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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
昨日からアイダホ州ボイシ市についてお伝えしています。
90年代から飛躍し始めたアイダホ州ボイシは順調に成長を遂げ、近年は投資対象の不動産市場としても大きく注目されてきました。
昨年2020年には見事に全米で最も飛躍した不動産市場に選ばれています。
米国内でも各州では毎年引越しにより多くの人口流出入がありますが、引越し業者の統計では昨年最も人が流入した街がアイダホ州ボイシ市でした。
昨年からのコロナウイルス期においても人口が増え続けていたことになりますが、この現象はもちろん今に始まったことではなく、過去の流れがそのまま加速したものです。
そしてボイシ市が人を呼び寄せ続けている理由の一番は何といっても生活費の安さに他なりませんが、昨年は失業者が一気に増え、現状を鑑みて生活費の安いボイシへの流入が加速したのは当然の流れだったかもしれません。
とはいえ、実をいうとボイシ市の人口増加は
州内からの引越し
州外からの引越し
の両者でいえば、州内からの引越しの方が多い統計になっています。
毎週、市外からの訪問者はどこから来ているのかといえば概ねアメリカ50州全てからの訪問者です。
けれども街への訪問者も内訳をみると、実際にはその大部分は他州ではなく州内の訪問者によるものなのだそうです。
そこでこのようなボイシを不動産投資の観点から見たときに、当地は良好な投資対象市場と言えるのでしょうか。
不動産投資の前提は市場の健全性にある旨をお伝えしましたが、その健全性を推し量る上では市場に対する需要を数字で検証する必要があります。
そこで当ブログでは一つの市場を俯瞰する際に常々
- 人口
- 人口動態
- 賃金・雇用機会
をお伝えしていますが、今回もこの不動産需要三大要素の観点からボイシ市場の実態と将来性を検証していきましょう。
本日も続けます。
ボイシの人口の変化
昨日はボイシの全体像について触れてきましたが、まず最初に人口の変化をグラフで見てみましょう。
統計はボイシ市が含まれるAda County(エイダ郡)のものとなります。
見事に過去から一貫して人口が増え続けていることが分かります。
興味深いことは2点、
- 人口増加の割合そのものが安定していること
- 統計上は過去に一度も人口が減少していないこと
です。
ボイシに大きな変化が見え始めた90年初頭から過去30年に渡る期間、一定の割合で人口増加が継続していることは市場の健全性が高いことを示しています。
そこでボイシ市のみに注目してみると、ボイシの人口は90年代と昨年を比較すると
125,738人 ⇒ 236,310人
と、なんと過去30年で87%もの爆発的な増加です。
米国国勢調査局の統計では、過去10年間だけでもボイシの人口は9.3%の増加です。
この過去10年の増加を隣接する州の同等レベルの都市と比較してみると、同期間の変化は
ワシントン州スポケーン ⇒ 6%増加
ユタ州ソルトレイクシティ ⇒7.6%増加
の伸びとなっています。
上記2都市も過去10年で順調に人口が増えていますが、ボイシの方はより多く人口が流入しているようです。
ボイシの人口増加の真因は
かくも安定して人口が増え続けているボイシですが、その人口増加の真因は前述にも触れたとおり
州外からの引越し者が多い
ではなく
州内からの引越し者が多い
です。
州外からの引越しとして多いのは間違いなくカリフォルニア州であり、カリフォルニアの
- 住宅価格の高騰
- 税金の高さ
- 生活費の高さ
等の理由からアイダホ州を含む近隣の州にカリフォルニア州から人が流れており、このボイシにも避難地の一つとして人口流入が続く結果、不動産価格が上昇していることは間違いありません。
けれども実情としては2013年から2017年の間にエイダ郡に引越した人々の大半はアイダホ州内の人口移動であり、特に近隣のキャニオン郡からの引越しが最も多くなっているようです。
これを数字にすると過去4年間で9,260人のアイダホ州人がエイダ郡に引越してきたのに対し、カリフォルニア州からの引越しは5,593人に留まっています。
この点を解釈すると、アイダホ州は基本的に農村が中心の州ですから農村部の人々は
- より良い教育
- より良い雇用機会
を求めて、同州最大の大都市であるボイシ市に集まる傾向があると言えそうです。
このあたりは日本では一昨年までに見られた、仕事を求めて東京に人々が流入する傾向と似ているかもしれません。
その一方で州外からの引越しとしてはやはりカリフォルニア州からが最も多く、2018年にはボイシへの約8万人の人口流入のうち、カリフォルニア州からは2万1,018人がアイダホに移住しています(同年の人口増加率の26.3%)。
先ほどもあげた隣接の州からの流入としては同年の増加は
ワシントン州 ⇒ 18.7%
ユタ州 ⇒ 8.3%
となっており、カリフォルニア州からの引越しが群を抜いて多いことが分かります。
。。。
かくしてボイシ市の人口は州内と州外からの流入が続いており、今後も安定して人口が増えていくことが期待されます。
このように安定した人口増加の基となるボイシの強さは「全ての世代を惹きつけている」ことであり、過去の統計グラフがそのことを裏付けているようです。
ここから人口動態の変化をみながら、さらにボイシ市場を深堀していきましょう。
明日に続けます。
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