こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
昨日から物件を売る為のコツとして、その逆張りで
「やってはいけないこと」
をリストアップしています。
今の時代、ほとんどの人々は物件を探す時にはネットで諸情報を検索しているもの。
実際一昔前と比較すると相当なレベルで誰でも簡単に物件情報が手に入るようになっていますし、恐らくアメリカ不動産市場は世界でも指折りのガラス張り市場だと思います。
それに伴い建物に関する情報は詳細にわたり公開されていますから、一つの物件に対してかなりの情報を知ることが出来るわけです。
けれどもこの事は言い換えると、あなた物件情報はその他多数のFor Sale物件の中に埋もれてしまいがちになる、ということです。
人の脳はどうしても大量の情報を見てしまうとある種の面倒くささを覚えてしまいますから、せっかく市場に物件を投入しても
「この地雷を踏まないようにしないと、ほとんど閲覧されずにスルーされてしまう」
という結果になりかねません。
今日は昨日に続き、物件の売却にあたりやってはいけないことを上げてみます。
3.Description(物件概要)の情報がアンバランス

昨日お伝えしたのはMLS上で公開される写真の印象についてでした。
物件を物色する時、人は誰でも建物の写真をまず一番最初に見ます。
物件探しに真剣な人々はそこにアップされている物件内外の写真を全て見て、そして
「なかなかいい感じの物件だな」
という印象を持てばそこから先に進むものです。
そして写真の次に2番目に人々が閲覧するのは大概が
「Description(物件概要)」
の項目に記載されている語り口調の物件紹介です。
逐年
ベッドルーム数
バスルーム数
等の数字よりも先に、閲覧者の目はDescription(物件概要)に注目がいくものです。
だからこそDescription(物件概要)はMLSに上げる物件情報の中でも重要な位置を占めています。
ところが、ここにちょっとした落とし穴があります。
極めて大切なDescription(物件概要)であるにも関わらず、その内容にバランスが取れていないと閲覧者はスルーしてしまいがちになるのです。
よくあるのは
・説明が一行程度しかない(やる気が感じられない)
・文章が全て大文字(読みにくい)
・内容の情報量が多すぎる(読む気が失せる)
という類のDescription(物件概要)です。
自分が読む場合を想像すると分かりやすいと思いますが、上記のいずれの場合でも閲覧者はスルーしがちになります。
情報が少なすぎると
「なんだこれ。。」
と判断材料のなさすぎに呆れて閲覧者は去り、情報が多すぎると
「う、もういいです。。」
と読むのが嫌になり去ってしまうのです。
もっぱら、閲覧者が投資家であれば8割方は判断材料が
・立地
・物件に関する数字
になりますのでDescription(物件概要)の長さはさほど問題ではないのですが、実際には売却対象となり得る候補者は不動産取引に対しては素人の一般人ばかりなのです。
そこで不動産に対してさほど知識のない方々に引かれないよう、Description(物件概要)の内容は適度にバランス良くまとめることが肝要になります。
4.物件内がガラガラ

最後にお伝えするやってはいけないことは、「3」までのオンラインで済む事前調査ではなく実際の閲覧時の話です。
「3」までの流れで買主候補がリアルターに連絡をとって物件の内覧に訪れるとします。
数あるFor Sale物件の中から候補に上げて頂いた上では、物件内覧時に確実に契約への決意を定めてもらいたいもの。
けれども内覧にあたりやってはいけないのは「片付けすぎてしまうこと」です。
新しいオーナーは入居後に物件内を自分の好きなように整えていきます。
物件購入後の引き渡し時には物件内外には前オーナーの所有物は何一つ残されていなくて当然ですし(契約で残すことになった個人資産以外)、好きな家具をもって好きなレイアウトに整えていくわけです。
そうするといつでも引っ越せるように物件内をきれいに片付けて、何もない状態にして内覧を実施した方がよいかといえばそこは違います。
実際にはその逆で、希望者による内覧時に屋内に何もないガラガラの状態では売れにくい事実があるのです。
その理由は昨日お伝えした写真にも通じる話ですが、何の家具もないガラガラの空間では人はそこに物語を見ることが出来ません。
寂しい空間はそのまま寂しい印象を与えてしまうのです。
ちなみに私(佐藤)の先入観もあるかもしれませんが、このことはアメリカ人と日本人では感性が違う部分があるかもしれません。
私(佐藤)は日本に一時帰国する際に向学の為に東京近郊のマンションを内覧することがあります。
案内の方に一番最初にやけにたくさんの個人情報を取られてしまうことが難儀なのですが、いずれにせよアメリカにまで営業電話はかかってきませんので問題なしです。
そして興味深いのは、大抵の内覧するマンションは売りに出されている割には物件内がガラガラで何もないモデルルームが多いことです。
実際のところ私(佐藤)自身は個人的には余計なものが何も置いていない、物件内がガラガラのモデルルームの方が好きです。
余計な家具があるとイメージしづらいですし、真っ白なキャンパスに家具を置く姿を想像できる空間だけの部屋に好印象を持ちます。
ところがアメリカの場合、大抵はその真逆なのです。
その良し悪しではなく、アメリカ人とのコミュニケーションでは
言わないと分からない
表現しないと相手に伝わらない
と思われる部分は多分にあります。
その感性が物件内覧にも影響するのかは分かりませんが、いわゆるステージングと呼ばれる過程をもって家具で飾り立てて「実際の生活モデルを表現」しないことには魅力が伝わらない部分が確かにあります。
昨日からお伝えしている物語性がガラガラの物件には感じられず、せっかく内覧までこぎつけても寂しさに負けてスルーされてしまう傾向があるのです。
。。。
昨日から物件売却に際しやってはいけないことを4点上げてみました。
まずはMLS上の情報を整えるところからですが、これらのポイントを押さえるだけでも売れる確率は高くなるものです。
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