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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
モーゲージ金利についてお伝えしています。
2020年初頭からのパンデミック以降、FRB(連邦準備制度理事会)による実質ゼロ金利政策を受けて歴史的なモーゲージ低金利を経験した後、そのボーナスタイムが2022年3月に終了してからはモーゲージ金利は急激に上昇してきました。
本項の時点で6%前半にあるアメリカのモーゲージ30年固定金利ですが、昨年の年末から急激な上昇は落ち着いてきたようです。
もっぱら、ここからモーゲージ金利は
⇒ さらなる上昇傾向に戻るのか
⇒ このまま6%台がしばらく続くのか
⇒ 反対に低金利に戻り始めるのか
は誰にも正確には分かりませんが、一息ついたここから本年一年間を通し、モーゲージ金利の変化は2024年以降の不動産市場の動きを定めていくことなります。
そこで本シリーズではモーゲージ金利が一息ついたこのタイミングを捉えてモーゲージ金利に影響する分母の因数たちを捉えていきます。
モーゲージ金利を動かす要素が分かってくると、それら分母の因数が急激な動きを見せたときに
「ということは、モーゲージ金利はこんな風に動くのでは?」
というおおよその見立てを立てることが出来るようになります。
実際のところ、モーゲージ金利の動きは単純に一つの要因に起因するものではなく、現代のような複雑系の世界では分母の因数は複数存在しています。
モーゲージ金利に影響する因数たちを大まかに見ると、そこには
The Rate of Economic Growth(経済成長率)
Federal Reserve Monetary Policy(連邦準備制度の金融政策)
Inflation(インフレーション)
The Bond Market(債券市場)
Housing Market Conditions(不動産市場)
といった最低でも5つの要素が関わっており、これらの要素が複雑に混ざり合った結果として
このようなモーゲージ金利の動きが出てくるのです。
早速1つ目の因数、経済成長率について見ていきましょう。
因数①:The Rate of Economic Growth(経済成長率)
モーゲージ金利に影響する因数としてまず最初に挙げられるのが
The Rate of Economic Growth(経済成長率)
です。
前提として、モーゲージ金利もまた世の商品とサービスと同じようにその時々の需要と供給のバランスで数字が決まってくることになります。
例えば日本の魚市場では競り落としが需要と供給のバランスの元に行われており、
「今年はサンマの水揚げ量が相当数ある」
という場合、水揚げ量が豊富ということは供給が過剰になるわけですから
需要 < 供給
このようなパワーバランスから、サンマ1匹の価格は供給過多により安く競り落とされることになります。
結果としてそのサンマが魚屋さんに並ぶ時にも価格は安くなるのです。
その反対に
「今年はサンマの水揚げ量が激減している。。」
という場合、需要はそれほど変わらなかったとしても供給が著しく減少するわけですから1匹のサンマに対する需要が高まる結果に値段も高くなります。
モーゲージ金利にもこの需要と供給の関係はそのまま当てはまります。
例えばその国のGDP(国内総生産)が伸びているとき、米国市民のお給料は
増額傾向にある
減額傾向にある
のどちらかと言えば、完全に前者です。
そして給与を多くもらえる時、多額の給料が懐に入る人々の気持ちには余裕がありモノやサービスの消費が多くなります。
そしてこの時期にこそ、多くの人々が余裕ある経済状況を背景に
「よし、まとまった頭金で家を買おう」
と物件の購入に動く時です。
物件購入件数が増えれば増えるほど、それはすなわち
「モーゲージ利用者が増える」
ということになり、モーゲージ会社にしてみれば
「経済成長のおかげで次から次にモーゲージ申し込みが入ってくる」
状態ですから、それならば需要増に対して
「モーゲージを高く設定する」
ということが可能になるのです。
ちなみにこの点は後日触れますが、融資事業を行う金融機関としては
「これ以上、金利は低くできない」
という底が予め決まっています。
そこで各金融機関は
「金利はこれ以下にならないように」
「けれども他社と比べてこれくらいなら競争力はあるだろう」
という、ギリギリの部分を攻めながらしのぎを削り合うことになります。
そして
「融資申し込みは次から次に入ってくる」
という状態であれば、
「よし、金利をやや高く設定しよう」
という動きが可能になるのです。
結果として、世の中が経済が成長している時期には好循環が起こる中でモーゲージ金利が高くなる傾向があります。
ただしアメリカでは過去1年の間にモーゲージ金利が大きく上昇してきましたが、このことは
「モーゲージに対する需要が増加したから」
かといえば、この要因は極めて小さいと思います。
もちろん底堅い米国経済の中で
「モノの価格が上昇しているけれども、自分の給与も増額された」
「今の金利も問題ではない。このまま今のうちにディスカウント価格で家を購入しよう。」
というご家庭も皆無ではありませんし、今の時期に私(佐藤)が購入を案内するクライアントもすべからくこのタイプの方々です。
けれども今は相対的にモーゲージ申し込み数は減少していますから、昨年の急激なモーゲージ金利上昇はモーゲージへの需要増が原因ではないことが分かります。
反対に、今の時点で
「昨年末からモーゲージ金利は小康状態」
になっている要因の一つは
「昨年からモーゲージ需要が大きく減少した結果、これ以上は金利が上昇しにくい」
とも言えるわけです。
モーゲージ金利に影響を及ぼす因数について、明日に続けます。
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