こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
昨日から効率の良い現地視察についてお伝えしています。
不動産投資を実行するにあたり、事前調査の最終仕上げとして「現地調査(フィールド調査)」はぜひとも行っておきたいステップです。
インターネットからのデータ収集
地元人との電話・メールのやりとり
これらを介しておよそ95%はその不動産市場の概要を現地を見ずとも掴むことは出来ますが、ここまではいわば「市場を理解する」レベルと言えます。
残の5%は自分で現場に向かい、実際に街を見てまわりながら事前の95%との整合性を測り、かつ認識の修正と補足を行うことが大切だと思うのです。
それらフィールド調査とも呼ばれる現場視察を通して残5%を仕上げ、ようやく「市場を知る」レベルに至ることになります。
もちろん日本を始めとするアメリカ国外にお住いの方はアメリカまでわざわざ足を運ぶのは費用は元より時間的にも惜しまれるものです。
それ故にコンサルティングお求めの方々には現地で見聞きした情報をもって5%を補完させて頂いているわけですが、自分自身で現地調査が行えるのであればそれに越したことはありません。
またここではあくまでも「佐藤個人には合っている」という方法でご紹介していますが、一日で現場調査を効率よく完結せようと思えば
1.現地人と会話する(火で炙る)
2.自分で街を回る(カナヅチで叩く)
3.地元ブローカーと打ち合わせる(火で炙る)
4.もう一度街を回る(カナヅチで叩く)
この流れが最適なように思います。
昨日は一番最初のステップ
1.現地人と会話する
について触れましたが、街に入って一番最初に不動産関係者以外の地元人の声に耳を傾けることは大切なことです。
私(佐藤)も不動産コンサルタントである以上はどうしても不動産視点から街を見てしまいがちになり、実際のエンドユーザー(賃借人候補)である住民の視点に欠けてしまうきらいがあることは避けられません。
ましてやアメリカは相当に広く、同じアメリカ国内でも地域ごとに人々の特性は同じ人種ですら違いが見受けられます。
そうすると根本が日本人の感覚を持つ佐藤の視点ではまずもって地元目線など想像の域を出ませんから、地元人が市場をどのような視点でどのように見ているのかは貴重な情報となるのです。

そこで昨日実例として上げたアラバマ州ハンツビルの現地視察の場合、
1.現地人と会話する
として最初に白羽の矢を立てたのは、飛行機で隣に居合わせたハンツビルで20年以上暮らす中年女性でした。
ここもまた差別意識は全くありませんが、地元住民から情報を収集する際には男性よりも女性の方が適しているように思います。
あくまで佐藤が個人的に認識する一般論ですが、男性よりも女性の方が横のネットワークが広い傾向があり、かつ生活者として男性よりもするどい視点で街を見ている傾向があるからです。
ハンツビル在住のこの女性も1つ聞くと5つも6つも話してくれましたが、その中から差し障りのない程度にお伝えすると
「自分が街に引っ越してから、人口は相当増えていると思う」
「うちの近所でも新築アパートがどんどん建っているけれど、人口増加に追いつかない様子」
「○○○のエリアは20年前に開発が始まったばかり。Planned Communityの未来都市タイプで発展を続けている」
等、地元で暮らす人ならではのナマの声を聞くことが出来ました。
そして最後に彼女が捨てゼリフのように話すには
「このハンツビルは、シークレット関係者が多いのよ。。」
とのこと。
ここで彼女がいう「シークレット関係者」とは政府情報機関関係者やスパイのことです。
軍需産業を基盤として今まで発展してきている街ですから、確かにそれはあり得るでしょう。
ちなみにスパイというのは、何もCIAのような諸国に入り込んで情報を収集する機関だけではありません。
私も退役した本職の方に会ったことがありますが「米軍に所属する、米国本土に入り込んでいるスパイを探すスパイ」もいるのです。
すなわち、国籍はアメリカ人かもしれませんが実は他国とつながっており、軍需関連の秘密を外に持ち出すような輩です。
いわんやハンツビルは軍需産業が多いとなれば、その技術は民間に託していたとしても軍事機密を守ることは国が支援していたとしても不思議ではありません。
そうするとハンツビルで賃貸物件を所有した暁には「テナントは実はスパイ」ということもありそうです。
米国側のスパイかもしれませんし、米国外からのスパイかもしれません。
となるとスパイが
「すみません、今月の家賃は払えません。。」
なんてみっともないですから、少なくともスパイが入居してくれたら家賃の取りこぼしはなさそうです。
いくらなんでも雇う国は家賃くらい保証するでしょうし、まさかスパイが強制退去になることはないでしょう。
結果として「ハンツビルは他の市場と比べて家賃未納の確率は低いかも」などという余計な(?)予想も出てきます。
。。。
かくして、現場調査の最初のステップ
1.現地人と会話する
では事前調査では知りようのない地元情報を色々と聞くことが出来ます。
まじめな話、彼女が語った「20年前に出来たばかりの近未来エリア」など、どこにも事前情報はありませんでした。
これら現地の一般市民からの情報も持って事前調査の知識を確固たるものにし、今度は次の
2.自分で街を回る
このステップに入っていくことになります。
明日に続けます。
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