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アメリカ不動産のWholesale(卸売り)とは ~ 前編

アメリカ不動産のWholesale(卸売り)とは ~ 前編

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こんにちは。

アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

常々お伝えしていることですが、アメリカの不動産取引は世界でも有数の安全な取引が出来る市場だと考えています。

アメリカという国は多人種が混在する国である以上、日本のように単一民族で構成される国とは違い暮らす人々が同じ感性で物事を進めるというのはそもそも不可能なのです(日本国内ですら、地方により感覚の違いがありますね)。

ヒスパニック系

アジア系

黒人系

白人系

と、ありとあらゆる人種が混在する中で「物事に対する捉え方・感じ方」は人種により大きく違ってきます。

同じ人種であったとしても考え方は千差万別なのに、人種まで違うとなると感性の多様性は殊の外広がるのです。

だからこそ、このアメリカという国では法律が最重要視されています。

根本的に感性の違う人々が一緒に暮らすのであれば、確固たるルールを決めてそのルールを絶対基準として暮らしていくしか方法がありません。

この国で弁護士がポコポコ誕生する所以ですね。

結果として訴訟大国となったのはある意味必然といえますが、良い側面としては、このような法律順守に対する姿勢が不動産業界にも大きく影響しています。

不動産については

現在の所有者

過去の所有者

不動産権の履歴(留置権が過去になかったか等)

過去の取引価格

過去の固定資産税価格

等、ありとあらゆる情報が一般に公開されているのです。それは個人情報とは正反対の、あたかも一般情報のような扱い。

アメリカ不動産においては隠そうにも隠すことはできない法的な仕掛けがあり、そのような公平な条件下に一切の差別要素は排除されて取引が行われることになります(少なくとも法律上は)。

ところがです。

そんな安全な不動産取引ができるアメリカ不動産市場においても、素人は気をつけなくてはならない取引は実際に存在します。

日本でいう地面師のような所業は所詮不可能なのですが、それでも取引において「カモられてしまう」場合はあるのです。

それは、「Wholesale(卸売り)」と呼ばれる販売手法。

私の知人にはこのWholesale(卸売り)という手法による不動産取引を通して、ここには書けないくらいの額をカモられた方が実際にいます(つい一昨年の話)。

今日から、素人が気を付けるべきこのWholesale(卸売り)についてみていきましょう。

Wholesale(卸売り)とは

日本語でいう「卸売り(おろしうり)」とは、メーカーや同業者から仕入れて法人や小売業者に販売する行為をいいますね。

この場合は

Aさん … メーカー、同業者

Bさん … Aから買い付ける業者

Cさん … 小売店

の三者が登場します。

BさんがAさんから買い付け、そしてCさんに売るまでの一覧の行為が卸売りです。

端的に、卸売りとは「卸して、売るというBさんの行為」になるわけです。

そしてアメリカの不動産業界でいう「Wholesale(卸売り)」とは、まさにこのBさんの立ち位置を指していいます。

ここから、上記の三者をアメリカ不動産取引の場合の登場人物に差し替えてみます。

するとA、B、Cの三者はそれぞれ

Aさん … 法人・個人の不動産オーナー(どちらもあり得ます)

Bさん … Aから買い付ける業者(個人の場合もあるが、ほとんどは不動産業者です)

Cさん … 法人・個人(どちらもあり得ます)

となります。

具体的な手法はこうです。

Aさんから卸す

最初にBさんはAさんから物件を買い付けます。

ここで「卸す」必要があるわけですが、ここでいう「卸す」の意は「大がかりな修繕を必要とする、買い叩くことが出来る状態の物件を購入する」です。

卸すとは言い換えると「値付け前の商品を安く仕入れる」ということですから、物件を安く仕入れる意味では通常は最低でも数万ドルレベルの修繕を必要とする物件を買い付けることになります。

ちなみにフリップ業者の場合は

1.オークション物件を安くい買い付ける

2.物件を修繕して価値を高める

3.投資家に販売する

という手法で儲けを出しています。

「1」はオークション物件である必要はなく、Wholesale(卸売り)と同様にかなりの修繕を必要とするレベルの物件を買い付ける場合もありますが、一戸建てであれば大概はオークション物件です。

これに対し、Wholesale(卸売り)の場合はBさんはオークション物件を狙うのではなく、法人或いは個人が所有する大がかりな修繕を必要とする物件を買いたたくの通常です。

Cさんに売る

そして大がかりな修繕が必要となる物件を首尾よく手に入れたBさんは、価格を上乗せしてCさんに売るのです。

Cさんは法人の場合もあれば、個人の場合もあります。

ごく簡単にいえば権利譲渡という名の「転売行為」ですね。

Bさんは安く買いたたいた物件をCさんにそのまま転売するのです。

つまり、通常の不動産取引であればBさんはAさんから買い付けたのであれば

売主:Aさん

買主:Bさん

として、AさんとBさんの間で売買契約が進んでいるはずです。

実際にその通りで、契約書上はBさんが買い付けたからにはBさんが購入する予定で契約書は整えられているのです。

ところが面白いことに、Bさんは自分の購入契約が開始されると数日と待たずにその物件を売りに出します。

すなわち、Bさんの手元には「Aさんからこの物件を購入します」という購入契約書があるにも関わらず、対象物件は契約期間が開始されて間もなくMLSに販売用物件として登場するのです。

この場合、MLS上には

「この物件は現在契約中であり、購入予定者が購入権を転売する希望でこの物件を出しています」

などと丁寧な話は一切書かれていませんから、Wholesale(卸売り)という名の転売なのか、通常のオーナーによるリスティング(物件を市場に出すこと)なのかは見分けることは出来ないのです。

そしてWholesale(卸売り)であった場合、そこにはBさんが上乗せした価格でMLSには登場するになります。。

明日に続けます。

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