こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
新年が明けて早5日ですが、意外にも今回の年末年始を通して
「クリスマスもお正月も休みなく働いてるんですね?」
というコメントをいくつか頂きました。
そうです(笑)
正直にいえば、私(佐藤)自身は一年を通して「働いている」という感覚がさほどありません。
互いに支え合うパートナー達、そして何よりクライアント様方のお陰で趣味・生きがい・仕事・遊びが混ざって暮らしており、ストレスは皆無に年中無休で稼働しています。
子供の頃は人並みにファミコンにのめり込んで、また外でも友達と遊ぶ毎日でしたが、今でもあの頃の遊んでいる感覚とさほど変わらないように思います。
いつも静かなワクワクが心の中にありますし、不動産業を通して自分のキャリアを自分自身で創造していく過程が楽しくて仕方ありませんし、根が単純で深く考えないタイプですので、
「どう考えても、年々どんどん幸せになっていくなー。」
と頭がオメデタイことを心の中で思っているのです。。(恥)
けれども、それもこれも全ては佐藤をお使いくださるお客様方のお陰であり、これにつきます。
本当にいつも、ありがとうございます。
。。。
ときに、とあるお問い合わせを頂戴しました。
「不動産エージェントとして、大切な心構えは何でしょうか?」
不動産エージェントを生業にしていきたい、と考える方からのご質問です。多分、前後の内容からして比較的お若い方だと思います。
先方にお答えした内容をまとめてみたいと思います。
まずはお客様ありき
何も不動産業に限ったことではありませんが、
「お客様あっての自分」
これは本当ですよね。
アメリカのいくつかの都市で暮らす中で、ビジネスとして最もやりにくかったのは、正直にいえばニューヨークです。
誤解のないように補足しますが、ニューヨーカーの地元人にもいい人は多くいます。
見知らぬ人にも気さくに手を差し伸べてくれる地元人は数多くいますし、むしろ東京を歩いている時の方が、気さくに助けてくれる場面には遭遇しないかも。
ただしニューヨークでビジネスをやるのであれば、そこは恐らく世界で最も厳しい競争社会の場所。
必然、ビジネスはビジネス、という雰囲気が強く出ています。
「あなたに心はあるのかい?」
と思ったことが何度あったことか。
今現在の日本の社会ではどうか分かりかねるのですが、少なくとも私(佐藤)が日本で暮らしていた子供の頃は
「お客様は神様です」
みたいなフレーズは恥ずかしげもなく聞かれましたし、腰の低い経営者や会社員の姿は当たり前のように見られました。(もちろん今もそうだろうとは思います)
包み隠さずいえば、少なくとも私(佐藤)がマンハッタン近郊で仕事をしていた時に受けた印象はその真逆。
「自分のサービスに対して対価を支払ってくださるのはお客様であり、その対価のお陰で暮らしていける」
という根本的な事実に気づいているのであれば、その対価をお支払いくださる方に頭が上がるはずがないのです。
ニューヨークに立派な事務所を構える○○弁護士(日本人です)に簡単な問い合わせをした際に、2行の返答のメールに「$2000」の請求書がついてきた時は度肝を抜かされました。。
ちなみにこのときの質問は決して専門的なことではなく、「州政府の許可が必要でしょうか?」といったごく簡単なものでした。
繰り返しとなりますが、ニューヨーカーでも心ある地元人はたくさんいるのです。
ただ、私(佐藤)が運が悪すぎたのか、商売で接する人々はすべからくお客に対して頭を下げる態度は見受けられませんでしたし、
「自分はこうはなるまい」
と心に誓ったものでした。
高額商品を取り扱う不動産エージェントは、この人としての姿勢は他のどの職業よりもきちっと整える必要があると思います。
「まずはお客様ありき」の姿勢は一生涯崩すわけにはいきませんし、アメリカ不動産のことを多少知っているからといって間違っても「上から目線の勘違い野郎」にならないように気をつける必要があるのです。
どの職業でも同じだと思いますが、そんな上から目線の商売人のもとからは早晩、人はフェードアウトしていくものだと思います。
大らかに構える
そして不動産業の心構えとして大切なのは、
「大らかな気持ちで構えること」
だろうと思います。
補足的に言えば、
「仕事の処理は鴨の水掻きの如く」
といった方がより正しいかも。
水面上はスイ〜と滑らかに進んでいく鴨も、実際には水面下では足を必死に動かして水を精一杯掻いているものです。
鴨の表情からは水面下の足の動きの大変さは微塵も感じられませんが、鴨が前進し続けられるのは水面下の必死な水掻きがあってのこと。
不動産エージェントの場合、この
「お客様には頭を下げ、その水面下では必死にお客様の為に水を掻きまくる(働きまくる)」
という気負いと姿勢が大切だろうと思います。
「それは他の商売でも同じでは?」
と思われるかもしれませんが、より正確に言えば、お客様への不動産物件の紹介やご説明の最中にも
「熱すぎないほどよい熱量で語り、大らかな気持ちで接しさせて頂く」
という細部が違うべきなのです。
考えてみてください。
例えば美味しいお寿司を食べようと有名寿司店に入った時、入って早々に従業員が
「へい!いらっしゃいませー!!いいネタが入ってますよー!!」
なんて挨拶してくれたら、食べる前から気持ちよくなって楽しみになってしまいます。
お寿司屋さんは明らかに、威勢の良さが許される職業です。
これが不動産エージェントから
「こんにちは!いい物件がありますよー!!」
と威勢よく来られたらいかがでしょうか。
高くても1貫数百円のお寿司ならまだしも、一軒数百万どころか数千万もする物件を売る気満々で来られたら、誰でも嫌なものではないでしょうか。
とりわけ、
「今月物件の成約を決めないと、生活ができない!」
と焦っている駆け出しのエージェントこそ売る気満々で頑張ってくるもの。
でも、不動産業において売る気満々の姿勢は決して吉とは出ません。
実際、嘘なしに私はお客様に物件の購入を迫ったことはただの一度もありませんし、愚直に行っているのはお客様の条件をもって調査を繰り返し、然るべき情報をお伝えさせて頂いているだけなのです。
「高額な不動産物件を情熱的にゴリ押ししてくるエージェント」
「不動産購入に必要な知識を満足できるレベルで教えてくれるけど、物件を売る姿勢が感じられないエージェント」
お客様の心理として、どちらの姿勢に信頼を寄せて頂けやすいかは火を見るよりも明らかだと思います。
あくまでエージェントとしてはお客様の立場に立って、お客様のことを深く考え、お客様が心から納得された時に契約のお手伝いをさせて頂くもの。
その物件を気に入る気に入らないはお客様がお決めになることですから、エージェントとしては大らかに構えて
「売れようが売れまいが関係なく、お客様が欲する情報のご提供に全力を注ぐ」
という気持ちで「鴨の水掻き」を行うべきなのです。
。。。
他にも私(佐藤)が考える不動産エージェントとしての心構えは数多くあるのですが、書き出すとキリがありませんので、とりあえず最も大切だと考えている
「大らかな気持ちで構えること」
のみに絞ってお伝えさせて頂きました。
とはいえ、私(佐藤)も人としてまだまだ未熟なのが正直なところです。
仕事(兼遊び)を通して、今より少しでも人格を磨けるように今年も努めていきたいと思います。
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