FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日までは「ターンオーバー時期にテナントに課金してもよい一般的な項目」についてお伝えさせて頂きました。
厳密にいえば、テナントが暮らしていた部屋のインスペクション(使用していた物件内外の点検調査)はテナント退去時前に行われるのものです。
この点も各州により規定に多少違いがありますが、確固たる状況証拠を元にしてオーナーとテナントの双方が納得するレベルに落とし、最後の清算を行う必要があります。
ただし現実には、この手のやりとりになると立場としてはどうしても
テナント < オーナー
と、オーナーであるあなたの立場が強くなりがちなものです。
普通のテナントは賃貸物件に関する規定は深く理解していません。
そうするとオーナー側からああだこうだ言われると、大した反論も出来ずにセキュリティデポジットへの課金を許してしまうもの(正当に思える理由がある限り)。
以前もあるアパート経営者がテナントの退去にあたり結構な言いがかりをつけ、かなりの金額をセキュリティデポジットに課金していました。
他社のやり方に口は出しませんが、利益目的の課金の仕方は明らかにやり過ぎです。
あくまでもセキュリティデポジットは
「物件の状態をテナント入居前の状態に戻す」
為のものであり、オーナーが儲けを出す為のものではありません。
セキュリティデポジットに対しては
「Normal wear and tear(使用している間にどうしてもすり減ってきたり,多少の傷がついたりする個所)」
以外の項目を対象に、常識の範囲で課金するようにしましょう。
そして、もしもあなたが自分自身で物件管理を進めている(或はする管理予定がある)のであれば、ここでターンオーバー時期に備えて覚えておきたいテクニックがあります。
そのテクニックは
オーナーのターンオーバー期の労力を軽減し
テナントの金銭的負担を減らす
という、双方にとってウィンウィンとなる方法です。
今日は、テナント退去後のターンオーバー時期に備えて使えるテクニックについてお伝えさせて頂きます。
入居時に退去時負担の同意を取る
最初に申し添えると、このテクニックは特定の不動産管理会社に物件管理を委託している場合には、その管理会社の運営方針も関わってきますので導入は難しいと思います。
けれども、もしもあなたが
自分自身で賃貸物件を管理している
これから自分で賃貸物件を管理する
というのであれば、非常に有効な方法です。
その方法とは、入居時の契約書関係にもう一つ「退去時のテナントの責任と課金項目について」なる同意書を加えることです。
通常は退去時にテナントが果たすべき責任は一般的な賃貸契約書には明記されています。
けれどもここであえて、独立した
「退去時のテナントの責任と課金項目について」
という同意書を添えて、かつ入居時にはしっかりとその内容を新テナントに伝えるようにします。
また入居時のみならず、退去前の30日前くらいには改めて退去予定のテナントに再度通知するとより有効です。
その同意書の概要は下記のようなもの。
(参考例)退去時のテナントの責任と課金項目について
テナントは退去時までに、本契約の対象となる物件内外を入居前と同様の状態に戻す責任があります。
仮に退去時点のインスペクション(使用していた物件内外の調査)において不備が確認される場合、下記の項目に対してそれぞれ課金がなされ、その合計金額は入居時に納めるセキュリティデポジットから差し引かれることとなります。
下記の項目が全て問題なく、テナントにより整然と入居時の状態に戻される場合はセキュリティデポジットは満額、退去時に返金されることとなります。
またテナント入居時と退去時の状態を公平に比較する為、入居時の状態はビデオと写真で記録され、かつ退去時の状態もビデオと写真で記録し、課金の有無を判断する基準として使用されることとなります。
対象項目と金額
*下記が紛失、破損、不衛生な状態で残される場合、それぞれの項目の金額がセキュリティデポジットに対し課金されます。
仮にセキュリティデポジット金額が不足する場合、テナントは追加請求に対し支払う義務が生じ、支払いを怠る場合はその追加金回収は専門機関に委ねられることとなります(専門機関に委ねる場合、あなたのクレジットヒストリーに大きくマイナスとなりますので、ご注意ください)。
電球取替 $5(1個)
窓の破損 $150(1箇所)
壁の破損 $350(1箇所)
ガレージドアの破損 $1000 〜(検査対象)
ドアの破損 $600 〜(検査対象)
水道管の破損 $300 〜(検査対象)
電気コンロの部分破損 $150 〜(検査対象)
絨毯の汚れ $300 〜(検査対象)
*上記は発生しない場合、セキュリティデポジットはあなたに満額返済されることとなります。
。。。
上記は一例ですが、 それぞれの物件は状態が違いますから各項目と課金金額は対象物件により違いが出て来ると思います。
けれども一度テンプレート作ってしまえば、対象物件に対しては繰り返し使用出来るものです。
そしてもし、自分がテナントの立場であればいかがでしょうか。
誰だって電球1個に$5も払いたくないですね。
どれ一つ支払いたくないし、何よりもセキュリティデポジットは満額返金してほしいものです。
すなわちこの同意書の狙いは課金で儲けることではなく、テナントに
「自分が使った場所は自分でキレイにしましょうよ。」
「壊れた場所、電気が切れた場所は自分で取り替えましょうよ。」
「全て自分で仕上げてくれるのなら、満額セキュリティデポジットはお返ししますよ。」
このようなメッセージを伝えたいわけです。
そして心理的にも人は罰金を避けたがるものです。
上記のような課金を禁ずる法律はありませんし、この点はオーナーの自由です。
また上記の同意書が契約の可能性を下げるかといえば、そんなことはありません。
繰り返し強調しますが、目的はあくまでもお互いたウィンウィンになること。
結果として、この同意をとっておくとインスペクションも非常に楽になります。
そして最も良い点は、オーナーにとってはターンオーバー期間を最小にして、いち早く物件を賃貸市場に出せる結果となるのです。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。