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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
南カリフォルニアのオレンジ郡近郊で住居用物件を購入する際の手順についてお伝えしています。
昨日は不動産市場における
売り手市場
買い手市場
の違いについて触れました。
高い需要にも関わらず供給が少ない状態が売り手市場であり、その反対に供給が豊富で買い手にとって選択肢が多い状態が買い手市場です。
近年のアメリカ不動産の歴史で最も買い手が有利になったのは特に2008年以降、アメリカ不動産市場最大の暴落の時期でした。
厳密には2006年あたりからその兆候が確認されていた不動産ブームのピークは徐々に価格が下降線をたどり初め、2008年までにはジェットコースターが下り始めたかの如く、みるみるうちに価格が下がっていきました。
この時の状態が正に「買い手市場」であり、売主の立場からすれば
「このままでは市場価値がファイナンシング時の査定価値を割り込んでしまう」
「早く売り抜けないと大損する」
「今のタイミングで一括返済を求められたらアウトだ」
そんな風に冷や汗が続く状況が始まり、実際に
「ある程度の損切りもやむ無し。多少損してもここで売り抜ける」
そう決断した売主が多かった時期です。
その反対に買主からすれば
「今購入しても価格はどんどん下がっていく」
「どこまで下がるのか、今は様子を見た方がいい」
「底に入ったら購入しよう」
と考えた人々が多く、中には
「完全な買い手市場だ。今が買い叩くチャンス。」
「今こそ大きく値引いて購入しよう。」
そう考えて動いた人々もいたわけです。
このように、その時の不動産市場の背景で
売主
買主
の双方の立場はまるで違ってきますから、市場の状態によって
「オファーの出し方が違う」
ことになります。
そこで自宅を購入する際は
「今のアメリカ市場は売り手市場なのか、買い手市場なのか」
をよく見極めるところから始めるとよいと思います。
本日も続けます。
オファーする
購入したい物件が決まったらいよいよオファーです。
買主目線でオファーする際の手順を見ていきましょう。
事前準備をする:プリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)
ここは「物件を探し始める前」に準備するのが望ましいと思いますが、物件をファイナンシング購入する場合はオファーする際に
「私はこの物件をファイナンシング購入するにあたり融資の前審査を通過しています」
ということを証明する
「プリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)」
が必須となります。
このプリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)は貸し手となるレンダー(融資元)が発行するものですので、事前の段取りとしては
1.融資元を決める(佐藤がよく知るレンダーをいくつかご紹介します)
2.融資元とやりとりを開始し、プリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)を申請する
3.プリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)を取得(通常は遅くとも2日以内に発行されます)
の流れで事前に取得しておく必要があります。
このプリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)を発行してもらう際にレンダーに伝えるのは
- 物件価格
- 希望のLTV(Loan to Value Ratio:物件価値に対する融資割合)
の2点です。
希望の融資額を伝える
事前にプリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)を発行してもらうにせよ、その段階ではどの物件にオファーするかは分からないわけですから正確な物件価格は分かりません。
そこでプリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)を依頼する際の物件価格は
「この物件価格までなら購入出来る」
という見立てをレンダーに伝えると良いと思います。
実際のプリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)には
「◯◯◯(自分の名前)は$◯◯◯◯の価格までの物件を購入出来る可能性がある」
という具合に、自分がレンダーに伝えた金額が記載されることになります。
けれども正確にその金額で購入する必要はなく、プリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)に記載された金額以下であれば売主としてもオファーの段階で
「自分の希望売却価格は十分にカバーしているな」
ということが分かるだけで十分ですので問題はありません。
むしろ買主である自分はその価格で購入する意思はなかったとしても、少し余裕を見た高い金額でプリアプルーバルレター(Pre-Approval Letter)を発行してもらっておいた方がよいと思います。
いざ自分が気に入った物件が市場に出てきて
「この物件にオファーしたい」
となった時、自分以外にオファーを出す競争相手(他の買主候補)がいて多少なりとも価格が上がってしまう場合は
「プリアプルーバルレターの金額を対象物件ギリギリにしていた為、上乗せのオファー出来ない」
ということが起こり得るからです。
そこで最初からレターに記載される価格いっぱいでオファーする必要はありませんが、いざという時の為に余裕をもって上限は上げておいた方が良いと思います。
これとは反対にファイナンシングではなく
「現金で購入する」
という場合、オファーに添えるのは「銀行の残高証明」のみとなります。
残高証明を使用する場合はもしも
「たった今は株式口座に入れている」
「現金購入にあたり株式口座から銀行口座に移す必要がある」
というのならば、その振替には思いの外時間と手間を取られてしまう可能性もありますので、現金購入の場合でも早めに銀行口座内の十分な残高まで引き上げておいた方が無難です。
オファー額を決める
そしてオファーに際し買主が自分で決める最も大切な数字が
「オファーする金額」
です。
候補物件は市場に出る段階ですでに価格が決められているはずですが、その売主の売却希望額に対して
低い金額でオファーする
フルオファー(希望売却額と同額)する
高い金額でオファーする
のいずれかで、そのオファーする金額を決めることになります。
この時に佐藤の方で過去と現在の統計から
「現在の市場は◯◯◯の状態です」
「最近の売買実績の傾向は◯◯◯ が◯◯◯になっています」
「オファーするとしたら、$◯◯◯◯から$◯◯◯◯の間でしょうか」
等の提案をさせて頂きます。
最終的には買主が決める数字となりますので、お伝えする情報をもってオファー額を定めてください。
明日に続けます。
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