FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
長々と続けてきましたアメリカの穴場賃貸市場について、今日が最後の項となります。
クライマックスの今日はアメリカの東海岸と西海岸からそれぞれ1箇所ずつ、ボストンとサンフランシスコの隠れ賃貸スポットについてご紹介します。
マサチューセッツ州ボストン市(ワンベットルーム中間賃貸価格:$2,300)
穴場市場:ロスリンデール(Roslindale)
ジップコード(郵便番号):02131
ワンベットルーム中間賃貸価格:$1,600
家賃世帯割合:44.9%
ボストンはご存じのとおり、アメリカの学術都市の1つです。
アメリカ合衆国北東部の6州、メイン州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州をニューイングランド地方と呼びますが、これらの州はアメリカ発祥の地でもあります。
もともとこれらの地域はヨーロッパで宗教迫害を受けた人々が入植してきた土地であったことから、その人口を構成していたのは「宗教の自由を求めてきた人々」が中心であり、かつそれは「厳格に教えを守る保守的な人々」であったことは案外知られていません。
そんな歴史的背景もあり、ニューイングランド地方の1つでもあるここボストンでは比較的保守的な風情が今でも残っています。
ボストンは学術都市として榮え、大学が世界中の優秀な学生を呼び寄せると同時に地元の雇用も生み出し、結果として市や周辺地域にハイテク産業を呼び寄せてきました。
また金融業も盛んであり、アメリカの中では優秀な頭脳が集まる有数の地です。
そんなボストンも人口増加と経済発展を背景に不動産市場は盛り上がり続け、近年は物件価格も上昇しつつあります。
その為にボストン市内にあったアパート群も家賃値上げを余儀なくされ、結果として賃貸暮らしの人々が家賃を支払えなくなり、市の外側に追いやられると同時に郊外に新しいアパートが目立ち始めています。
そんなボストンから南東に車で30分程走ったあたりに、ロスリンデールという穴場賃貸市場があります。
位置的にはボストンのギリギリ市境にあり、歴史的にはギリシャ系の人々が暮らしていた地域です。
車で30分とはいえ電車でボストン市内に出れるという交通の便もあり、目立たないながらも知る人ぞ知る、「ボストン近郊で家賃が安い最後の地域」として密かに認識されています。
そして、ここロスリンデールの賃貸市場は一戸建て住宅とアパート物件でほぼ占められています。
2~3ベッドルームの一戸建ては家賃が$2,500からと比較的高額ですが、この地域に引っ越してくる新しい入居者は大抵は築年が新しいアパートに入る傾向があります。
それもそのはずで、アパートの家賃は比較的新しい物件の2ベッドルームでも月に$1,150から$1,400と非常に手頃で、ボストン市内に通う学生でもルームメートと一緒に入居することで十分に家賃を払えるのです。
また近年は新しいデベロッパー各社が次々とこの地域の開発を進めており、新しいコンドミニアム、お店、レストランと、地域一帯がどんどん発展しつつあります。
この便利さに気づく人々が引っ越しつつあり、ベッドタウンの位置づけの中にも楽しめるお店が増えていることから、ともするとここからはその地名度が高まってくるかもしれません。
少なくとも今のロスリンデールはボストン近郊で最も家賃が安い、最後の地域として知られています。
カリフォルニア州サンフランシスコ市(ワンベットルーム中間賃貸価格:$3,490)
穴場市場:パークマーセド(Parkmerced)
ジップコード(郵便番号):94132
ワンベットルーム中間賃貸価格:$2,588
家賃世帯割合:56.4%
穴場賃貸市場シリーズ最後の大トリは、カリフォルニア州サンフランシスコです。
先のボストンが保守的な風情が残っている一方で、このカリフォルニア州サンフランシスコはまさに人口が激増したゴールドラッシュ時代の中心地でした。
サンフランシスコは真の自由を求めた人々がつくりあげてきた街であり、ヒッピー文化発祥の地もサンフランシスコです。
ここサンフランシスコは今でも世界中から人々が集まり、とりわけサンフランシスコから南に位置するシリコンバレーにはIT企業を中心に優秀な人材が集まり、不動産需要の三大要素
人口
人口動態
賃金・労働
を十分に満たして、不動産価格は今でも急上昇中です。
世界の産業で恐らく最も盛んな交通と通信の両分野が根差しているからこそ、今後もこのサンフランシスコ一帯は不動産価格が上昇し続けることが予想されています。
そしてこのアメリカで最も不動産平均価格が高いサンフランシスコ市の南西部に、パークマーセドという地域があります。
この一帯はもともと1940年代に近代都市として計画的に開発が進められ、高さも低めに制限したアパートが立ち並ぶ場所でした。
北側にはサンフランシスコ州立大学、西側にはマーセド湖があり、この湖に至ってはサンフランシスコという大都会の喧騒の中に一息つける自然を見つけることが出来、特に週末はモーターボートを楽しむ人々、川沿いにロードバイクでサイクリングをする人々で賑わいます。
このマーセド湖が、ちょうどパークマーセド地区の境の役割も果たしているわけです。
近辺のアパートは通常は500~1400スクエアーフィートの広さで、スタジオ形式のアパート家賃が1部屋で$2,300あたり、1ベッドルームであれば$2,900に届くくらいです。
タウンハウスの1ベッドルームであれば現在は$2,957くらいの家賃で市場に出ており、他のアパート群と同様にほぼ家賃が統一されています。
「この家賃でどこが穴場なんだ?」
と思われるかもしれませんが、ここパークマーセドはアメリカで最も不動産平均価格が高い、サンフランシスコ市内にあることを思い出してください。
現在のサンフランシスコ市の1ベッドルーム平均家賃は$3,334(!)、2ベッドルームになると平均家賃は$4,509(!!)なのです。。
パークマーセドの場合をもう一度書きます。
スタジオ ... $2,300
1ベッドルーム ... $2,900
地元住民に言わせれば、穴場なのです。特に独身者であれば、誰もが$2,300のスタジオに飛び込みたくなりますね。
また、パークマーセドの地域は近年は新しい開発が進められずに古さを残したままになっていましたが、それも近年は変わり始めています。
事実、今年2018年の始めにはこの地区を再開発するマスタープランが発表され、この計画によると新しく5500戸を加えるアパート群の開発が計画されているのです。
その中には300戸を有する17階建ての住居用ビルも含まれており、これに至っては建設費は130ミリオン(約145億円)にも及ぶとのこと。
この中の数戸だけでも、投資させてほしいですね(笑)
。。。
5日間に渡り、今のアメリカ不動産市場の「都会の一部にありながらも、家賃が安い穴場賃貸市場」についてお伝えさせて頂きました。
参考になれば幸いです。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。