こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日から「パソコン上で不動産市場を清算する方法」についてお伝えしています。
相撲をとるのは土俵の上になりますが、土俵そのものが非常に脆く崩れやすいものであればそもそも勝負にならず関取は転げ落ちてしまいます。
これと同じことで、不動産物件を購入して投資運用を開始したとしてもその土俵(不動産市場)がしっかりしていないことには勝負になりません。
そしてこの場合の土俵はとりわけ地域市場もさることならが、同じ市であったとしても更にその中で範囲を絞る考え方が大切なのです。
具体的には
物件の価値は十分に守られるか
自分がテナントだったとしたら暮らしやすいか
そんな、投資家目線とテナント目線の両方で考えた時に投資対象としてその地域が成り立つのかを検証する必要があります。
可能か限り徹底して調べ、
「この土俵は間違いない」
と確信した上で、その地域にある物件を選んでいくわけです。
大抵の場合は不動産投資と聞くと「いい物件はあるだろうか?」といきなり物件の選別から入る方が多いのですが、「いい物件」と呼べるレベルのものはいくらでもあります。
それこそ全米を見渡せば、いい物件など次から次に毎日のように出てくるのです。
けれども相撲をとる以前に、その土俵そのものがどうなのか?という話。
あくまでも土俵が手堅いことを確認した上で、その上で相撲を取らなくてはなりません。
そこで自分が不動産投資市場はもとより、その中でも更に地域を絞り込んでいく時にはその地域周辺をよく調べる必要があります。
この時に地域を調査する方法としては何もわざわざ現地を歩き回る必要はなく、9割方はインターネット上で調べることが出来るのです。
不動産市場を更に狭く絞り込んで精査する方法について、本日も続けます。
移動時間にかかる時間は?:パブリックトランスポーテーション
現代人はとにかく時間がありません。
毎日の生活を営む中では世の多くの人々が通勤時間に多くの時間を割いています。
アメリカは車社会ですのでその通勤手段はほとんどが車になりますが、それでも都市圏に至っては公共交通機関が非常に重要になります。
事実、統計によるとアメリカ合衆国では実に3500万人の人々が毎日公共交通機関を利用しているというのです。
そうすると投資家としても、当然ながらこの辺りは意識して不動産投資対象とする地域の公共交通機関のレベルも把握しておきたいところ。
商売の基本どおりニーズがそこにあれば人は対価を出すのは当然ですから、テナント目線で生活の便利度が高ければ高いほど、その物件へのニーズは高くなるわけです。
そこであなたが明らかに公共交通機関が重要視されている地域の物件への投資を検討する場合、こちらのサイトで詳細を調べることが出来ます。
このサイトは昨日「ウォーカビリティ」の中でお伝えしたサイト内のページになりますが、5段階評価でその地域の公共交通機関について調べることが出来るのです。
家族にとって最大の関心:スクールクオリティ
およそ子供を持つ両親にとって最大の関心は学区です。
良くも悪くも学区の良し悪しはそのまま教育レベルに直結してくるからです。
この傾向はアメリカでは非常に顕著であり、教育格差はそもそもこの学区の違いから発生してきています。
その為、小さい子供をもつ親御さんであればすべからく学区のよい場所に暮らすことを希望するのです。
「がんばって働いてお給料がもう少し上がったら、子供が大きくなる前にあの学区内に引っ越したい」
「家賃は高いけれども、学区が良いためにここを離れることは出来ない」
そんな正直なお声は頻繁に聞きます。
そこであなたが不動産投資を行う中で子供もいる家族もテナント対象として見込むようであれば、学区にはよく注意を払う必要があります。
厳密にはこちらで先日お伝えしたとおり、統計で学区の評価が悪いと投資として成り立たないということは決してありません。
むしろ非常に安価な物件を購入しつつ、テナント見込み者が申し込んできた際にスクリーニングのレベルをしっかりと保つことで高いキャッシュフローを実現している例は実際に多くあります。
けれども家族の需要を見込むというのであれば、やはり学区の評価が高い地域を選ぶ必要があるわけです。
そこで学区ならびに特定の学校のレベルを精査する上では、先日もご紹介しましたがこちらのサイトが大変便利です。
ここに投資対象として検討している地域の物件住所を入力することで、近隣の学校とその評価が詳しく書かれています。
安心して暮らしたい:クライムレート
最後にご紹介するのは不動産投資地域を絞り込む上では外せない必須の項目、犯罪率です。
あなたが投資対象としている物件のご近所の安全度がどの程度のものなのか、それはこのサイトを見ると一発で分かります。
アドレスを入力すると最近何が起こったのかが表でズラリと出てきますね。そこで上部のマップボタンを押すと地図上でもよく分かるのです。
そこから更に対象の犯罪をクリックして進めていけば、どのようなことが起こったのかの詳細まで分かります。
また広範囲に渡ってクライムレートを調べる場合には、MLSの一つである
の方がよく分かるかもしれません。
こちらの方は物件情報と同時に地図上で包括的に犯罪レベルが色分けされていますから、ざっくりと地域を見る上では優れていると思います。
。。。
昨日から不動産投資の対象とする地域を精査する上で使えるサイトについてご紹介してきました。
他にも便利なサイトやツールは数多く存在しますが、まず投資対象とする地域を精査する上では本日までにご紹介したサイトを活用するレベルで十分に通用すると思います。
「まずは森全体を見て、それから中の木々を見る」
という考え方でまずはざっくりとその不動産市場の全体像を捉えた上で、それから投資対象とする物件の周辺地域を調べるとその土俵がどれだけ手堅いのかがよく見えてくるのです。
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