こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
「完璧にリモデルされた内装と外装」
「平均市場価格よりも安い」
「近所には便利なお店が沢山ある」
こんな条件であれば、誰もがこの家を欲しいと思うはずです。
実際、友人にこのレベルの住宅を購入した者がいました。
バスルームとキッチンもリフォームされており、築50年以上のはずがまるで新築のような綺麗さだったのです。
友人は興奮してほぼ即買いだったのですが、購入した後で分かった事実が。
実はこの地域は数年前の大雨の際に大洪水に見舞われ、地域一帯の物件は水浸しになっていました。。
。。。
このような場合、大抵は建物の構造にダメージがあるはずです。
フルリモデルが必要だったのであれば、内部構造へのダメージもそれなりであったはず。
どころが、完全にフルリモデルがなされた物件であれば、その欠陥はまず素人目には分かりません。
そんなババを引かない為にも、やはり専門家の不動産エージェントに助けを求めるのが賢明です。
そこで今日は、リモデルされている家に欠陥がないかをチェックする為のコツについてお伝えさせて頂きます。
1.物件の最重要機能をチェックする
フルリモデルの家の中に入った場合、
新品の内装
綺麗な塗たてのペンキ
新しい匂い
もう、これだけで大概の人は「この物件はいい!」と納得してしまいます。
けれども、それらは全て「お化粧」された姿。綺麗にお化粧した物件は素敵に見えて当たり前なのです。
肝心なのはお化粧した外見よりも、人の体でいえば体内の臓器は健康に動いているか?という点がよほど大切になります。
そこで「人が快適に暮らす」という物件の基本的な然るべき機能として
温水器(温水が出るか)
エアコン(冷暖房は機能するか)
窓(開閉はスムースか)
屋根(雨漏りはしないか)
これらに不備がないか、それぞれが然るべき機能をきちんとチェックしましょう。
2.キッチンリモデルに手抜かりはないか
たまたま、昨日はこちらにキッチンの改装についてお伝えさせて頂きました。
およそリモデルの中でも、キッチンは最もお金がかかる場所です。
だからこそ、フルリモデルでありながらも安すぎる物件の場合は「キッチンリモデルを日曜大工で素人が行った」可能性は大いにあります。
チェック事項を見ていきましょう。
①キャビネットを確かめる
まずはキャビネットからです。
素人仕事の場合、開き戸を交換して外見だけをよく見せてキャビネットの中身は変わっていない場合があります。
また開いたときに、足元のキャビネットは内部もきちんと交換してあっても上部キャビネットの床は古いまま、とはよくあることです。
キャビネットは必ず開いて、上下ともに新品か、床の目に見えにくい場所もその素材がマッチしているかを確かめましょう。
②バックスプラッシュ
キッチンカウンタートップの奥の壁のことをバックスプラッシュ(Backsplash)といいます。
炊事をしていて水が頻繁に向こう側に飛ぶわけですが、この壁部分が水や油を受け止めることでその奥にある家の構造板を守ってくれるわけです。
ところが、このバックスプラッシュをよく見ると斜めになって水平になっていない場合があります。その場合はバックスプラッシュの基礎部分に緩みがある証拠です。
③電化製品を見る
きちんとフルリモデルを行った場所であれば、結構な割合で電化製品もリモデルに沿ったものに交換がなされているはずです(そうでない場合を見たことはありません)。
ところが冷蔵庫やオーブンが古いままである場合、そもそもそのフルリモデル自体が売れやすくするための見せかけてあった可能性もあります。
高いお金をかけたくない為、電化製品は古いままで置いておくのです。
この傾向があれが、家全体のあちこちに手抜かりがある可能性が高いですので要注意です。
3.バスルームの細部は問題ないか
バスルームもまた、フルリモデル後のそれは素人目には素敵にしか見えない領域です。
新しいタイルが一面に敷かれているだけで「素敵!」となってしまいがちですが、細部にはよく目を落とす必要があります。
そこで、リモデル後のバスルームはまず「使われているメーカー」を全てチェックするようにしましょう。
きちんとリモデルされたのであれば、使用されている蛇口備品等のメーカーは同じであるはずです。
次に目に見えない部分。
元栓を締めるバルブや配管、付属備品等は「新品に交換されているか」をチェックします。
古いままであれば、「安く早く」仕上げたリモデルである証拠です。
4.床が水平になっているか
床一面が水平になっているかなど当たり前のように思いますが、案外そうでない場合があります。
家の構造自体は水平であったとしても、リモデル時に床一面の入れ替えをする際に手抜かりがあると、水平でなくなる場合があるのです。
購入時には気づかなかったとしても、子供と遊んでいたり、自分が横になってみるとなだらかに波を打っていることに気づいたりします。
例えば木目調のポルセレンタイルなどはかなり人気がありますが、これなどはとりわけ施工が難しいのです。
日曜大工レベルではほぼ確実に仕上がりが水平を保てないことになりますから、施工は熟練の専門家に依頼する必要があります。
そこで、フロアの端から端までゆっくりとすり足で進んでいくだけでも床の凸凹は確認できますから、リモデルされた物件であればこの方法で床をチェックしてみましょう。
。。。
フルリモデルされた家を購入する際の注意点について、4点だけ上げさせて頂きました。
実際のチェック事項は他にも諸々ありますが、大まかにはこれら1~4を自分で確認することをお薦めします。
物件調査の専門家を雇うことである程度あぶり出される事項もありますが、調査専門家といえども
「電化製品は新品に交換されているか」
「バスルーム備品のメーカーは統一されているか」
等、家の構造そのものに影響しない部分までは見てくれませんから、自分で品定めをするしかないのです。
あなたが「フルリモデルされた安い物件」を購入する場合は、ぜひこれらの点をチェックしてみてください。
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