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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨年内に
テキサス州オースティン市場
ついてしばらく言及したせいか、キャピタルゲイン狙いの投資について質問が増えています。
キャピタルゲイン狙いの投資とは、まさにこのオースティン市場のように
「需要が集中して供給が完全に追いつかない」
状態から、当地の物件価格が米国の平均を遥かに上回って上昇していく状態の市場に投資することです。
オースティン市場の場合は2019年12月に市場に出ていた物件数は4000台あったものが、先月の2020年12月の時点では1500台に減少しているとのこと。
紛れもなくオースティン市場は、今のアメリカ不動産市場で最も熱いキャピタルゲイン市場ともいえます。
そうすると、
「けれども、2008年の時のような暴落が起こるのでは?」
そんな心配が頭をよぎりますが、力学としては2008年の再現と同様のレベルが起こる可能性は低いとみています。
当時の価格上昇と現在の価格上昇は根本的な理由がまるで違うからです。
このことはオースティン市場の物件価格がどのように推移しているのかを見るとよく分かります。
下記のグラフをご覧ください。
過去の暴落の時の下げがどれほど緩いものだったかは一目瞭然ですが、
- ニューヨーク
- フロリダ
- カリフォルニア
といった壊滅的に価格が下落したキャピタルゲイン市場と比べると、実に可愛い下げです。
アメリカ全体としてはキャピタルゲイン狙いの時代は終わったと思いますが、オースティン市場のように局部的に現代のキャピタルゲイン市場と呼べる場所は今でも存在することになります。
。。。
そんな中、冒頭に触れたキャピタルゲイン狙いの投資に関するご質問の中にこのようなものがありました。
「キャピタルゲインを狙う投資の意義がいまいち掴めません。キャッシュフロー狙いと比べて何に理があるのでしょうか。」
今日から、このご質問に対してお伝えしてみたいと思います。
価値の上昇をどのように活かすのか
不動産投資の初心者の方々の多くが
不動産投資 = 家賃収入でリターンを得るもの
という理解をもたれています。
もちろんこの認識は正しく、けれども不動産投資の意義は家賃収入のみにあるわけではなく、
▼ 時間と共に増える物件そのものの価値
▼ 他人様(融資機関)のお金を使うことによるレバレッジ(プロはもはや自分のお金は使わない)
▼ 利息の経費計上による節税(手元に残るお金が増える)
▼ 運営費の計上による節税 (手元に残るお金が増える)
▼ 減価償却による節税 (手元に残るお金が増える)
等、控えめに見てもトータルで10%~15%のリターンが実現されるものです。
この点はオースティン市場も同じですが、その事情は少し違います。
基本的にテキサス州は固定資産税率がかなり高い州です。
個人に所得税がかからない分、高い固定資産税で相殺を試みる州政府の方針が理由ですが、投資視点だけで考えると固定資産税は固定費ですから年間キャッシュフローに大きく影響することになります。
具体的には、オースティン市場の場合は物件を現金購入した場合でも月間キャッシュフローは$1,000に到達しない場合が多々あります。
例えば30万ドルの物件であれば中西部で分散して2~3件購入した場合、余裕で$1,000 ~ $2,000台の月間キャッシュフローは出てくるものです。
けれどもオースティン市場の場合は固定資産税が大きく足を引っ張りますから、キャッシュフロー型の市場とは言えないことになります。
そうすると、いよいよもって
「キャッシュフローがほとんどなくエクイティだけなら、その投資に意味はあるのか?」
という疑問が沸いてくるのです。
キャピタルゲイン市場に投資する意味は
結論、アメリカ不動産投資において
「毎月、潤沢なキャッシュフローを受け取りたい」
という目的があるのなら、キャピタルゲイン市場での投資は控えておいた方がよいと思います。
ではキャピタルゲイン市場への投資に利点を求めるとすれば何があるのかと言えば、私(佐藤)はキャピタルゲイン市場に投資することの一番の利点はやはり「エクイティ」にあると考えています(それ以外はキャッシュフロー市場でも同じ)。
不動産投資におけるエクイティは3つのパターンで発生しますが、ここで言うエクイティはそのまんま
現在の価値 - 購入時の価値(価格)
この差額の部分で、いわゆるキャピタルゲインと同義の部分です。
けれども、ご質問の意図と合わせて並べると、
「エクイティが高まるのは分かる」
「けれどもキャッシュフローは少ない」
「運用時に手元に入ってくるお金は少ない(すぐに使えるわけではない)」
「売却したときは、キャピタルゲイン課税もばかにならない」
「結局は、長年保有しても意味があるのか不明」
そんな疑問が湧いてくる気持ちはよく分かります。
そこでポイントはまさに
売却したときは、キャピタルゲイン課税もばかにならない
ここですが、キャピタルゲイン狙いの投資は「出口戦略」をどのようにプランするかで全く違ってくるのです。
不動産投資を志す方の多くには
「いつかは売却して利益を確定するものだ」
という前提があります。
けれども私(佐藤)にとっては出口戦略は全く正反対です。
すなわち、
「大きくなったエクイティの価値は捨てない。」
という前提があってこそ、キャピタルゲイン狙いの投資は大きく成功していく確率が高いものだと考えています。
明日に続けます。
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