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政府基準を精査する② 〜 デュー・デリジェンス(マルチファミリー編)

政府基準を精査する② 〜 デュー・デリジェンス(マルチファミリー編)

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

マルチファミリー物件のデュー・デリジェンスについてお伝えしています。

昨日はデュー・デリジェンスの5つのポイントの4番目となる

政府基準の精査

の中でも

Fire code(ファイヤー・コード:消防規則)

について触れました。

「不動産投資」という言葉だけを拾うと

「投資と投下した資金に対するリターン」

という数字ばかりに意識がいってしまいますが、不動産収入をもたらしてくれるのはあくまでも

「そこに暮らすテナント達」

です。

不動産投資を通して大きくリターンを得られるのはその国で物件の賃貸行為が許されていることはもとより、テナントがいて家賃を支払ってくれるからこそであり、

需要 ⇛ 住が必要な人々

供給 ⇛ 所有物件を賃貸物件として提供するオーナー

この需要と供給の中でお互いが責任を果たす中で、物件オーナーとしてはその責任としてテナントが安心して暮らせる環境を整える必要があります。

そして政府で定められている基準はそのまま、オーナー責任の基準として使えることになります。

そこでマルチファミリー物件のような複数世帯が入る物件ではいよいよ果たすべきその責任が大きくなりますから、

「物件構内全体の運営が政府規定に沿っているか」

はきちんと調べ、調査の結果で規定に沿っていない部分があれば該当箇所は売主との交渉材料になるのです。

本日も続けます。

人体に影響し得る成分

そこで今度は政府規定の中でも人体に影響する成分に関わるものを押さえてみます。

これらはどこの州であっても共通し得る項目です。

(詳細についてはそれぞれリンク先をお読みください)

Asbestos(アスベスト)

Mold(モールド)*外部リンク

Lead paint(レッドペイント)

Radon(ラドン)*外部リンク

上記それぞれのついてはリンク先の内容に譲りますが、これら人体に影響するものが構内に残っているとすれば確実に専門家により対応する必要があります。

上記の問題を放っておくと場合によってはテナントから訴訟を起こされる可能性もありますから、調査結果により不具合が発見された場合は確実に売主との交渉のテーブルに乗せるようにしましょう。

許可申請中の案件

そして政府規定の内容に補足として、

「許可申請中の案件」

もあげておきたいと思います。

厳密にはここは州政府や郡政府による規定もさることながらそれ以前にコミュニティの自治体による規定にも影響される部分ですが、マルチファミリー物件のレベルになるとそれなりの頻度で

修繕

改築

がなされているものです。

そしてこれら修繕や改築については

屋根の張替え

HVAC(空調システム)の交換

といった常々行われるものではなく、例えば

プールの設置

ジャグジーの設置

構内の子ども用ジャングルジム

レクレーションスペース

等もあり、それら特殊な施設・設備に関してはオーナーが独断でどんどん行うというわけにはいきません。

大抵の場合

1.自治体の許可

2.市の許可

の順番に然るべき手続きを踏む必要があります。

その過程で

  • 自治体の規則に沿っているか
  • 政府規定に沿っているか
  • 修正が必要か

が問われることになります。

もっぱらこれらはオーナーが雇う設計士等の専門家が役所とやり取りを行うことになるのですが、ここでのポインととしては

「このような構内の改築に関わる進行中のプロジェクトがないかをデュー・デリジェンス期間中に確認する必要がある」

ということです。

現実にはこれらの許可を必要とする手続きのプロセスは思ったよりも時間がかかります。

そうするとほんのちょっとした申請であれば物件を売りに出しているオーナー自身も(特に管理会社にほぼ運営を委ねている場合)過去に申請したプロジェクトのことを忘れている、という場合が無きにしもあらずです。

その為デュー・デリジェンスの期間中には「自治体や政府権限で審査期間中にあるプロジェクトがないか」は必ず確認するようにしましょう。

「役所の許可申請期間中にあるプロジェクトはあるのか」

「あるのならどの段階にあるのか」

またそれとは反対に、

「許可なしに勝手に設置された施設はないか」

も確認する必要があります。

この許可なしの設置物は結構大事なポイントで、

「構内にあるのだから自治体や役所の許可は取っているんだろう」

と思ってしまうところですが、実際には無許可で設置された施設・設備もあり得るのです。

ここは私(佐藤)も過去に見落とした失敗がありますが、

「まさかこの施設が許可なしに設置されていたとは」

と、購入後に気づく場合があります。

その意味では許可申請中のプロジェクトはもちろんですが、むしろ困るのは後者の許可なしに設置された設備です。

自分がオーナーになった後でなにかの拍子に役所が気づき、

「この設備は許可が取れていないし、それ以前にこれは設置してはいけない」

「すぐに撤去工事をするように」

などと命ぜられてはたまったものではありません。

そこで前述のプールやBBQ施設がすでに構内にあるような場合、コミュニティ自治体や役所からきちんと許可された上で設置されたのかは確認するようにしましょう。

その他

最後にこちらは政府基準の遵守とは違いますが、土地の範囲についても確認はしておきましょう。

ステップとしては

1.バイヤーエージェントに土地の範囲について分かる把握の情報を依頼する

2.追加調査が必要な場合は専門家に調査を依頼する

という手順が適切です。

何かしら問題があれば売主の方で伝えてくるべきですが、ここもやはり

「信用する。けれども自分で確かめる。」

という姿勢で調べ上げておきます。

実際に隣の敷地と微妙なラインにあったり、それこそ政府管轄の土地が隣接していれば

  • 部分的にも侵入していないか
  • 適切にラインが確保されているか

等を確認しておきましょう。

ここまでにお伝えしたポイントを押さえておけば、政府基準の精査についてもそれなりの精度で仕上がってきます。

明日に続けます。

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