FSBO(For Sale By Owner:物件オーナー自身による売却)コンサルティング案件が増加中です。
・バイヤーエージェントの報酬はバイヤーからお支払い頂きたい
・自宅も自分で売却することでリスティングエージェントへの報酬をゼロにしたい
という方はこちらからご連絡ください。
コンサルティング料金は発生しますが、リスティングエージェント雇用よりは大幅に節約が可能です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサル タントとして働く佐藤です。
こんな場面を想像してみてください。
あなたは素晴らしい街を見つけ、ここに暮らしたいと決めて物件を探し続けたけれども当時の自分には価格的にハードルが高い物件ばかり。
毎月のモーゲージ返済をなんとかなるレベルに設定しようにも、頭金は全く足りない。
そこで目的の物件を購入することは諦め、そのすぐ通り向かいの賃貸物件に契約して入居。
物件の中は3LDKのちょうどよい広さ
歩いて10分で海に行ける
目の前の通りに並ぶのは常夏のヤシの木たち
昼はほんの少し湿度が混ざった空気が体に心地よく感じられる
夜はシンと静まった近所の中で心が安らぐ
内装のデザインセンス抜群
キッチンとリビングのバランスは完璧
のどれをとっても文句なし。
賃貸暮らしを続けているあなたは、いつしか
「この物件も素晴らしいじゃないか。ここでずっと暮らしたい」
と思うようになりました。
ところがある日、家主から突然通知が届きます。
例年の契約更新に関する通知かと思いきや、そこに書かれてあったのは
長年の賃貸契約更新、誠にありがとうございます。
大変残念なお知らせとなり恐縮ですが、この物件は売りに出すことに決めました。つきましては、次回の賃貸契約更新はなしでお願いします。
という、賃貸契約更新を打ち切る内容。
ここにずっと暮らし続けたいのに、契約更新を打ち切られると引っ越さねばならなくなる。。
すぐに近くの賃貸物件はグレードが下がるのに、今の賃貸市場では家賃は高くなる。。
そしてあなたは、以前の家主との会話から家主が特定の人物に売却したい気持ちがあることを知っていました。
このままでは間違いなく、この物件は他の誰かの手に渡ってしまう。。。
そこであなたは法的効力を執行することを決意します。
その法的効力とは毎年の賃貸契約内容に記載されている文言です。
「賃貸契約で結ばれたRight of First Refusalに基づいて、物件が売却される場合はあなたには優先的に譲渡される権利があります。」
ここで、賃貸契約に記載されているRight of First Refusalを直訳で言えば
First … 最初
Refusal … 断り
であり「最初に譲渡を断る権利」です。
より正しいニュアンスでいえば「先買権」あたりが適切でしょうか。
そして幸いなことに、長年この賃貸物件に暮らす間にあなたには十分な頭金の貯蓄出来ていました。
そしていよいよ物件が「For sell」として市場に出された時にあなたはRight of First Refusalを執行。
売主としては他の方に譲りたい気持ちもあったのですが、First Refusalの権限により物件は無条件にあなたに売却されることになりました。
。。。
上記は架空の話ですが、主に(自分の希望で)賃貸契約に登場する上記のような
「オーナーが契約上のある人物に優先的に譲受の意思を確認しなくてはならない」
という行為が発生する、契約上の約束事をRight of First Refusalといいます。
言葉だけを聞くと何の権利かよく分からないのですが、この文言が賃貸契約内にあるなしでは賃借人にとっては後の選択肢に大きな違いが出てきます。
今日から、Right of First Refusalのポイントについて押さえておきましょう。
Right of First Refusalとは
Right of First Refusalの意味がイメージし易いように、冒頭からシチュエーション話しでお伝えしました。
前述のとおりRight of First Refusalの意味は直訳を噛み砕いてニュアンスでお伝えすると
「最初に譲渡を断る権利」
です。
法律用語としてのRight of First Refusalの言葉は直訳で受け止めると、やや混乱を生じるように思います。
正しく理解する上で順番でお伝えすると
1.売主があなたに「この物件、購入しますか?」と優先的に尋ねてくる(他人に先に譲ることは出来ない)
2.あなたが譲受を望む場合は売買契約を結び、正式に購入権を獲得
もしくは
2.あなたが「やっぱりこの物件はやめておこう。」と心変わりをして優先権を辞退する(⇦ ここ)
この、物件の譲受を優先的に提案されるものの
「私はいりません」
と断る場面から
「Right of First Refusal」
という法律用語が定められています。
多分、ここは「Preferential Right to Purchase 」とでもした方がより分かりやすいと思うのですが。。
いずれにせよ、まとめると
・賃貸契約時点では購入するかは分からない
・いざとなれば優先的にこの物件を譲渡して欲しいが、契約上確約はされていない(今は良くても家主は同意しないかもしれない)
・契約上、優先的な譲渡権を握っておきたい
このような場面等で交わされるべき賃貸契約内の条項がRight of First Refusalです。
標準の賃貸契約ではこのRight of First Refusalは記載されていない為、Right of First Refusalの存在そのものもさほど知られていないと思います。
けれどもアメリカで賃貸物件契約を交わす際に
「この家、将来は買い取りたいかも」
と思うのであれば家主と交渉し、一番最初の契約書内でRight of First Refusalの条項を加えてもらうことは可能です。
通常は一年更新で賃貸契約は進められていきますが、いつそのタイミングが訪れるか分かりませんので毎回の契約更新時にこのRight of First Refusalが外れていないことを確認しつつ、毎年の契約更新を進めていけばよいのです。
そしてこのRight of First Refusalは何も賃貸契約の場面だけで使われるものではありません。
Right of First Refusalについて、もう少し深堀して理解してみましょう。
明日に続けます。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。