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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
少し前のことですが、所属するファームのブローカーから全員宛てに注意喚起の緊急連絡が入りました。
いわく、その時点ではすでに辞職していた元所属エージェントの過去の取引の影響で訴訟を起こされているとのこと。
原告が伝えてきた訴訟の原因は
「エージェントの○○を通じて物件を購入したが、物件の状態を知らされずに購入して大損をした」
というものです。
物件の購入契約期間中には必ず行うべきいくつかの手続きがあります。
その代表的なものは
・不動産権の調査(物件の権利そのものに瑕疵がないか)
・物件状態の調査(住居用物件としての機能に瑕疵がないか)
の二つです。
前者の不動産権調査に関しては、そもそも「不動産権がクリーンな状態(確実に売主が所有者であり、何ら抵当がついていない状態)でないと物件を市場に出せない」という規定が定められている州ではほぼ問題はありません。
けれども前述の訴訟の場合、後者の「物件調査」についてエージェントの案内が全くなかったのだそう。
私(佐藤)を含む他のエージェント達は首を傾げることしきり。
契約期間中に物件調査を案内することは基本中の基本ですし、世のほとんどの人々は不動産取引に不慣れなわけですから、それこそ手取り足取り案内する義務があるはずなのです。
その時にはすでに辞職していたエージェントのしでかした失態ではありますが、当然ながらその責任はスポンサーブローカーが取ることになります。
300名以上の猛者たちを抱えるこのブローカーもまたビリオネアですが、抱えるエージェントが多ければ多いほどこのような訴訟要因(訴訟発生率)も高くなる為、アメリカ不動産業界でファームを所有することもまたリスクが大きいビジネスなのです。
その後ブローカーはErrors & Omissions Insuranceを使っての対応に追われたようでした。
このような訴訟問題は不動産業界のみならず、アメリカでは医者や公認会計士等、高度専門職に対する訴訟が数多くあります。
日本でもよく聞かれるのは医療ミスに対する訴訟がありますが、それこそアメリカでは医療ミスに対する訴訟は相当な数に昇ります。
屋台で腐った食べ物を購入した
医療ミスで体調がおかしくなった
この二つを比べると明らかに後者の被害者は前者よりも強い怒りを覚えます。
どちらも体調に関わる被害を被るわけですが、高度専門職におけるミスはとりわけ大きな感情的な怒りを伴うものです。
同様に、不動産業界の場合も物件購入に関する不手際があれば被害を被る方々の怒りは大きい傾向があります。
専門分野で深い知識をもたないからこそ不動産有資格者を頼りにしているのに、エージェント側のミスにより
・費やした時間
・費やしたお金
この双方の損失に裏切られたような感覚を覚え、場合によっては前述のような訴訟に至る結果となってしまうのです。
信頼関係を築ける仕事を
ときに、以前医療界で興味深い論文が発表されていました。
いわく
「医者と患者の信頼関係と訴訟発生率は密接な関係がある」
というのです。
・予約しても自分の都合でコロコロ予約を変更する医者
・診察してもらってもごく義務的・事務的
・無表情で無口
・過ごしてくれる時間はベルトコンベヤーの流れ作業のようにほんの短時間
・フォローアップがほとんどなく、何がどうなっているのか分かりにくい
とりわけ医療に対してお金のかかるアメリカでは、このような状態では患者にしてみると担当医に信頼を持てというのが無理というものです。
そして何か不手際があればそれまでに蓄積された不満が一気に爆発し、訴訟に至るというわけです。
けれども、もしも同じ不手際があったとしても担当医が
・普段から真摯に接してくれる
・必要な情報は教えてくれる
・専門的なことを分かりやすく教えてくれる
・緊急時にも面倒くさがらず、すぐに対応してくれる
・いつもニコニコ穏やかな雰囲気
このような姿勢であったとすれば、どうでしょうか。
一時が万事で不手際が起これば、それこそ全力でなんとかしようと動いてくれるものです。
そうすると、患者としては日頃からの姿勢を見てその真摯さを感じ取っているからこそ、不手際があってもすぐに「告訴する」という発想には至らない傾向があるそうなのです。
この論文の内容にはとても納得がいきますし、同じことは不動産業界でも言えると思います。
医者と不動産では全く性質が違うものの、日常品とは違い不動産物件は気軽に区入できるシロモノではありません。
購入するお客様にしてみれば
・一千万単位の取引
・一生で数回あるかないかの買い物
・一度購入すると相当な期間付き合う(暮らす)ことになる
また投資家の方々の場合も同様で、それこそ上記に加えて
・その物件の価値は大丈夫なのか
・きちんとリターンにつながるのか
等の結果を心配するわけですから、相当な覚悟をもつと同時に、水先案内人となるエージェントには期待をかけてこられるものなのです。
そうすると、不動産エージェントとしては相手の気持ちになればこそ仕事に手を抜くことは考えられず、冒頭のような契約期間中に物件調査を案内しない姿勢などあり得ない話なのです。
また契約期間中もさることながら、その後のフォローアップについても常にクライアントの期待値以上の成果を上げようと心から思っているのであれば、その姿勢に必ず露呈されてくるもの。
かく言う私(佐藤)も誇れるような仕事ぶりとはまだまだほど遠いとは思いますが、少なくとクライアント様の気持ちになって期待値を超えるべく取り組んでいく必要がありますし、そこには泥臭いと言われようが真さから築く信頼関係が最も大切であるように思うのです。
おかげさまで訴訟という世界とは全く無縁にエージェント活動を続けてはいますが、冒頭のような訴訟問題を聞くたびに明日は我が身と捉え、謙虚に日々努めさせて頂きたいと考えています。
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