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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
最近、頭が不動産管理モードなのでこちらのブログも不動産管理シリーズに集中して項を上げています。
。。。
実際のところ、不動産投資で最も大切なのは
「売買技術」
ではなく
「管理技術」
です。
もちろん、一戸建てのシングルファミリーはおろか、複数戸建てのマルチファミリー物件にもなると、いよいよ購入時には慎重に慎重を期して、物件が購入後にとんでもない金食い虫にならないように配慮する必要があるのは当然のことです。
それでも一定の線を超えてきちっとしたデュー・デリジェンス(Due Diligence)の後に購入したものであれば、そこから先の勝負は長期に渡る不動産管理に全て委ねられます。
だからこそ、
- 物件状態の現状維持
- 物件状態の改善
- 不慮の損害の予防
等が常々きちんと行われることが大切であり、その全ての要素を数字にしてみると、
不動産管理が首尾よく継続されている
もしくは
ほったらかし
の2つでは、結果としてキャッシュフローに目の玉の飛び出るような差が出て来るものなのです。
そこで今日からは不動産管理技術の中でも少し趣向を変えて足を伸ばし、
「対物」
ではなく
「対人」
つまり入居者について焦点をあててみたいと思います。
なぜ入居者が大切なのかというと、あなたが所有する物件に入居してくれる住人は、あなたに富をもたらしてくれる源泉そのものだからです。
住人が支払ってくれる対価(家賃)があなたの主な収入源であることに間違いはなく、住人がそこで暮らすことの満足度の高めてくれることは非常に大切なのです。
その意味で不動産投資においては「物件の価値」が大切なのは当たり前ですが、実際にはそれ以上に「住人の満足度」こそが長期的な安定した収入につながってきます。
そこで今日は一番最初の出だし、審査を通った新しい入居予定者に対してなされるべき対応の1つとして、リースパケットについてお伝えさせて頂きます。
リースパケットとは
新しい住人が決まった際に、契約書はもとより入居者が知っておくべきことや、同意しておかねばならないことは多々あります。
それらを機会があるごとに別々に情報をお渡しして同意を得るのではなく、一番最初の段階で必要な情報は一度に全て渡し、効率よくそれぞれを把握してもらうことが大切なのです。
この賃貸(リース)に必要な内容を網羅した契約書・同意書・決まりごと等をひとまとめのセットにしたものを「リースパケット」と呼びます。
リースパケットを設けることの利点は、マニュアル化することで
- 必要な情報を漏れなく伝える
- 必要な情報を一度に伝える
- 必要な同意をまとめていただける
ことです。
このリースパケットを使うことで新しい住人にとって必要な法的手続き、あるいは決まりごとへの同意を取る等を一度に事を済ませることが出来ます。
またそれ以上に、家主であるあなたにとっても時間と労力を節約する結果となるのです。
このリースパケとについて、内容を細かく見てみましょう。
リースパケットの内容
賃貸同意書
賃貸全般に関する同意書は最も大切なものです。
とりわけ、この同意書の中では入居者により支払われるべき合計金額の全体像が網羅されている必要があります。
- 敷金金額
- 敷金はいつまでに支払われるべきか
- 毎月の家賃金額
- 家賃はいつまでに支払われるべきか
- どのように支払われるべきか
等の、お金に関する情報は全て確実に網羅されなくてはなりません。
鉛性ペンキへの同意書
(必須の物件知識!鉛含有ペンキ)でもお伝えしましたが、1978年以前の建造物には大抵、鉛性ペンキが含まれています。
現在では、物件を貸し出す家主は1978年の物件の場合は鉛性ペンキが使用されている事実を開示することが法律上定められており、このことを書式化して入居者に渡す必要があるのです。
入居者はその同意書を読み、承諾のサインをする必要があります。
光熱費の名義変更
水道光熱は生活に必須となりますが、新しい入居者が入る屋内に引かれている水道や電気の名義は新しい住人の名義に変更される必要があります。
この為、パケット内にはその地域の電気会社や水道会社の情報を記載しておき、住人がスムースに手続きが出来るように情報をお渡ししておくのです。
当たり前のようで、案外このような配慮はなされていない場合が多いですので、新しい住人には有難がられます。
生活ルール
法律に基づく同意ではなく、そこで暮らす住民に対して協力をお願いする家主が定めるルールです。
- 騒音に関する約束事や駐車場の使用方法
- 鍵を屋内に入れたまま外出してしまった場合はどこに連絡するべきか
- ペットの糞はどう処分するべきか
- ゴミはどこにどのように出すべきか
- 喫煙可か不可か
等を予め明記し、住人に承諾を頂いておきます。
維持管理ルール
物件の構内、建物の内外において特定の修繕を希望する場合は
- 書面でリクエストすること
- 修繕必要ありと判断された場合、修繕にかかり得る日数
- そのプロセス
等を最初から明確にし、維持管理ルールとして住人に予め承諾を頂いておきます。
緊急連絡先
住人に何か緊急の自体が発生して家主が家族等の関係者に連絡をする必要がある場合に備え、緊急連絡先を頂いておきます。
またこの項目では緊急連絡先を記載してもらうのみならず、
「何を緊急時というのか、そしてどのような場合に緊急連絡先に連絡がなされるのか」
をかなり明確にしておく必要があります。
リースパケット説明ビデオを作る
以上のように入居に際し新しい住人に熟読かつ同意してもらうべき項目は多々ありますが、これらのリースパケットについては、その一連の流れを説明するビデオを作成しておくことは非常に有効です。
とりわけ賃貸同意書などはやや複雑である為、その内容をビデオ内で網羅して一通り説明し、どこに何を記入する必要があるのかを映像で伝えるようにします。
このビデオを準備しておくことで、後々テナントから
「こんな規定は聞いていない」
という苦情があったとしても
「いいえ、こちらのビデオで説明していますよ」
とお伝え出来るのです。
同時に上級レベルの対応として、
- ビデオをいつ見たのか
- いつサインをしたのか
をも、記録しておくことをお薦めします。
これにより、仮に住人に訴えられて訴訟になった場合でも、この閲覧・署名記録が有効な証拠となるのです。
まとめ
このように、晴れて新しい住人が決まった後に具体的に入居手続きを進める際には、リースパケットを準備しておくことが大切です。
また使用し続ける中で、リースパケットそのものにも
- 修正がなされるべき点
- 加筆されるべき点
- 追加されるべき書類
等も出てきますので、その都度パッケージを更新していく必要があります。
これらの一連の作業は手間がかかるものではありますが、ひと度完成してしまえば、あとは入居時の手続きが非常にスムースに進むものです。
このことは住人のみならず、むしろ家主としてのあなたにとっても時間と労力を大きく削減出来る結果となりますので、リースパケットの導入は積極的に検討しましょう。
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