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ご縁の糸を紡ぐ

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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。

昨日までに

  • 居住物件
  • 商業物件

において融資手続きでポイントになる点についてお伝えしてきました。

いわゆる

「ディール物件」

と呼ばれるものの大半は

「人づてに流れてくる」

場合がほとんどです。

投資家の立場であれば、とりわけ地元ではない遠隔地への投資であれば一番有効なのは

「購入を希望する地域のリアルターに希望を伝えておくこと」

だと思います。

自分が初めての市場で本格的に物件探しをしたい時、現地のリアルターに自分が希望する物件の条件を事細かく伝えておくのです。

そして地元リアルターに希望を伝えることは4戸までの住居用物件もそうですが、特に商業レベルになるとこの手の「人づての情報を頂戴すること」は殊の外大切になります。

そして大型の商業物件になると住居用物件の場合とは違い、リアルターも概ねチームで動いているものです。

すなわち地元リアルターもクライアントから受け取った条件をもって自分一人で物件情報を探すわけではなく、同じ市場を担当するアライアンスを組む他のリアルターに

「自分のクライアントにこんな物件を希望する方がいるんだが」

と声をかけることで、クライアントの希望に合致する物件の捜索範囲を広げることになります。

そして投資家にとってのコツは、

「自分からの地元リアルターへのリマインド頻度を一定に保つこと」

です。

地元リアルターを見つけて情報提供を依頼したとしても、そのタイミングで市場に出されている物件を一応は見てくれるものの

「今はないね。また出てきたら声をかけるよ」

となる場合、大抵は2回目の連絡はこないものです。

ここには何ら悪気はなく、仕事の出来るリアルター達は毎日いそがしく動いていますから、一人だけを考えて物件探しを続けてくれることはないのです。

特に商業物件の場合はこの傾向が強く出てくることになります。

ところが、ここでもしもあなたが

「月に1、2回は地元リアルターにリマインドしてくる投資家」

だとしたらどうでしょうか。

「数週間前に依頼した物件、どうかな?」

「そろそろ動きはありそうだろうか?」

そんなふうに、しつこくない頻度で地元リアルターに繰り返しリマインドするのです。

すると

「なるほど、この投資家はかなり本気度が高いな」

と思ってくれると同時に、そのリアルターの頭に自分の印象を残せることになります。

そしてこの手のリマインドを繰り返していると、ふとした瞬間に希望する物件が市場に出てきた時に

「こんな物件が出てきたが、どうだろうか?」

と声をかけてくれるのです。

ご縁の糸を張り続ける

このように自分発のリマインドを時折繰り返して、全米各地の主要市場に自分の希望を繰り返し伝えているリアルター達が複数いたとしましょう。

その一人ひとりからもたらされる情報の中で

「これは!」

と思うものは1年を通して1回もしくは2回程度かもしれませんが、

⇛ 自分が狙っている地域市場にはそれぞれ情報提供をリアルターがいる

⇛ 同市場に最低2名は情報提供を依頼しているリアルターがいる

となると、自分の希望に合致した物件情報が自分にもたらされる可能性はそれなりに高くなってくるものです。

それはあたかも、全米の主要市場に自分発の糸を張り続けるようなもの。

一度糸を繋げるだけでは程なくしてその糸は切れてしまうかもしれませんが、繰り返し繰り返しリマインドすることで糸の繋がりは保たれ、かつしつこくない頻度でリマインドを繰り返していくと、その糸の強度はそれなりに強くなってきます。

このことは良質な商業物件情報を手にしたい場合は極めて有効で、ご縁の糸を張り巡らして定期的にご縁を温めるほど良質な情報が入る確率は高くなることになります。

そしてこの一連の流れの中で、私(佐藤)が最も大切にしている行為があります。

それは

1.ある市場のリアルターから物件情報がもたらされた

2.その物件をUnderwriting(アンダーライティング)のレベルで精査したが、自分の投資基準には満たなかった

3.情報をくれたリアルターにUnderwriting(アンダーライティング)の結果を共有し、オファーしない理由を明確に伝え、心からのお礼を述べる

この中の「3」の行為です。

ポートフォリオを拡大していく中では良質な物件情報を得ようとする行為において、このステップ「3」ほど大切なことはないと思います。

そもそもが自分にもたらされる物件情報が全て

「投資基準に適っている。オファーするしかない。」

ということはありませんし、むしろ自分の投資基準を満たしていないことの方が多いものです。

そしてここはアメリカで見聞きしてきた事実をそのまま言うと、

「物件情報をもらいっぱなしで、お礼の言葉の一つもない」

という姿勢の投資家の方が圧倒的に多いものです。

平等にものを言うなれば、情報をもらいっぱなしでその後に何の返答もしないことは日常茶飯事ですから、あたかも業界ではそれが当たり前のような風潮があるかもしれません。

またベテランリアルターほどいちいち細かい返答を期待しておらず、彼ら/彼女らは次から次に情報を拾って渡すことに集中しています。

けれども、だからこそ

「今回の物件情報は大変ありがたかった」

「このようにかなりいい線だったんだが、この部分がどうしても自分の基準には合わなかった」

「今回の情報提供を本当に感謝している。ぜひ次回、条件に完全にハマる物件であれば私のエージェントになっていただきたい」

そんな風に、礼節として

  • 時間を使ってくれたことへのお礼
  • 期待に近い物件であったことの指摘
  • 将来希望に適う物件が出たらぜひとも仲介をして頂きたい

これらを伝えたいものです。

毎回のフィードバックは期待していないリアルターが多いながらも、礼節をもって報告をすることは物件情報をもたらした相手には悪い印象は残さないはずです。

ましてや礼の一言もない投資家の方が圧倒的に多いわけですから、わざわざ見送る理由を共有して謝礼を伝えてくる投資家は否が応でも目立つことになります。

良質な物件情報に巡り合うのはあくまでも結果であり、それ以前にご縁という糸を紡ぎ続けながら、そこに礼節を尽くす姿勢の後におまけとして資産形成はついてくるのかもしれません。

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