FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
昨日から物件売却時にリスティングエージェントと交わす契約形態についてお伝えしています。
売主がリスティングエージェントと契約を交わす際には
Exclusive right to sell listing:エクスクルーシブ ライト トッー セル リスティング
Exclusive agency listing:エクスクルーシブ エージェンシー リスティング
Open listing:オープンリスティング
Net listing:ネットリスティング
の4つの種類があります。
この中で9割以上のパターンで使用されているのが昨日お伝えしたExclusive right to sell listingです。
他の3つがさほど使われていない理由については、それぞれの特徴を見ていくことでよく分かります。
リスティングエージェント契約の種類について本日も続けましょう。
今日はExclusive agency listingについてです。
Exclusive agency listing:エクスクルーシブ エージェンシー リスティング
二番目のExclusive agency listingは言葉的になんとなくExclusive right to sell listingと似ています。
そこで言葉をよく見てみると「Exclusive agency(独占的代理)」とありますが、その言葉のとおりExclusive agencyもまた売主と契約を交わすエージェントは唯一無二、ただ一人です。
ただし、ここで一番目のExclusive right to sell listingと違うのはこの「right to sell」、すなわち販売権に関する言葉がありません。
そしてその通りで、唯一のエージェントながらも単独販売権はもたないのがこのExclusive agency listingです。
「物件を取り扱える唯一のエージェント」
けれども
「単独の販売権は持たない」
これはどういうことでしょうか。
契約を交わした唯一無二であるはずのエージェント以外に販売権を持つ者がいるとすれば、、
そうです、この場合は販売権を持つもう一人の人物は売主その人。
すなわち、Exclusive agency listingの場合に販売権を持つのは
リスティングエージェント
物件のオーナー(売主)
の二人なのです。
結果としてリスティングエージェントにしてみれば
「売主本人が買主を紹介して契約に至った場合、リスティングエージェントには報酬は入らない」
という可能性が出てきます。どれだけ時間と労力を費やしたとしても報酬はゼロなのです。
ここに、昨日から「一番目のExclusive right to sell listingがお互いにとって最も理に適う」とお伝えしている理由があります。
すなわちこの二番目のExclusive agency listingの場合はリスティングエージェントにとっては
リスティング準備 〜 マーケティング 〜 契約期間 〜 クロージング
これら一連の平均30日〜45日間に費やされる仕事が全てただ働きになる可能性がある、ということなのです。
バイヤーエージェントとして動くときにはオファーを入れてから購入手続き完了までの支援ですが、リスティングエージェントに回るとなると、契約以前に物件を市場に出すまでも結構な道のりがあります。
厳密にはエージェント形態には第五番目のVolunteer Agencyという、有資格のリアルターが無償のボランティアで支援を行うパターンもあり得ます。
リアルターが自分が所属する教会や地元の慈善団体が購入する物件に対して、善意の無償奉仕でエージェントとして活動するパターン等がそれです。
もしくは困っている親族を助ける為に無償でエージェントとして動くパターンもあり得ます。
けれどもそれ以外の通常のエージェント活動としては、当然ながら世の商売と同様に費やす時間と労力に対しては報酬をお願いすることになります。
結果として、二番目のExclusive agency listingの場合は売主にとっては
「あわよくば自分が買主を連れてきたらリスティングエージェントへの報酬はゼロにして、バイヤーエージェントへの支払いだけで済むな。。」
と思えるものですが、このパターンではリスティングエージェントとしてはどうしても意識がその他のExclusive right to sell listingを結んでいる案件に向き、結果としてきちんと動いてもらえないことになります。
というよりも、現実にはこのExclusive agency listingの形態ではリアルターは報酬が保証されないわけですから最初からこの形態での契約は結ばないエージェントの方が多いものです。
「いくら真剣に働いても報酬が入らない可能性がある」
となれば、善意の無料奉仕でさせて頂く理由がない限りは引き受けないのが人の心情というもの。
私(佐藤)も非営利団体に対して無償で動くことがありますがそれはあくまでも自主的な奉仕ですし、通常のビジネスではきちっと対価はお願いするものです。
そうするとやはりリスティングエージェントにきちんと仕事をしてもらう意味でも
売主
リアルター
この双方がきちんと利を享受出来るExclusive right to sell listingで契約を交わした方が理に適うのです。
そしてExclusive right to sell listingで契約を交わす以上は、そのリスティングエージェントは契約が確定した途端、
Fiduciary(フィデューシャリー:詳細はこちら)
という法的な概念で売主に対して徹底的に尽くすことが求められます。
リスティングエージェントにしても良い仕事をしてきちんとバイヤーを獲得し、首尾よく売主の望みに通りに、願わくはその望み以上の成果で物件の売却を成功させることが出来たとしたら、お互いがWin-winなのです。
そこには心情的なハードルは何もなく、リスティングエージェントも安心して全力で仕事が出来るようになります。
明日に続けます。
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