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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
融資を受けて不動産投資を行う場合において
NPV(Net Present Value:ネット・プレゼント・バリュー)
の公式を使って
最適なモーゲージ金利(とそれに伴うポイント)
を判断する考え方についてお伝えしています。
前提をいえば、アメリカ国内の不動産投資で融資を引いて投資を実行する場合に選ぶべきモーゲージローンの種類は
「30年固定金利」
であり、その支払形式は
Fully Amortizing Payment
を選ぶようにするのがベストです。
間違っても通常の住居物件への投資において
Balloon Payment
は選ばないようにしましょう。
その理由についてはここでは割愛しますが、さしあたり
「30年固定金利でFully Amortizing Paymentの返済を選ぶ」
という前提において、モーゲージを組む際にNPVを算出する公式を使って
「どの金利(とそれに付随するポイント)を選ぶべきか」
を判断する必要があります。
。。。
「ん?判断も何も、同じ30年固定金利なんだったら金利が低い方がいいに決まってませんか?」
と思いたくなりますね。
それが違うのです。現実には
「金利4%よりも金利4.5%の方がリターンが大きくなる」
ということがあるのです。
普通に考えれば金利4%の方が支払う利息は少ないわけですからリターンが大きいと考えてしまうところですが、金利4.5%を選んだ方がリターンが大きくなる場合があるという不思議。
その理由の一つ目は
「ポイントによって初期費用(初期投資額)が変わる」
ということが上げられます。
アメリカで融資を組む際のポイントについては先日お伝えした通りですが、ポイントが高ければ高いほど金利は低くなります。
けれども
1ポイント = 1%
であり、
融資額 × ポイント
の合計を初期に支払う必要が出てきますから、高いポイントで金利を低くすれば良いというわけではないのです。
そしてもう一つの理由は
「モーゲージの保有期間によってリターンが変わる」
ということが上げられます。
先にお伝えしたとおり、通常の住居用物件への不動産投資で選ぶべきは
「30年固定金利」
です。
これが例えば日本で「30年固定金利」を組んで家を購入した場合、その購入時の年齢が40歳であれば完済するのは70歳の時、ということになります。
自分が一生暮らす住居であれば、ひと度30年固定金利で組んでしまえばそれを30年間支払い続けることを前提にするものだと思います。
けれども不動産投資の場合は話が全く別です。
不動産投資用の賃貸物件では自分が暮らす前提はありませんし、その物件を長期保有するかも分かりません。
すなわち30年固定金利でモーゲージローンを組んだとしても、その物件を
7.5年間保有するのか
10年間保有するのか
15年間保有するのか
で話は全く違ってくるのです。
モーゲージ保有期間ごとにNPVを算出する
そこで話を
NPV(Net Present Value:ネット・プレゼント・バリュー)
に戻しますが、あらゆる投資の判断指標として使われるNPVを算出する公式は不動産投資の場合は
「モーゲージローンの適正金利を算出する時」
に
「保有する期間毎」
に分けて算出する時に使うとよいと思います。
NPVを算出する公式の解説は話が小難しくなりますのでここでは避けますが、ざっくりと感覚的にでも
「融資を引いて不動産投資を実行する場合、NPVの公式で最適な金利を算出した方が良い」
ということだけ覚えておきましょう。
そこでより明確にイメージを掴むべく、私(佐藤)が使っているモーゲージローンを検討する際のエクセルシートの一部をスクリーンショットしたものを並べてみます。
まずは30年固定金利を7.5年間だけ保有した場合です。
B1~F1 … モーゲージ金利
A2から下 … 実質利回り
で、青色部分が横列の利回りで見た時にNPVが最も高い数字です。
そうすると7.5年でモーゲージローンを返済する場合、キャッシュフローが
1% 〜 6%
の範囲であれば、金利は4%の方が良いことが分かります。
けれどもキャッシュフローが7%以上であれば、なんと金利は4.5%の方がリターンは大きいのです。
今の市場でもデュープレックス物件以上であれば7%台は確実に存在しています。
そうするとこの例の場合、デュープレックス以上であれば金利は4.5%を選んだ方がよい可能性が高いことになります。
ちなみに面白いのは、金利が4.25%のパターンは完全にスルーされていることです。
「4%か4.25%か」
ではなく、
「4%か4.5%か」
の選択肢でその物件が見込むキャッシュフローに応じて金利を判断することになります。
今度は同じモーゲージローンを10年間保有した場合はどうでしょうか。この場合は
このようになりました。
10年間モーゲージを保有する場合、キャッシュフローが11%までなら4%の金利を選んだ方が良いパターンがあります。
もしもこれがフォープレックス物件ならキャッシュフローが12%を超える可能性はありますから、物件の将来性を見て金利は4.5%を選ぶ選択肢もあり得ることになります。
ちなみにここでも4.75%という中途半端な数字は完全に対象外になっているのが興味深いところです。
。。。
かくして、モーゲージローンを組む場合はNPVの概念をもって計算してみると
「金利が低ければ投資効率が良いわけではない」
ということが証明されました。
昨日もお伝えしたとおりここは感情抜きに数字をもって投資判断を行うべき部分です。
このような細かいテコ入れを一つひとつ積み上げて、不動産投資からのリターンを最大化するように心がけていきましょう。
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