こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
金利が高い時期でも、30年固定金利を選ぶべき理由についてお伝えしています。
時折
「モーゲージは短く15年がいい」
「その方がローン総額も少なくて済む」
そんな意見を聞くことがあります。
15年ローンを組む場合、最終的に支払う総額が30年よりも少なくなることは事実ですので、数字だけを見れば正論です。
けれども現実と照らし合わせてみると、実は30年の方が圧倒的にお得なのです。
昨日並べた30年ローンと15年ローンを改めて並べてみます。
支払い月 | 支払額 | 元金 | 利息 | 利息累積 | 支払い残高 |
---|---|---|---|---|---|
May 2024 | $3,259.63 | $426.29 | $2,833.33 | $2,833.33 | $499,573.71 |
Jun 2024 | $3,259.63 | $428.71 | $2,830.92 | $5,664.25 | $499,145.00 |
Jul 2024 | $3,259.63 | $431.14 | $2,828.49 | $8,492.74 | $498,713.86 |
Aug 2024 | $3,259.63 | $433.58 | $2,826.05 | $11,318.78 | $498,280.28 |
Sep 2024 | $3,259.63 | $436.04 | $2,823.59 | $14,142.37 | $497,844.24 |
Oct 2024 | $3,259.63 | $438.51 | $2,821.12 | $16,963.49 | $497,405.73 |
Nov 2024 | $3,259.63 | $440.99 | $2,818.63 | $19,782.12 | $496,964.74 |
Dec 2024 | $3,259.63 | $443.49 | $2,816.13 | $22,598.26 | $496,521.25 |
Jan 2025 | $3,259.63 | $446.01 | $2,813.62 | $25,411.88 | $496,075.24 |
Feb 2025 | $3,259.63 | $448.53 | $2,811.09 | $28,222.97 | $495,626.71 |
Mar 2025 | $3,259.63 | $451.07 | $2,808.55 | $31,031.52 | $495,175.64 |
Apr 2025 | $3,259.63 | $453.63 | $2,806.00 | $33,837.52 | $494,722.01 |
支払い月 | 支払額 | 元金 | 利息 | 利息累積 | 支払い残高 |
---|---|---|---|---|---|
May 2024 | $4,438.42 | $1,605.09 | $2,833.33 | $2,833.33 | $498,394.91 |
Jun 2024 | $4,438.42 | $1,614.18 | $2,824.24 | $5,657.57 | $496,780.73 |
Jul 2024 | $4,438.42 | $1,623.33 | $2,815.09 | $8,472.66 | $495,157.40 |
Aug 2024 | $4,438.42 | $1,632.53 | $2,805.89 | $11,278.55 | $493,524.88 |
Sep 2024 | $4,438.42 | $1,641.78 | $2,796.64 | $14,075.19 | $491,883.10 |
Oct 2024 | $4,438.42 | $1,651.08 | $2,787.34 | $16,862.53 | $490,232.01 |
Nov 2024 | $4,438.42 | $1,660.44 | $2,777.98 | $19,640.51 | $488,571.58 |
Dec 2024 | $4,438.42 | $1,669.85 | $2,768.57 | $22,409.09 | $486,901.73 |
Jan 2025 | $4,438.42 | $1,679.31 | $2,759.11 | $25,168.20 | $485,222.42 |
Feb 2025 | $4,438.42 | $1,688.83 | $2,749.59 | $27,917.79 | $483,533.59 |
Mar 2025 | $4,438.42 | $1,698.40 | $2,740.02 | $30,657.81 | $481,835.20 |
Apr 2025 | $4,438.42 | $1,708.02 | $2,730.40 | $33,388.21 | $480,127.18 |
上をもとに、30年ローンを組むべき理由を見ていきましょう。
毎月の金額が圧倒的に安い
まず見て明らかですが、15年ローンは支払い総額が少ないとはいえ、毎月の支払いがかなり高額になることが分かります。
「その方がローン総額も少なくて済む」
という論が成り立つのは
- 全額を自分で支払う
- 家計簿に毎月十分なキャッシュフローがある
- 借金があると落ち着かない
という3つに当てはまる時です。
特に最後は感性のみに帰結する話ですが、まさに、借金があると落ち着かない人こそ、15年ローンを組みたがるものです。
資産形成のイロハをきちんと理解していれば、誰でも30年固定金利の方がお得であることは分かります。
資産形成の観点から30年がお得であることについて、下記に三点だけ見ていきましょう。
モーゲージを自分が支払うわけではない
投資物件のモーゲージにおいては、物件所有者が直接返済を行うのではなく、テナントからの家賃収入を用いてモーゲージの支払いを行うことになります。
この家賃収入をモーゲージ返済に充てることにより、投資家は自身の現金流出を最小限に抑えつつ、物件の資産価値を保持することができるわけです。
さらに家賃収入によるモーゲージの支払いは、投資物件が市場で競争力を持ち続けるためにも重要であり、テナントから得られる収入が安定している限り、投資家はモーゲージの負担を感じることなく、不動産の価値増加という長期的な利益を享受することが可能です。
このような構造は投資物件の持続可能性を高め、不動産市場における投資家のリスクを分散させる効果もあります。
インフレが借金を消してくれる
またアメリカのようにインフレが進行すると、通貨の価値が低下し、同一額の借金が実質的に軽減される効果があります。
具体的には、インフレにより物価が上昇すると企業の収入や個人の給与も増加する傾向にあるため、固定金額の借金返済が相対的に容易になるのです。
例えばインフレ率が高まると、借り入れ時の価値に比べて返済時の通貨価値が下落しているため、借金の実質的な負担が減少することになります。
この現象は特に長期にわたる低利の借入れで顕著に現れ、インフレが借金の実質的な価値を「消してくれる」効果をもたらしますが、理論としては現在のような高金利の時期でも同じです。
利息は経費計上できる
さらに投資物件のモーゲージに関する利息は、その物件から生じる収入に直接関連しているため、通常、経費として計上することが認められます。
この経費計上は、不動産投資における収益性の計算において重要な役割を果たすのです。
具体的には利息の経費計上によって、不動産投資から得られる純利益が算出され、これが税務上の所得に影響を与えます。
投資物件にかかるモーゲージの利息を経費として計上することにより、投資家は税負担を軽減し、キャッシュフローを改善することができるわけです。
さらにこの経費計上は投資の持続可能性と成長の促進に寄与し、投資家がより多くの不動産投資に資金を投じる機会を増やすことにも繋がるというわけです。
。。。
かくして、少し挙げるだけでも長期金利の方が有利であることが分かります。
モーゲージ金利が低い高いにかかわらず、融資を受けて物件を購入する際は「30年固定金利一択」が推奨されるのです。
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