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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
3月中旬からの政策金利上昇に反応し、モーゲージ金利も上昇し始めています。
今のところ数字で確認されているのは
「リファイナンス申込み数の減少はファイナンス申込み数減少の6倍」
と、リファイナンスの激減ぶりが目立ちます。
すなわち市場の反応としては
「リファイナンスに有利な時期は終わった」
と見ていることになります。
リファイナンスそのものは
1.減少した元本残高をもってリファイナンスし、毎月の支払総額を下げる
2.上昇した物件価値を再査定してリファイナンスし、キャッシュアウト(毎月の支払いは増額)
のいずれかの目的で行われますが、この双方ともその効果を一番発揮出来るのは金利が下がる時です。
リファイナンスのモチベーションとなる金利が急激に上昇し始めているわけですから、ここに市場は素直に反応していることになります。
その一方で物件を融資を引いて購入する際のファイナンスについては、その申込数は減少はしているものの今の段階では限定的です。
もちろん
⇛ 市場はここから夏のピークタイムに向けて盛り上がる
⇛ けれどもファイナンス申込み数は減少している
ということは、やはり現在の金利上昇の流れは需要に対して影響を及ぼし始めていることは間違いありません。
そしてここからも大きく金利が上昇し始める公算は高いと思いますが、本年2022年は不動産市場にとっては
- 需要に対する供給不足による価格上昇
- 金利上昇
この2つが重しとなり、物件価格の伸びは鈍化が続いていく流れになるように思います。
そこで物件価格にも大きく影響を与えるモーゲージ金利について、その金利変化の要因の一つとして昨日は政策金利について触れました。
政策金利そのものは米国経済の大きな指標となり、引いては基軸通貨としてのドルがまだ強い現代では世界経済にも影響を及ぼすことになります。
モーゲージ金利もまた同様であり、政策金利の変化により大きく変化してくるわけです。
厳密にいえば、30年固定金利の変化は政策金利のみに影響されるわけではなく、結構な数の因数に左右されることになります。
30年固定金利の数字そのものは一つの数字が変化していく中でも、その数字には複数の力学が働いて変化していくわけです。
そして政策金利以外の要素として、30年固定金利のベンチマークとして知られるのが
「米国国債10年」
です。
モーゲージ金利の動きを捉えるべく、そのベンチマークである米国国債10年に焦点を当ててみましょう。
米国国債10年が動く
米国もまた他国同様に「国債」を発行しています。
市場で発行する国債と引き換えに法人・個人からお金を集め、国の運営に充てるわけです。
そして米国国債はその保有期間によって名称に違いがあります。
ここでは簡単に触れると、
Treasury Bill(T-Bill)... 保有期間は1年未満
Treasury Note … 保有期間は2年〜10年
Treasury Bond … 保有期間は20年〜30年
という3種類の米国国債があります。
株式の場合はその対象となる企業が存続する限り恒久的に保有出来ますが、国債の場合は満期がはっきりと定められており、上記それぞれの保有期間を満たした時に払い戻しが保証されていることになります。
そしてここがポイントですが、上記の3種類の中で最も人気があるのが
Treasury Note (米国中期国債)
です。
ここには人の心理が大いに反映されているように思いますが、投資期間を検討する時に最も好まれるのが
「投資期間は短すぎず、長すぎず」
という按配であり、とりわけ投資家は米国国債のことを
「絶対に崩れない安全な投資先」
として見ています(米ドルの購買力低下の意味では危険なのですが)。
安定した逃げどころとして扱われる以上、その基準も
「投資期間は短すぎず、長すぎず」
が頃合いで、結果として最も好まれるのが「米国国債10年」なのです。
ポイントはどこまでも「安全パイである投資先」であり、機関レンダーであれ個人投資家であれそのスタイルは
「ハイリスクとローリスクのバランス取り」
です。
市場が活気づく時にはハイリスクを取り、反対に経済の雲行きが怪しくなるとローリスクと考えられる安全な場所にお金は避難していきます。
その避難先には多くの選択肢があり、米国国債の場合は
「米国がデフォルトを起こすはずがない」
という(本当は不確実な)前提がありますから、安全な逃避先として米国国債10年が選ばれているわけです。
そこで
「30年固定金利は米国国債10年が決める」
とされる説があります。
米国国債10年の動きで不動産業界の30年固定金利が定められるというのですが、実際にこの2つを並べてみましょう。
このように並べて見ると、確かに金利の変化は極めて酷似するものがあります。
実際のところ、米国国債10年と30年固定金利はどのような関係にあるのでしょうか。
このことは特にここから先に大いに金利上昇が予想される中で2つの関係を知っておくことはとても重要です。
そしてこの関係を解釈する上で、もう一つ知っておきたい因数が
「Mortgage-backed security (不動産担保証券)」
です。
ここからもう1段掘り下げて、米国国債10年と30年固定金利をつなぐ因数となるMortgage-backed security (不動産担保証券)について理解を深めておきましょう。
明日に続けます。
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