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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ここ最近テキサス州に関連して立て続けに項を上げる中で頂戴した下記のようなご質問がありました。
テキサス州はキャピタルゲインが狙えると理解しています。家をもつことはそれが資産となり、その資産価値が上がるということですよね。
けれども本やブログを読むと、家は資産だという人もいれば、負債だという人もいます。
アメリカのように価値が上がっていく不動産であればことさら「家は資産になる」という風に思えるのですが、実際はどうなのでしょうか?
興味深い質問ですね。
同じ資産を見て
「資産だ!」
という人もいれば、
「いや負債だ!」
と主張する人もいます。
実際にはどちらが正しいのでしょうか。
先に答えを言えば、会計上は日本でもアメリカでも家(不動産)はまちがいなく「資産」です。
現金がハコモノ(建物)に転換され、貸借対照表では資産の科目に家は出てきます。
この答えは世界中のどの会計士に聞いても同じです。
そして一般的な教科書では
「資産とは資本にすることができる財産」
と説明がなされていますし、また
「資本とは資金源、元手になるもの」
と説明がなされています。
そこで
「じゃあ不動産というハコモノは資金源、元手になるのか?」
というと、これは実際になりますね。
一番分かりやすいのは不動産物件を担保とする融資です。
銀行は不動産の資産としての価値を計算して、安全にそれ以下で収まる分の現金だけをあなたに融資してくれます。
まさに不動産が資産として資本になっている見本です。
このように、会計の世界では不動産は間違いなく資産なのです。
資産は負債にもなる
それでは
「家は負債だ」
との主張が間違っているのかといえば、これも正しいと思います。
正確には、現実の世界では資産であるはずの不動産は「資本になる財産であると同時に、負債にもなる財産」と言えると思います。
例えば20代の頃、こんなことがありました。
フロリダ州をレンタカーで縦断中のこと。途中で止まったのはマイアミから車で一時間程北上したところに位置するフォートローダーデールという保養都市です。
ここはマイアミと比べて治安も随分よく、綺麗な砂浜と海が楽しめます。
そこで有名な海岸沿いにレンタカー向かったのですが、この街で海岸線に出ようとすると必ず小運河を渡らなければなりません。
すると、小運河の手前まで来た時に踏切の遮断器のような音が。
「カンカンカンカン」
という音と共にストップサインが点滅し、なんと目の前の運河を渡る桟橋が真っ二つ割れて運河に通り道を作りました。
目の前にまっすぐにそびえ立つ桟橋(の半分)。
そこから後ろにズラリと一列に並ぶ車の数々。
5分待ち。。10分待ち。。
ややイライラしていると、ついにこの渋滞を引き起こした主が現れました。
それぞれの車中から視線を浴びせるのは、目の前を優雅にゆーっくりと進む大型クルーザー。。
その運河沿いの邸宅に暮らすどこぞの大金持ちが、日頃家の裏側の運河に停泊させている大型クルーザーで大西洋の海原に出発するタイミングだったのです。
⇒ 豪華な大型クルーザーで優雅に海に出ていく大金持ち
⇒ 桟橋の前で待たされる車の中で待機する庶民(佐藤含む)
人生で世の不公平を感じる瞬間があるとしたら正にこの時。これほど見事な構図があるでしょうか。。(笑)
恐らく車の中に乗っているほとんどの人々が目の前をゆーくり通る大型クルーザーを見ながら
「う、羨ましい。。そっち側の人間になりたい。。」
と思っていたかもしれません。
けれども、会計上はこの大型クルーザーも資産であることは間違いないのですが、冷静に考えるとこの大型クルーザーは負債なのです。
現実と法律は違う
少し話がそれますが、幸か不幸か私(佐藤)自身は少なくとも不動産に関しては「不動産知識を学ぶ」が先ではありませんでした。
自分では意図せずに20代の頃にひょんなことから不動産管理を行うようになり、そこでおっちゃんたちから実践的に教えてもらい始めたのがスタートです。
そこには理論理屈はなく、不動産管理のイロハを実際にやりながら覚えていきました。
もちろん本業がある中の片手間ではありましたが、それでも水先案内人がいると結構いろんなことを覚えるものです。
そうこうするうちに不動産物件をいくつもみて、かつその物件に関する帳簿も見ていくと20代の若かりし佐藤はあることに気が付きました。
「資産って、ひとたび所有してしまうと請求書が後を追いかけてるもんだな。。」
ローン
固定資産税
HOA
修繕費
と、資産を持つことで派生する請求書が実に多いこと。
またその金額は半端なく、とりわけ修繕費に至っては結構な金額に及びます。
つまり、現金の流れだけを見るのであれば家は確かに負債だと思うのです。負債とは債を背負うことであり、そこには支払いの責任がそこにはあります。
会計上は資産であっても、あるがままの本質を見れば現実には資産は支払い責任をもたらす原因以外のなんでもないのです。
要は「家は負債だ」と主張する人々は、「それを所有することで手元の現金が増えるのか減るのか」という現金の流れのことを指しているのだと思います。
その意味で先の大型クルーザーの話に戻りますが、目の前をゆーっくりと通貨したそのハコモノも私には請求書の塊にしか見えませんでした(税金、修繕維持費、停泊料、ライセンス料など)。
「いや、クルーザーも節税目的で買うんですよ」
そんなお声があるかもしれません。
でも、それなら同じ資産を購入するのであればまずは「現金を生み出す資産」を先に購入した方がよいですし、ましてやクルーザーはどうしたって減価償却で節税する以外にはお金を生み出す資産にはなりません。
そして自宅一つにしても「現実世界でも負債にはならない買い方」があります。
例えばこのブログをお読みのあなたは不動産投資に興味があるはずですが、不動産投資からの収入で自宅にかかる費用を支払ったとしたらどうでしょうか。
「資産から出てくる負債(支払い請求)を、お金を生み出す資産からの収入で支払う。」
かなり簡単に書きすぎていますが、ポイントだけお伝えするとそういうことなのです。
そして
「家や車という名の資産を買って請求を支払い続けるのか」
「まずはお金を生み出す資産を先に買って、資産から派生する請求を支払ってもらうのか」
このちょっとした考え方の違いに、お金持ちはどんどんお金持ちになる秘密があります。
この式だと手元に残る現金がどんどん増えるのは当然ですね。
最後はご質問へにお答えからそれてしまいましたが、、家は間違いなく会計上は資産です。
けれどもお金を生み出す資産を先に持たずに家を持つと、家は(帳簿上ではなく現実の世界では)すぐに負債になってしまうと思います。
この手のお話はまた項を改めて、いつか続きをお伝えさせて頂きます。
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