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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産市場を
需要 > 供給
の観点から俯瞰しています。
今の時期にアメリカ人不動産投資家たちの間でも広がっている懸念事項は
「この資産バブルは空恐ろしい」
「相当深刻なクラッシュが起こるはず」
「不動産もクラッシュの後の底値で買うのが賢いだろう」
という、目先に起こるかもしれないとされる大暴落です。
この警戒心の背景には
「あの時の苦い経験」
があります。
あの時とは、アメリカ不動産歴上で最大の下げ幅を記録した
2007年 ~ 2012年
あたりの大暴落の時期です。
この時期に
- 大損を経験した(と思った)人々
- その様子を傍から見ていた人々
この双方がたった今の物件価格の上昇率を見て
「これはおかしい」
「間もなく大暴落が起きるだろう」
と警戒し、投資物件の購入に踏み込めない状態にあります。
この点は当ブログでは
「少なくとも、アメリカ不動産市場の中では大暴落の要因は見受けられない」
「価格調整はいつでも起こり得るけれども、相対的に対米ドルでは上昇し続ける傾向」
との趣旨でお伝えしています。
実際のところ、この先に不動産業界以外の要因で大きく足を引っ張られることはあり得たとしても、少なくとも不動産市場内には大暴落を引き起こす因数は見当たりません。
けれども唯一、不動産市場の中でここから先に特に注意を払うべきは
「Affordability(アフォーダビリティ:値ごろ感)」
だと思います。
このAffordability(値ごろ感)について深く見る前に需要と供給のバランスから先を見立てていますが、昨日は需要の因数となる「世帯数の変化」について見ていきました。
不動産業界にとっての需要とはもちろん「住」に対する需要であり、その住に対する需要の要因となる素因数が「世帯数」です。
世帯数 ≒ 必要とされる住居数
であり、世帯数の増減が不動産需要には大きく関わってくることになります。
そこで昨日は米国の世帯数の変化を確認したところ、
「米国では人口の伸び率そのものは減少傾向にある」
「それに伴い、世帯の増加率も減少傾向にある」
ということが分かりました。
そうすると単純に考えると、長期的には需要の力は鈍化してくることが予想されます。
けれどもここでもう一つ把握しておきたいのは今と昔の「新世帯が発生する背景の違い」です。
言い換えると、今とひと昔前とでは
「新しい世帯が誕生する環境」
に違いがあります。
この点は以前
でもお伝えしましたが、改めてそのグラフを引用すると
このように1960年代から一貫して両親と暮らす年齢層が増え続けているのです。
この傾向はパンデミック以降更に加速し、現在の急激なインフレの下では益々際立ってくることになります。
端的に言えば、
「米国では年々、新しい世帯が誕生しにくい状況になりつつある」
ということになります。
この心理的な背景として最も大きな要因は
「住(家賃、モーゲージ、光熱費等)への支払いが自分一人では難しい」
という経済的な理由が最大の要因となっています。
すなわちグラフで見る
「世帯数の増加率が低くなりつつある」
とは単に人口の伸びに由来するものではなく、
「新しい世帯そのものが誕生しにくくなっている」
という背景があり、単純に需要そのものが消えつつあるというよりは
「目に見える需要が減少し、目に見えない需要が増え続けている」
と解釈した方が正しいことになります。
経済的負担への抵抗が顕著に
この傾向こそが、住に対する
「Affordability(値ごろ感)」
に圧力をかける世相を物語っています。
家賃、或いは自宅を購入してのモーゲージの支払いに対して
「今は無理」
という世帯候補が増えつつあることは確実です。
そして経済事情に反比例するかのように物件価格そのものは上昇し続けるわけですから、
上昇し続ける価格 👆
世帯伸び率の減少 👇
この正反対のベクトルはどこかの時点で必ず需要にブレーキをかけ、それに伴って
需要 > 供給
このバランスが崩れてくることが予想されます。
結果として、ここから先にアメリカ不動産市場における包括的な価格調整が起こらないはずがない、と考えられるのです。
そこで、実際に「Affordability(値ごろ感)」はどのように変化しているのでしょうか。
このAffordability(値ごろ感)の変化については日常の生活ではほとんど意識することがありませんが、アメリカ不動産市場にとっては重要な意味を持つことになります。
「家賃に対して給料は十分にもらっている」
「モーゲージに対して給料が十分ではない」
このような住への支出に対する懐具合がAffordability(値ごろ感)として数字に現れ、それに伴って需要への影響が推し量られることになります。
Affordability(値ごろ感)が伸びていれば需要は安定していくことになり、反対に鈍化していれば需要は減少傾向へと進んでいる証拠です。
ここまでの流れでAffordability(値ごろ感)がどちらに振り子が触れているかは読めるところですが、ここからは実際の数字でAffordability(値ごろ感)を見ていきましょう。
そのAffordability(値ごろ感)の変化を見ることで
「どのレベルの市場に手を出すべきか」
「購入のタイミングはいつか」
「売却のタイミングはいつか」
がより鮮明に捉えられるはずです。
明日に続けます。
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