少なくとも1軒目は現金で購入するように投資家の皆様にはお薦めしています。
安定した不動産投資を行っていく上では、1軒目を現金購入しておくことと1軒目から借金(住宅ローンを組む)をしてしまうのでは、その先の運用で雲泥の差が出てくるからです。
4.治安
誰しも治安の悪い地域では暮らしたくはないものです。
私(佐藤)は誰に対しても差別意識は微塵もないつもりですが、治安の悪い場所では
- 犯罪が多い
- 素行の悪い住民が多い
- 賃貸物件の内外が壊されやすい
- 家賃の滞納がおこり易い
- いざ強制退去しようにもかなり苦労する
という事実が傾向としてあります。
とりわけ治安の悪い地域では未だに「表面利回り軽く20%以上!」などと謳われる地域がありますが、上辺の数字に飛びついてしまったが最後。まずこの手の物件はトラブルが多く極めて利益の出にくい物件であることがほとんどなのです。
その地域の犯罪率については大概はインターネットで十分な情報が出てきますが、ネットからの情報が十分でない場合は
・地元警察に問い合わせる
・地元住民の声を聞く
等から、十分に判断できる情報が得られるかと思います。
5.近所の便利性
自分がその物件を賃貸すると仮定して近所を見渡した時に、
「ここは暮らすのに便利な地域だろうか?」
ということは非常に重要な要素です。便利性の基準は個人によって千差万別ではあるものの、
駅
スーパーマーケット
ショッピングセンター
公園
映画館
ジム
このような生活に不可欠な、あるいは不可欠とは言わずとも余暇を豊かにしてくれるような要素に人は無意識にも惹かれるものです。
以前、親族が東京の西葛西駅最寄りのワンルームマンションに暮らしていたことがありました。
狭いワンルームでしたが一人暮らしなら全然問題なく、月に9万円の家賃でした。
そこから更に都心に近ければとても9万円ではワンルームマンションでも入れないでしょうが、西葛西駅周辺はありとあらゆるお店が揃っており衣食住には全く困りません。しかも西葛西駅までのアクセスが徒歩2分と極めて便利だったのです。
実際にはこの西葛西の近辺は暮らしたい地域としては賛否両論が分かれるそうなのですが、私(佐藤)は全く気にならずむしろ西葛西駅周辺の暮らしの便利性に羨ましく思ったものです。
このように近所が便利であればあるほど、賃貸に有利な物件となることは間違いないように思います。
明日、不動産投資物件を見極めるチェック項目の残り5つについてお伝えさせて頂きます。
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