こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今日は少し、不動産のお話から外れます。
時折、お問合せ頂く内容の中で不動産とは直接関係のないものがあります。
割合として多いものが、
「どうすれば営業が出来るようになるのでしょうか?」
「商品を売るコツは何でしょうか?」
という類のもの。
おそらく、営業職についておられる方や企画に携わる方々からのお問合せだろうと思いますが、百万円単位どころか一千万、あるいは一億単位の取引の世界になる不動産売買の営業方法を参考にされたいのだろうと思います。
拒む理由もありませんので頂くご質問には全てお答えさせて頂いていますが、この
「商品が売れるようになるには、どうすればよいのでしょうか?」
というご質問のお答えとしては、一律に
「売ろうとは思わないことが大切だと思います。」
とお答えしています。。
必要なモノを必要とする人に
世界には多くの人種がいます。
私たちは日本民族であり、アジア系人種です。
ヨーロッパ諸国では歴史的にも白人種が多くいます。
アフリカ大陸では黒人系の人々が多い。
そして肉体的なことを言えば、私たちアジア系人種は
「黒人系の身体能力には敵わないな~」
とつくづく思います。
ニューヨークでブロードウェイを見ても、舞台の上で一際光るダンサーは黒人系ダンサーです。
NBA、プロバスケットボールの試合を見ても、その活躍が目立つのはやはり黒人系プレーヤーです。
彼らの身体能力は本当に素晴らしいですし、見惚れてしまいます。
ニューヨークで暮らしていた頃にスポーツジムでトレーナーとして働く黒人の友人がいましたが、彼のムキムキの腕の筋肉を指で突き刺すと、ガチガチに硬いかと思いきや「プニプニ」と柔軟性がありましたからね。。
もう、根本的に筋肉の質が違うのだろうと思います。
そんな人種別の能力の視点と同時に、「民族視点」で世界中の人々を見た時に
「こと商才に関しては、彼らにはかなわないな~」
と思える民族がいます。
それはズバリ、ユダヤ人です。
何というか、もう理屈ではありません。
ダンクシュートを決めようにも根本的にジャンプ力が足りないところを、黒人系プレーヤーは軽々と私の頭からダンクシュートを決めてくれます。(実話。。恥)
同様に商売で成果を上げようとすると、理屈ではない「伸び」のような、言葉では説明できない天賦の才がユダヤ系の商売人にはあります。
そんな彼らが、商売に関してはほぼ共通に持つ概念があるのです。
それは
「その人が欲しがっているものを、その人の目の前に用意して差し上げる」
という考え方です。
本来セールスは存在せず、あるのは「与える」ことのみ
これは極めて当たり前といえば当たり前の考え方ですね。
「これが欲しいな~」
と思っているときに、ドンピシャのものを目の前に持ってこられたら、買わないはずがありません。
ビーチで「今日は日差しがキツイなー。」と思う中でビーチパラソルを目の前に持ってこられたら、ついレンタルしてしまうかもしれません。
真夏であったとしても、室内でクーラーがガンガン効いているオフィス街にほど近い路上で、お昼の休憩時に「おでん屋台」を出していたとしら、おそらくOLを中心に売れるはず。
帰省ラッシュで大渋滞が発生している高速道路で、休憩所と休憩所の間に課金式レンタルトイレを設置したら、おそらく使用者が続出するはず。(まず許可は出ませんが)
こんな風に、「欲しい」と思う方の目の前に欲しいものをお出しさせて頂ければ、売れて当然なのです。
けれどもここで捉え違えてはいけないのは、上記の例のいずれをとっても「売っている」というより、「与えさせて頂いている」という本質があります。
太陽で暑いと感じる方には日陰を得る機会をお与えし、
クーラーで寒いと感じる方には暖かい食の機会をお与えし、
トイレに行きたい方には用を済ませられる機会をお与えし、
それぞれ欲する方々に対して「お与えさせて頂く」という基本姿勢があり、あくまでそのお与えさせて頂いた対価として料金を頂戴することになります。
なので、どう考えても順番でいえば質問そのものが
「どうすれば売れるのだろう?」
ではなく、
「どうやってお与えすればいいのだろう?」
でなくてはならないのです。
報酬はあくまでも先様が満足された後の、結果論としての対価でしかないと思います。
不動産の場合
これがこと不動産となると、余計に
「不動産情報を欲する方々に、然るべき情報をお与えさせて頂く」
という考えと姿勢が大切になると思います。
間違っても、不動産のような高額商品は売ろうと思って売れるものではありません。
力技でたくましく営業をする不動産業のセールスマンを数多く見ますが、売れたとしても次第次第にしてその反動は大きいもの。
結構な割合で、不動産物件を「売った」後に購入者様とトラブルになっているのです。
元々購入者が積極的に希望されていたわけではなく、セールスマンの方があの手この手でプレゼンを展開し、瞬間的にお客様の気持ちを高めて勢いで相手に購入して頂くわけですから、クーリングオフ後の摩擦係数が大きいわけですね。
これではお互いが精神的に疲れ、感情面でも不健康になり、勝った負けたの世界に終始してしまいかねません。
そうではなくて、商売を行う場合は究極のところ
「欲しいと思う方に、欲しいものをご提供させて頂く」
という、哲学的な話というよりも現実論としての「与える行為」に意識と行動が向くべきだろうと思うのです。
私自身、心底「売ろう」とは最初から思っていません。
それが理由で、当ブログサイトでは立ち上げ時には商売っ気はほとんどありませんでした。
「アメリカ不動産投資に役立つ情報をお与えさせて頂く」
という一心だけで、毎日毎日不動産について書き続けていただけだったのです。
そうしたところ、
「物件情報をちゃんと掲載してほしい」
というご要望(お叱り。。)を数多くいただきましたので、欲する方々に自由に見て頂けるようにケラー・ウィリアムズの佐藤のリスティングページを追加しました。
また、
「借入証書の説明はもう分かったから、どんな商品があるのか具体的に数字で教えてほしい」
というご要望(お叱り。。)を数多くいただきましたので、欲する方々に自由に見て頂けるように、借入証書の一覧を公開しました。
どれもこれも売ろうと思って掲載しているのではなく、欲する方々がいらっしゃることが分かって初めて、お与えの一環として公開を決めています。
数年後にあなた様がこのブログサイトを見たら、また大きく変わっているかもしれませんが、その時の姿も
「欲する方々のご要望にお応えしてきた結果」
になろうかと思います。
結果として、当ブログサイトを拝見された方々の中から
「この男(佐藤)、少しはアメリカ不動産のことを知ってそうだな」
と見てくださった方が、不動産投資物件に関するお問い合わせを下さる流れができています。
もちろんお問い合わせを頂いた後でも売ろうという気持ちは心底もっておらず、問い合わせてこられた方々からのご質問へのお答えを始めとし、「お与えさせて頂く」ことだけに一心不乱になっているつもりです。
まだまだ私(佐藤)自身も勉強中ではありますが、お問い合わせに対しては常にお相手の期待値を遥かに超えるお答えをお届け出来るよう、心がけさせて頂いています。
究極のところ、このブログサイトは
「知恵袋のアメリカ不動産版」
にまで昇華させるのが一番よいのだろうと思います。
とはいえ毎日書き続けてはいますが、知恵袋レベルになるにはまだまだ道のりは長そうです(笑)
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