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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
私(佐藤)の不動産業としてのキャリアの開始は不動産管理でした。
当時、必要に迫られて複数の不動産物件管理を始めたのですが、今になって考えてみると不動産管理から入って不動産を理解し、それから売買仲介を開始したのは順序としては正解だったと思います。
それこそ家で例えれば、不動産管理は家の構造にあたり、土台そのものです。
通常は誰でも大きなお金が動く不動産売買にのみ神経を集中させるものですが、契約期間の間に
- 家の権利書の調査
- 物件の調査
- ローン審査
等を行い、それぞれの審査結果に対して必要に応じて売り主と交渉を重ね、物件の修繕であれば
- 売り主の負担で売り主が修繕
- 物件価格から修繕見積もりを差し引いて買い主が修繕
等を話し合い、売り主の負担とする場合はクロージングまでに修繕を行う等、然るべき作業が行われます。
この契約期間の交渉と実務においてはかなり神経を使うのは事実ですが、それでも期間としては45日程度のものです。
この45日程度の
不動産売買契約期間
に対して、
不動産保有期間
はどれくらいかというと、その保有期間は個人差はあるにせよ、まず契約期間と同じ45日程度しか保有しない、ということはそうそうあることではありません。
その物件が自分の住居目的であれ投資目的であれ、通常は不動産保有期間の方が長くなりますから、
「売買契約のクロージング」
とは
「契約の終了」
であると同時に
「不動産管理のスタート」
であり、むしろクロージングからが物件との長い付き合いになるスタート、と捉えておくべきなのです。
売買よりも不動産管理の方が大事
そうすると本来流動性が低い不動産物件とは長い付き合いになりますから、
不動産売買技術
よりも
不動産管理技術
の方がよほど大切であることは、当然なのです。
不動産売買契約時に首尾よく$5000程度を抑えることが出来たとしても、その後の不動産管理が下手であれば、$5000くらいはすぐに飛んでいってしまいます。
なぜなら、不動産物件そのものは物理的なハコモノですから、その使われている資材は時間と共に劣化していくのです。
太陽光線
雨
風
空気(湿度や塩気)
等の影響で劣化は進み、物件の修繕するべき箇所は年々増えてくるもの。
たまにマルチファミリー物件(アパート物件)の販促パンフレットに
「昨年かかった実際の修繕費用」
と
「来年見込まれる修繕費用」
の比較が掲載されており、来年に見込まれる修繕費用が安く記載されていることがあります。
「この物件は昨年これだけかけて修繕しましたから、来年はこれだけで済むはずですよ。」
というもっともらしい触れ込みなのですが、そんなはずはありません。
基本的に物件は築年数が経つほど、修繕箇所は増えてくるものなのです。
昨年と次の年の修繕費用が同じ程度ではあったとしても、低くなることはなく、むしろ高くなるだろうと保守的に考えておく必要があります。
もし翌年の修繕費用が昨年よりも少ないとすれば、修繕がなされるべき箇所を放置している場合でしょう。
車と同じ資産、けれど修繕費用はそれ以上
このことを車に例えてみるとよく分かります。
車もひとつの資産であり、購入時にはそれなりの手続きが必要となりますね。
そしていざ車の所有者となったら、そこから日常的に車を使い始めます。
車の場合は自分以外の大勢の人々と道路を共有して走り、車の故障により事故が発生する場合もありますから、日本では定期的な車検は法律で義務付けられているわけです。
この点、車検にお金がかかるのは事実ですが、日本の車検制度のおかげで日本ではかなりの事故防止につながっていると思います。
アメリカの場合は車を全体的に検査する車検制度はなく、排気ガス量を定期的に検査して、数値をクリアしているかを証明する程度です。
それ以上の点検は個人に委ねられていますから、
車を定期的にメンテナンスしている人
と
オイル交換程度しかせず、あとは不具合が出てから修理する人
とでは、圧倒的に後年の車の状態に差が出てきます。
定期的な自主的メンテナンスがあればこそ、よい車の状態が保てて大きな費用がかかる修繕を未然に防ぐことが出来ますし、いざ車を下取りに出すときにもそれなりの値段で売れるのです。
これに対し、定期的にメンテナンスが行われていない車の場合は、いざ運転者が不具合を自覚するレベルになった時には問題がかなり大きくなっているものです。
ちょっとした額の車検で済んだはずのものが、10万円以上の修理が必要になった、などとは普通にあり得ることではないでしょうか。
そう考えると車も家も同じ資産であり、
「定期的なメンテナンスがお金を節約する」
ということに代わりはありません。
ところが、日本でもアメリカでも、物件の定期的な検査が法律で義務付けられているわけではありません。
このあたりは人命にも関わるような事故につながる車との違いもあろうかと思いますが、実査には金額の高でいえば、車よりも物件の方が多額の修繕費用がかかる傾向にあるのも事実なのです。
そうすると、いよいよ不動産と関わる場合は車と同様に
売買契約の技術
よりも
その後の管理技術
の方が圧倒的に大切であり、不動産物件に対しては定期的なメンテナンスがことさら重要であることになります。
これが理由で、私(佐藤)の場合は不動産管理を経験してから不動産売買の世界に入った順番は正解だったと思うのです。
売買契約期間の最後に行われるウォークスルーにしても、約束の修繕がきちんとなされているかを素人以上の目で見ることが出来ますし、そもそも購入時点でどこの修繕を交渉しておくべきかもツボどころが分かります。
不動産管理とは一見して目立たない分野なのですが、その実は不動産業の中では最も重要な存在なのです。
そして物件を管理する上では、長い目で見て修繕費用を節約する為にはキモになる箇所があります。
明日に続けます。
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