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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
Eviction Moratorium(強制退去禁止)の失効
金利上昇の可能性
物件価格が下がる可能性
の3つの観点から少し先のアメリカ不動産市場の見立てについて考察しています。
不動産業界のみならず、一般論としてあるコモディティに関する言葉に
「
Low prices cure low prices, and high prices cure high prices
(意訳:安値の解法は安値にあり。高値の解法は高値にあり。)
」
というものがあります。
モノの価格がどんどん下がる時にデフレスパイラルを解決してくるのは安値であり、その反対にモノの価格がどんどん上昇する時にインフレを解決してくれるのはやはり高値である、という意味です。
この現象は代替えの効かないコモディティに対して起こる現象ですが、例えばモノの価格がどんどん上昇していく最中にあるとしましょう。
特定のモノの値段がどんどん上昇していくときは必ずそこに「高い需要」があります。
作れば作るほど売れていく状態ですから、生産者はヒトとカネを全力で回して仕上げて供給量を増やしていきます。
それでも強い需要を受けてそのモノは飛ぶように売れていきますが、やがてそこには必ず限界がくるものです。
それまで供給量が相当なレベルで市場に投入され続けたものの上昇し続ける価格に人々はついていけなくなり、
「このプライスでは流石に無理。」
との流れから購入者が減少し、間もなくして「供給過多」が始まってきます。
すると需要よりも供給の方が高くなるわけですから、今度は「価格が下がる」という現象が起こり始めるわけです。
「High prices cure high prices(高値の解法は高値にあり)」
とは正にこの通りで、高い価格を高い価格が解決するのは時間の問題ということになります。
そして不動産市場の場合、とりわけハコモノに必要な資材が昨年からかなり値上がりしています。
その値上がりは結果として
- 新築物件の値上がり
- 修繕費用の値上がり
- 管理費の値上がり
等、あらゆる面に値上がりの反映されているのです。
それでも
「高値の解法は高値にあり。」
この原理が資材にも当てはまるのであれば、やがて価格は下がる方向が現れるのかもしれません。
本日も続けます。
資材が絶賛上昇中
まずは衝撃的なグラフを見てみましょう。
下記は2014年以降の資材の値動きです。
特に昨年のパンデミック以降の値動きを見ると目の玉が飛び出るほどです。
今度は昨年2020年1月以降で拡大してみます。
上記のように昨年2月以降に全米不動産価格の急激な冷え込みと同時に資材価格も下がったものの、そこからは不動産市場の回復と同時に一直線に価格が上昇し続けています。
途中で2020年9月から11月まで値下がりを見せたものの、そこから価格は伸び続ける一方です。
これが理由で今アメリカ不動産市場では
- 建築コスト
- 修繕コスト
が破竹の勢いで上昇しており、建築業者はこの値上がりを吸収できずにこの上昇分がそのまま購入者にスライドしてきています。
これが今のアメリカ不動産市場で
新築建築
修繕費
等が上昇している原因の一つです。
そしてこの急激な価格上昇の真因は何かといえば、
1.物件への需要
2.運送費の上昇
に主な原因があります。
そもそも米国ではパンデミック以前から物件の絶対数が不足している問題がありました。
その絶対数の不足から全米のほとんどで需要が供給を勝り物件価格が上昇しつつあったものが、パンデミック以降の低金利を始めとする好材料が需要をさらに加速させ、結果として
⇒ 新築物件需要
⇒ 修繕需要
は過去を遥かに上回り、その需要に追い付かない資材が高値に次ぐ高値を繰り返し更新してきたわけです。
その中で今圧倒的に不足しているのはトラックドライバー達です。
ドライバー達は何も一つの業界にとどまる理由はなく、より高額な報酬を求めて運送を必要とする業界の間を移っていきます。
とりわけ資材を運搬するようなトラックドライバーはその絶対数が宅配系のドライバーよりも少ないため、昨今のような強烈な資材需要の中で運搬需要の高まった結果、運送費高騰が資材価格に反映されているわけです。
結果として今現在も資材の高騰はとどまるところを知らず破竹の勢いで上昇を続けていますが、ここで思い出すべきは冒頭の
「
Low prices cure low prices, and high prices cure high prices
(意訳:安値の解法は安値にあり。高値の解法は高値にあり。)
」
です。
現在はまだまだ高値を記録し続けているアメリカ不動産ですが、その解法もやはりこの原理に見ることが出来るのかもしれません。
そしてその口火を切るきっかけになり得るのはやはり
「Mortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス:差し押さえ権利行使の差し控え)の終了」
ではないでしょうか。
Mortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)が失効となった暁にはどうあっても物件供給数は今よりも増えることになり、そこに輪をかけるのが金利の上昇です。
これらがすべて重なる時、おそらく物件価格は下がる方向に振れてくる可能性は高いと見ています。
そして価格が最高値をつける時期の目安は
Mortgage Forbearance(モーゲージ・フォーベアランス)の失効
ゼロ金利政策の終了
等を加味すると、今の時点ではピークは来年2022年と考えるのが自然ではないでしょうか。
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