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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
日本で開発されてアメリカで広まったものは多々あります。
古くは1960年代の漆器から1980年代のウォークマン、また1990年代の青色発光ダイオード等、日本で誕生したものが世界に受入れらたれはそれなりにあるものです。
そんな中、実はマイナーながらも最近アメリカで評価されている日本発の技術(と呼んでいいはず)に
「Kakeibo(家計簿)」
があります。
「家計簿」という概念はもともと日本初の女性ジャーナリストであった羽仁もと子さんが1904年に考案されたものです。
当時は家計の管理を助けるちょっとした概念として広まり、Fumiko Chibaさんが家計簿を
「KAKEIBO: The Japanese Art of Saving Money」
として2017年に発刊して以来、地味ながら結構売れ続けています。
日本人はもともと貯蓄を美徳とする概念がある中で、家計簿はごく普通に受け入れられてきたと思います。
その一方で、アメリカでは貯蓄を美とする概念はさほどありません。
クレジットカードという現金を持ち歩かない支払い技術が開発されて以降、「借金をして返済すると信用力がつく」というマーケティング手法がよほどうまくいったのか、
「クレジット(信用)カード」
などという名称も手伝って
「お金はクレジットカードで先に使い、後からその借金を返すもの」
という概念がすっかり一般的になってしまいました。要は、「生活では借金してなんぼ」という考え方が主流だったのです。
統計によると
「米国市民の半分は、臨時の$400の現金出費が不可能」
なのだそう。
とはいえ、近年は特に2007年夏以降のサブプライム問題からつながった2009年のリーマンショックを通して米国内も激震が起こり、そのあたりから
「ちゃんと現金を貯金しておかないとやばいかも」
という考え方がアメリカの中でも多少は出始め、貯蓄する一般人が増えつつあります。
そんな流れの中で「家計簿」という、お金を上手に貯めていく技術が脚光を浴びつつあるのではないでしょうか。
実際に家計簿がアメリカでどのように紹介されているのかを見てみましょう。
家計簿の概念
アメリカでも日本のそれと変わらず、概念としては
「家庭の支出をしっかりと管理することで、長期的な貯蓄額の目標を達成すること」
と伝えています。
基本的な考え方は
1.常日頃から気を付けて無駄な支出を抑える
2.長期的に多額の貯蓄額をつくる
3.不動産購入等の大きな買い物の資金にする
というものです。
実際にどれくらいの効果があるのかというと、家計簿の概念でしっかりと支出を管理していけば、
「毎月の収入の約35%は貯金に回せる」
というのです。
これだけを貯蓄していけるのであれば、数年で住宅購入の頭金をつくると同時にその後も住宅ローンの返済も可能ですから、自分のお金の使い方を見直していきたいと考えるアメリカ人にとっては参考になるわけです。
そして伝えられる手法はアメリカ人にとっても大変分かりやすく、
「月始めに家計簿を使って『いつまでにいくら貯めたいか』を決める」
というものです。
同時に家計簿を使って貯蓄を進めるにあたり、たった2つの簡単な概念を教えています。
1:「今月はいくらの収入があるのか?」
こちらは税引き後の手取り額のことです。
2:「いくら使いたいのか?」
Kakeiboでは無理をせずに、現実的な毎月のゴールを定めることを薦めています。
最初から手取りの35%を貯金する必要はなく、「最初は10%から」という具合にちょっとしたステップから始め、慣れるにつれて毎月の貯蓄額を増やしていくというものです。
「必須」と「~したい」を分ける
そしてKakeiboでは上記の如く毎月の収入と貯蓄額を定めたら、その次に1ヵ月の支出を書き出すことを薦めています。
この時に出てくるKakeibo特有の概念が、先の支出を
「Must:必須」
と
「Want:~したい」
の2つに明確に分けることです。
その上で、支出を英語で4種類の概念に分けていきます。
サバイバル:
生活する上での必需品のカテゴリーです。水道光熱費、電話代、交通費、健康保険等がこれに入ります。
オプション:
必ずしも生活の為に必須ではないものの、楽しみとして使いたいお金のカテゴリーです。新しい服を買ったり、小旅行に行ったりすることがここに該当します。
カルチャー:
エンターテインメント的な楽しみ要素のカテゴリーです。洋服、映画、コンサート、あるいは課金制ストリーミング動画等。
エキストラ:
毎月の支出にはならない、かつ一定の期間ごとにたまに発生するような支出のカテゴリー。誕生日プレゼントなど。
。。。
支出をこれらにカテゴリー分けした上で、毎月の支出をモニタリングしていき、そして「どうすれば支出を減らせるのか?」を突き詰めて前述の
「Must:必須」
と
「Want:~したい」
の概念に基づいて、「オプション」と「カルチャー」の部類に入る支出を貯蓄に回していくわけです。
例えば住宅を購入する頭金として1年で「$24,000貯蓄したい」という場合、1ヵ月に$2,000を貯金する必要があります。
1ヵ月に$2,000とは結構な額ですが、「Want:~したい」に部類する支出を見ていくと、
「まあ、確かになくてもいいよね」
という、痛みを感じないレベルで自粛できる支出は案外あるもの、とKakeiboでは教えています。
本を買ったり映画を見る分かりに図書館から本やDVDを借りたり、トレーニングジムに通って会費を払うよりも自宅での筋トレに切り替える、また不必要な遠出は避けて自宅で過ごす等を一つの節約案として伝えているのです。
まとめ
要はKakeiboの概念は
「数字を記入して収入と支出を自分で管理し、上手に出費を抑えてお金を貯める」
ということに他なりませんが、この貯蓄概念に関する本がアメリカで地味にでも売れ続けていることは興味深いものです。
日本人でも
「あまり貯蓄にこだわり過ぎると精神的に苦しくなって嫌だ」
という方もいるでしょうし、本を買ったり映画を観に行く代わりに図書館から借りて済ませる、というような代替え案を受け入れる人がアメリカ人の中でもどれだけいるかは私も疑わしく思います。
それでもこのような貯蓄の概念がアメリカ人の間でも近年は浸透しつつあることは事実ですし、その流れの中でKakeiboのようなお金を上手に貯める技術が受け入れられているのは、アメリカ人のお金に対する考え方の変化の現しているように思います。
ちなみに私(佐藤)にとっては妻が「Kakeibo」そのものですので、稼いだ後は自分で下手に考えずに彼女に渡すのが一番です。。
服とかも、知らないうちに増えていますし(笑)
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