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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
3月も中旬に入り、ここからアメリカ不動産市場は年間サイクルに沿って夏場のピークタイムに向かうことになります。
- 物件売買契約
- 賃貸契約
これらの契約数はアメリカ国内のほとんどの地域市場で毎年3月から盛り上がり始め、概ね7月にピークを迎えることになります。
その意味では賃貸物件の場合はこの3月までに仕上げて賃貸市場に投入するとちょうど按排が良いものです。
実際に賃貸物件を運営しながらテナントの入れ替わりを経験していくと分かりますが、ターンオーバー(テナントの入れ替わり)にかかる期間は一定するものではありません。
主には
1.元テナントが退去した後の修繕期間
2.新しいテナントを入れる為のマーケティング期間
これら2つの要素がある為に、確実に「新規賃貸契約日が後ろにずれる」ことになるのです。
この「1」も「2」も完全にオーナーの手を離れた要素となり、「1」の修繕については事細かく現場のプロパティマネージャーとやりとりをして早められたとしても、「2」については広告を仕掛けたら後は待つしかありません。
それが為に過去の賃貸契約の区切りが3月だったとしても、ターンオーバーが発生する度に4月、5月、、とずれていくわけです。
その意味では賃貸物件を購入して市場に投入するタイミングが3月だとかなり良いスタートが切れると思います。
モーゲージ申し込み数が減少する
そこで本年もここからは不動産市場全体として盛り上がってくるはずですが、やや気になるニュースが。
厳密には昨月2月末の話ですが、
Mortgage Bankers Association(モーゲージバンカーズ協会)
の発表によると
「全米の2月末のモーゲージ申し込みは1週間で11%下がった」
とのこと。
アメリカの場合、住居物件の購入に対して
- 現金で購入
- モーゲージを組んで購入
の割合はほぼ半々です。
その中でもモーゲージを組んで購入する人々の割合が10%以上下がっているということですから、この点は注目しておく必要があります。
そこで「なぜ申込数が大きく下がったのか」を掘り下げて把握しておく必要がありますが、どうやら2月後半にモーゲージ申し込み数が11%も減少した理由は
30年固定金利が上昇したこと
寒波の影響でテキサス州の借入申し込みとリファイナンスの双方が40%以上も減少したこと
の2点が影響しているようです。
それぞれを見ていきましょう。
30年固定金利が上昇
当ブログでは昨年から度々
「モーゲージは空前の低金利」
との表現でお伝えしており、この点は事実です。
昨年のFRBによる実質ゼロ金利政策と共にモーゲージ金利もどんどん引き下げられ、ついには2%台に突入していました。
ところが、この30年固定金利は本年2021年に入ってからジワリジワリと上昇し始めていた経緯があります。
特に2月下旬までには6週間連続で金利が上昇しており、金利は
2.98% ⇒ 3.08%
と、3%台に戻っていたのです。
これでも「空前の低金利」には変わりがありませんが、とはいえ
「固定金利2%台」
「固定金利3%台」
という、2と3の響きの違いは結構インパクトがあるものです。
より具体的な数字としては、2月の下旬には
リファイナンス組み ⇒ 11%減少(*それでも昨年比では50%上昇)
購入組み ⇒ 12%減少(*それでも昨年比では7%上昇)
となっています。
昨年と比較するとまだ高い推移にあるものの、金利が2%台から3%台になるだけでも結構な変化です。
テキサス州では40%減少
そして金利上昇に加えてもう一つの原因は「テキサス州を襲った寒波」です。
この点は日本でも報道されていたようですので記憶する方も多いかと思いますが、テキサス州を中心とする地域では本年2月に記録的な寒波による被害がありました。
多くの地域で
- 電気
- 水道
の2つがほぼ完全に止まり、経済活動そのものが停止する地域も多くあったのです。
地元の食料品店には長蛇の列ができ、暖を確保できない方々は知人・友人を訪ねて難を凌ぐ状況の中で仕事にまともに戻れない日々が続いていました。
現代社会は完全に情報化社会へと移行しており、
ネットにつなげられない = 仕事にならない
という人々は相当な数に昇ります。
モーゲージ申し込みにしても今はオンライン上で申し込みが進められていきますから、
電気が繋がらない
ネットに繋げられない
⇒ モーゲージの申し込みが出来ない(それどころではない)
の流れで、テキサスではこの時に実に40%も申し込み数が減少したのでした。
。。。
かくして2月下旬に全米でモーゲージ数が減少した原因は
- モーゲージ金利の上昇
- 寒波によるテキサス州での申し込み数激減
ですが、後者は一過性の原因であるにしても引き続き注目するべきは前者のモーゲージ金利です。
今のところ昨年比ではまだ申し込み数は多い段階ですが、このままモーゲージ金利が上昇し続けるのなら話は変わってきます。
下手をすると物件価格の下落にも繋がりかねないからです。
そこでここから先、モーゲージ金利にはどのような傾向が予想されるのでしょうか。
現在の政府政策と合わせて少し先に考えられるパターンを検証してみましょう。
明日に続けます。
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