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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ヒューストン不動産市場の2018年現在について、昨日よりお伝えを始めています。
昨日は
・2000年前後からのテキサス州とヒューストン市の認知度の変化
・将来の人口増加の可能性
・未だ1000万円代で物件が購入できる市場
という点を重点的にお伝えさせて頂きました。
人口増加の結果を見て分かるとおり、ヒューストンの不動産市場が将来へ向けても需要が増え続けることはほぼ間違いないとは思いますが、不動産需要の三大要素
人口
人口動態
労働・賃金
の定石に乗っ取って、もう少し市場を確かめてみましょう。
より広角的に市場と捉えらえるよう、今回は根拠となるデータをDATAUSAから引っ張ってきます。
ヒューストンの人口動態
昨日はヒューストン市が属するハリス郡の人口増加傾向を示すグラフをお見せしましたが、公式に発表されているハリス郡の人口は2015年時点で約454万人です。
比較対象として日本の横浜市を例に挙げると、同時期の横浜の人口は約372万人ですので、ハリス郡としては優に横浜市を超える人口がいることになります。
この横浜市以上の人口を持つハリス郡の人口が増え続けるわけですから、不動産市場としては大いに安定感があるのです。
同時に人口動態の要素となる年齢別の人口を見てみましょう。下にDATAUSAからの動的グラフを埋め込みます。
いかがでしょうか。
2013年、2014年、2015年の順番で見ていくと、10代の人口が徐々に伸びていることが分かると思います。
5歳以下が徐々に減っていることが確認できるものの、10代が圧倒的に多いことは次のベビーブームにもつながり得る為、将来の人口増に向けては安心感があります。
結果、ヒューストンという街が人を惹きつけ続ける以上は、人口増についてはほぼ問題ないことが予想されます。
ヒューストンの労働と賃金事情
続いてヒューストンの労働と賃金の事情を確認してみましょう。こちらも同様にDATAUSAからの動的グラフで見てみます。
労働
産業別雇用グラフ
ヒューストンは世界でも有数のガン研究センターがあるなど、医療については世界の先端をいく技術と研究が進められています。
地域によっては医学生と世界中から集まる医療研究者で一角が占めらえるような地域もあり、世界から手術を受けにくる人々がいるような、世界でも有数の医療が充実した街なのです。
その為に産業別でも医療関係となる「healthcare & Social Assistance」が就業割合が高いことが分かりますね。
続いて成長が確認できるのは街全体の人口増の裏付けともなる建設業「Construction」と、それを受け入れる教育「Educational Services」が伸びているということです。
その一方で見逃せないのは、シェールガスや石油等の採掘業「Mining, Quarrying, Oil, Gas Extraction」が減少している、すなわちヒューストンからはエネルギー資源発掘業は手を引き始めているという事実です。
ヒューストンとしては2014年から2015年にかけて雇用成長率が2.64%と堅調である一方、少なくとも「石油・ガス採掘の街」としては衰退し始めていることが分かります。
もっぱら、それ以前に生活費の安さやその他の医療や教育といった産業が街の魅力としてありますので採掘事業の現象は心配する要素ではありませんが、ヒューストンが今後何で成長を続けていくのかという方向性については、しっかりと認識しておく必要があります。
賃金
最後に賃金についてみてみます。
ご覧の通りで、ヒューストンの賃金は年々伸びて2015年には$48,064にまで伸びています。
とはいえ全米の平均賃金には及ばす、意外にもヒューストンの賃金はテキサス州全体、そしてハリス郡全体の平均所得よりも低いことが分かります。
アメリカ全体の平均所得はとりわけサンフランシスコを中心とするエリアに大きく引き上げられている事実がありますが、それでも地元のテキサス州やハリス郡全体と比較しても低い賃金です。
全米で四番目に人口が多い年であるはずのヒューストンの所得が平均よりも低い事実が浮き彫りにされていますが、実際のところ人口増と雇用率増が保証されている以上は、現在の賃金の低さは将来に向けて吉と出る可能性は高いと思います。
というのも、企業にしてみれば安めの賃金で労働力を確保しつつも州に対する法人税はないという好条件ですし、個人にしても現時点では生活費そのものが安いからです。
また実際に個人の生活に対して最も大きな出費となる家賃に関しては、ヒューストン家賃平均の変化を見てみると、
と、2018年1月現在でも平均賃金$48,064に対して全種賃貸物件の家賃平均が$1,325となっています。
これを「家賃は給与の3分の1ルール」で計算すると
$1,335($48,064 ÷ 12ヵ月 ÷ 3)
となりますので、家賃変化グラフから分かる緩やかな家賃平均の上昇と今後の賃金上昇期待値を加味すると、今現在のヒューストンの賃金の低さは問題でないことが分かります。
むしろ安い労働力は更に企業を呼び込むきっかけにすらなりますので、ヒューストン全般としては今後も力強い経済成長が見込めるのです。
まとめ
このように、ヒューストンでは約10年前と比較するとシェールガスを中心とする採掘事業のブームが落ち着いてきたことから、不動産市場も同様に落ち着いてきたと言えます。
とはいえ成長率の意味では、
・今後も増え続ける人口
・生活費の安さ
・賃貸の安さ
等がプラスに働き、今後も安定して伸びていくことは間違いありません。
その意味ではヒューストンへの不動産投資は今後も検討するに値しますが、大きなキャピタルゲインを狙う時期としては過ぎたと言えそうです。
ただし、どのような市場にも「ニッチ市場」とは存在するもの。
ここでいうニッチ市場とはしょぼい市場ではなく、ヒューストン近郊に位置する高い成長率を誇るニッチ市場のことです。
明日は日本ではほとんど知られていない、ヒューストン近郊のニッチ市場について掘り下げてみたいと思います。
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