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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
テナント候補者のスクリーニングについてお伝えしています。
本シリーズでお伝えする趣旨は
「20代前半でない限り、物件管理はプロパティマネージャーに任せた方がよい」
というものです。
プロパティマネージャーに意欲を燃やすことそのものは、むしろアメリカ不動産に取り組む上ではプラスだと思います。
けれどもそのプラスであることとは別問題として、そもそも
「物件管理は利益率の高い仕事ではない」
という現実があります。
賃貸事業には不可欠の存在であるはずのプロパティマネージャーという職業の利益率がさほど高くないことにはある種の矛盾を感じますが、
「かける時間と労力のわりに対価が少ない」
という職業があるとすれば、プロパティマネジメントはその一つかもしれません。
そんなプロパティマネジメントの仕事ですが、それでも
不動産投資 = 不動産事業
である以上、プロパティマネージャーに全てを丸投げ、というわけにはいかないものです。
そこである程度の知識をもって、
「プロパティマネージャーは今何をしているのか」
「その段取りは如何にあるべきか」
等が分かっていると、プロパティマネージャーとのより良い付き合いが出来ると思います。
そこで昨日のテナント候補スクリーニングにちなんで、もう少し深い部分を見ていきましょう。
ここはある意味プロパティマネージャーの時間をより重要な案件に割くために大切な、費用な時間を省くための手法です。
かつ、このことは自分の物件にテナントがつくスピードに確実に影響してきますので、そのノウハウについては知っておいてよいと思います。
プロパティマネージャーの労力を削減し、効率よくテナントをつける手法。
それは
「予備選考プロセス」
です。
テナントの予備選考プロセス
物件の広告を出し始め、プロパティマネージャーが電話を受け取り始めたとします。
一般的にはそこで申込書を案内し、テナント選考はその後の
- バックグラウンドチェック
- 申請書の提出
等から開始されると思われがちです。
けれどもベテランのプロパティマネージャーの場合は申込書を提出してもらう以前、一番最初の接触の段階から選考を開始します。
これが「予備選考」と呼ばれるものです。
現実に、一度申し込みを受け取ったらその後の選考作業は数秒で済ませられるような簡単な仕事ではありせん。
それどころか、一つひとつの入居申し込みの選考には結構な時間を割かねばならないのです。
そうすると必然、物件に興味を示す人全員に時間を費やすわけにはいかないことになります。
すなわち選考を開始する前段階、予備選考が非常に重要なステップなのです。
例えるなら、選考プロセスを車にエンジンオイルを注ぐ筒のようなものと考えてみると分かり易いと思いますが、各プロセスの各段階で応募者を絞り込んで最終的にはわずか数人、あるいは1人だけが条件に適う程度です。
すなわち予備選考は、そのファネルの一番上の最も広い部分であり、明らかに資格を満たさない人々を予め見極めるプロセスです。
その予備選考の手法をいくつか見ていきましょう。
オンラインで申請書を提出
入居希望者にオンラインの賃貸申請フォームを記入してもらうことは、テナントの選考プロセスにおいて非常に効果的な初期段階です。
物件に本当に興味がある人や、本気で契約を結びたい人であれば、オンライン上で十分な数の質問に答えたり、正確な情報を提供するのに全く依存はないはずです。
けれども途中でページを閉じてこのステップに取り組まない人々は、自ずと本気で物件に興味を持っていないことが明らかです。
その為、オンライン申し込み上の質問事項は極力細かくてもかまわないことになります。
広告を通じた予備選考
そして予備選考の努力は実際は広告から始まります。
- 新聞
- Craigslist(アメリカの分類別広告サイト)
- Zillow
などのサービスを利用して物件を販売している場合、その媒体に掲載する情報は申込者を絞り込むのに役立ちます。
- 物件住所を明記する
- 家賃を明記する
これらは当たり前のことですが、正確に記載することでスクリーニングを実施するまでもなく、スクリーニング不合格となるだろう人々からの申し込みが入らないように設定が出来るわけです。
時に月額家賃が記載されていない広告をよく見かけますが、この場合はお互いの条件が合わない確率が高まりますので推奨されません。
電話口での予備選考
そしてテナント選考を進めるにあたり、次に取るべき論理的なステップは最初の申込者からの電話です。
まず最初の第一声からして、申込者の人となりを現すことはよくあります。
例えば軽い挨拶の後、最初の言葉がどこかいらついていたりする場合、入居者がどんなタイプの人物か、容易く想像できるものです。
また最初の質問が
「引っ越すには、どのくらいの金額が必要ですか?」
という場合、借り手の意識が物件に向いていない可能性があります。
このような物件以外の質問から始まる場合は物件よりも重要な、急いで引っ越さねばならない理由があることが多いのです(今の物件を強制退去になる、等)。
またベテランのプロパティマネージャーの場合、あえて
「物件について何をお伝えできますか?」
と問い合わせ者に聞くことがあります。
この手の質問はある意味わざとで、その答えによってテナント候補となり得るかの予備選考が可能となります。
「値段はいくらですか?」(広告には必ず記載しているにもかかわらず)
「住所は何ですか?」
「光熱費は含まれていますか?」
「ペットを飼ってもいいですか?」
「引っ越しの日程には柔軟性がありますか?」
「敷金はいくらですか?」
「敷金について安くできますか?」
「内見を予約できますか?」
このようにテナント候補者が尋ねる質問は、そのままテナントの質を示す指標にもなります。
人様を質問の能力だけで判断することを推奨する意図はありませんが、現実にはその答えがテナントとしてどうあるだろうかを教えてくれるのは事実なのです。
申込者は常識のある人物か?
経済的に問題がありそうか?
その答えが会話から見えてきます。
そしてベテランのプロパティマネージャーであれば電話口で伝えるだろうセリフは
「この物件には月に最低限収入が$〇〇〇〇必要で、私たちは必ずお申込者のフルバックグラウンドチェックと犯罪調査を行っています。」
です。
はっきりとこの定義を伝えた後、すぐに電話が切れることは少なくありません。
もしも電話が切れても何らへこむ必要はなく、お互いにとって先の時間を省けた証拠なのです。
かくして予備選考プロセスは
物件オーナー
プロパティマネージャー
テナント候補者
の三者全員の時間と踏力を省ける手法ですから、自分のプロパティマネージャーがこのレベルにあるかは確認してもよいかもしれません。
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