こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日から、先進国での不動産購入であればそのほとんどの地域に通用する
「不動産投資対象物件を探す際のチェック項目」
をお伝えしています。
1~5項目までは昨日の項をご覧ください。
6~10項目を下記に続けてお伝えさせて頂きます。
6.学区
賃貸者が物件を検討する際の条件に上げる大きなポイントの一つに「学区」があります。
アメリカでは地域の治安、学区、その学区に位置する学校、そして学校の先生のレベルと通学してくる生徒の資質(学ぶ意欲)はほぼ同列の関係にあるといえます。
それ故に子供にきちんとした教育を受けさせたいと願う親はすべからく「学区」を引っ越す際の重要検討事項としてみますし、よい学区に入れる為であればちょっとした無理をしてでもその学区内の地域に引っ越していくほどなのです。
その為に学区のよい地域の物件には必然的に世帯が集まる傾向にあり、それ故に不動産需要の条件の一つである人口(この場合は学区内の人口密度)、人口動態に大きく影響して不動産市場に好影響をもたらします。
結果として、不動産投資家としてもよい学区の物件を選ぶことは必須の条件となります。よい学区の地域にある賃貸物件は空室率が少なくなる傾向にあり、また家賃価格の上昇も安定しやすいからです。
7.近辺地域の将来の発展度
不動産投資の対象とする地域の将来の土地開発計画を知っておくことは大変重要です。
「これから開発が進む地域なのか?それとも今後過疎化していく地域なのか?」
「開発が進むのであれば、近い将来どのような土地開発計画がなされているのか?」
「その開発計画が購入を検討している投資物件の価値にどれくらいの影響を当たるのか?」
このような視点で投資対象物件とその地域周辺を考えることが、長期的にみた物件価値を見定める指針になります。
また仮にその地域が
「今はごく普通の住宅街だけど、これから徐々に高級住宅地として変化していくだろうことがほぼ間違いない」
というような、地域の高級住宅地化の初期段階にある場合、それ以外の項目が現時点では多少マイナスであったとしても購入の決断を大きく進めるべきです。
なぜなら、「物件の価値を最大化する方法」でもお伝えしたようにどんな物件でもその価値は周囲の住宅の価値に引き上げられていくから。
私(佐藤)もこの手の地域変化に身を投じており、キャピタルゲインの総額は現時点で数ミリオン(数億)に達しています。
8.売り手市場か
対象とする地域の不動産市場は売り手市場であるかどうかを見極めることも重要です。
言い換えると、その地域には新築物件がまだまだ豊富にあるのか(買い手市場なのか)、もしくは物件の絶対数に限りがあり一定期間後には新築が底をついてしまうのか(売り手市場なのか)が賃貸物件には大きな影響を与えます。
その為投資物件を購入する際には過去2,3年の空室率を確認し、それが賃料にどれくらいの影響を与えたのかを確認することが大切です。
空室率が高ければ買い手市場であることを表し、反対に空室率が少なければ売り手市場であることになります。
9.固定資産税
固定資産税はまさに「固定費」の一つですから、確実に手持ち資金に響いてくる性質のものです。
その為に対象の物件を精査する際は過去の固定資産税を調べ、そして現在の市場価値評価をチェックする必要があります。
とりわけ過去の固定資産税支払い履歴と比較した場合の現在の市場価値評価が高い場合、そこには何らかの理由があります。
10.保険
家屋保険のような追加支出は、固定資産税と同様に確実にあなたの投資額とそのリターンを食いつぶしていきます。
当然ながら、頻繁な洪水や自然災害により保険がかけられないような地域の物件には大金を投じるべきではありませんが、それでも可能な限り保険料は抑えたいもの。
保険についてより詳細を調べたい場合は地元の保険会社に問い合わせ
「どのような補償請求がどれくらいの頻度で発生しているのか」
を担当者から聞くことが賢明です。
同時に物件を購入した場合の保険の大まかな見積もりを聞くことで、自分の不動産資産運用に家屋保険がどの程度影響してくるのかを事前に調べることが出来ます。
まとめ
昨日から本日までの2日間、どんな不動産投資にも通用する10のチェック項目をお伝えさせて頂きました。
初心者にとっても可能かつ最もよい投資案件は「一戸建て住宅」もしくは「コンドミニアム」への不動産投資です。
特にコンドミニアムの場合は何と言っても「維持が簡単」という特徴があります。
通常はコンドミニアム構内は
・自分が所有する家屋の範囲
・(同コンドミニアム所属の)他者と所有する共有区域
の2つで成り立っており、自宅以外の共有区域に関しては管理者が定期的に修繕や清掃等の維持作業を請け負ってくれるからです。
豆知識
コンドミニアムに投資する場合、維持管理費の月当たりの「スクエアーフット毎の単価(per square foot cost)」には目を光らせておく必要があります。治安のよい地域にあるコンドミニアムであるほど毎月の管理費は高額になりますが、それでも同地域内の他のコンドミニアムと比べても管理費が高い場合は交渉の余地があります。
通常はコンドミニアムの所有者が一堂に会する定例会が同コンドミニアムの理事会主催の元に開催されるはずですので、その場で然るべき証拠(同地区の他のコンドミニアム管理費との比較)をもって「管理費を下げるべき」等の提案も可能なのです。
いざ、自分が不動産投資対象として希望する物件の種類と地域が定まったら、その地域の中で
- 市場価値が上がる可能性が高い
- 良好なキャッシュフローを出せる
この2つを満たす物件を探しましょう。
同時に通常は個人で物件を探すには限界がありますので、その地域で投資対象物件の取引経験を十分に積んでいる不動産エージェントに味方になってもらい、更に深く調査を進めていかれるとよいと思います。
アメリカでの不動産投資を検討しているけれども英語を使っての現地不動産エージェントとのやりとりが困難という場合、私(佐藤)がアドバイザー兼通訳人として間に入ることも可能ですので、必要な際はご連絡ください。
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