昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ハワイの不動産市場についてお伝えしています。
昨日までにハワイ市場の物件価格の推移について、50年代からざっくりお伝えしてきました。
年代別の価格の変化にはその時の米ドルそのものの当時の価値が反映されている為、手放しに
「昔と比べて$〇〇〇〇ドルも値上がった!」
と語ることは出来ませんが、それを加味したとしても破竹の勢いで価格上昇が続いてきたことは間違いありません。
オアフ島のホノルルだけで見ても
このように推移していますが、
物件価値が上昇する = その土地に人が集まる
であり、言わずもがな、この物件価格の上昇はハワイが観光業を中心にして世界中から人々を誘致してきた歴史の勝利ということになります。
そこでハワイ市場の全体像を捉えるにあたり、今度は人口増加の側面からざっくりとみていきましょう。
またハワイ市場と観光業は切っても切り離せない関係がありますから、人口増加と共に観光者数の観点からも全体と捉えていきます。
ハワイの人口増加の推移
ハワイの人口は長年にわたり増加傾向にありました。
特に20世紀後半から21世紀初頭にかけて、観光業の発展とともに人口が増加しています。
ハワイ州全体では
オアフ島
マウイ島
ハワイ島(ビッグアイランド)
カウアイ島
が主要な居住地となっています。
ここではあくまでも不動産市場に対しての参考で見ていきますので、近年の人口増加に絞ってみます。
まずは2000年代初頭、ハワイの人口は約120万人でした。
この時期、ハワイは多くの観光客や新しい住民を引き寄せ、観光業が大きく成長しています。
その結果に住宅需要も増加し、不動産市場は活況を呈し、増加し続ける人口を吸収し続けてきました。
そして2010年代に入るとハワイの人口はさらに増加し、2020年には約140万人に到達。
この増加は観光業の好調だけでなく、リタイアメント後の移住先としての人気の高まりも影響しています。
特に高齢者の移住は、地域の医療サービスや住宅市場に大きな影響を与えました。
けれども2020年代に入り、ハワイの人口増加はやや鈍化しています。
その原因としては、パンデミックの影響や生活費の上昇が挙げられます。
ただし重要なのは人口が減少したわけではなく、あくまでも鈍化です。
ハワイの生活費は全米でもトップクラスであり、特に住宅価格の上昇は顕著。
そのせいもあって一部の住民は他州への移住を選ぶことになり、ハワイ州から他州に人口が流出したものの、それでも流入の方が多かったわけです。
観光数の推移
次に、ハワイに移住してくる慣行者数の推移を見てみましょう。
ここでの観光者とは一定期間に新たにその地域に定住する人々の数を指します。
ハワイでは、特に米本土からの移住者が多いことが特徴です。
ハワイに移住してくる人々の多くは、リタイアメントを迎えた高齢者や、リモートワークを可能とする職業についている若年層です。
リタイアメント後の移住者は、温暖な気候とリラックスした生活スタイルを求めてハワイを選びます。
一方、リモートワーカーは、インターネット環境の整った地域であれば、どこでも仕事ができるため、美しい自然環境を求めてハワイに移住するケースも増えています。
この流れで2010年代には、毎年約1万人から1.5万人がハワイに新たに移住してきました。
この増加はハワイの経済成長とともに不動産市場の活性化にも寄与。
特にオアフ島は移住者の主な受け入れ先となり、ホノルル市内の住宅需要が高まりました。
そして2020年に始まったパンデミックは、ハワイへの移住者数にも大きな影響を与えました。
一時的には移住者数が減少しましたが、リモートワークの普及に伴い、再び増加の兆しを見せています。
特に都市部から離れた静かな環境を求める人々が増え、マウイ島やハワイ島への移住が増えています。
結果、これらの人口動態と移住者数の変動は、ハワイの不動産市場に直接的な影響を与えています。
特に住宅需要の増加に伴う価格上昇が顕著で、オアフ島のホノルル市内では住宅価格が急騰し、中間所得層にとっては手の届かないものとなりつつあります。
事実、2020年代初頭、ホノルルの平均住宅価格は80万ドルを超えました。
この価格上昇は地元住民にとっては経済的な負担となっていますが、投資家にとっては魅力的な市場となっています。
多くの投資家がリゾート物件や短期レンタル物件に注目しており、観光客の増加に伴う収益性が期待されるからです。
また、島ごとに不動産市場の特徴があります。
オアフ島は商業施設やインフラが整っているため、都市型の住宅需要が高い一方で、マウイ島やカウアイ島、ハワイ島は自然環境を重視する移住者に人気です。
これらの地域では一戸建ての広い敷地を持つ物件が多く、リラックスした生活スタイルが魅力なのです。
。。。
かくして、ハワイの不動産市場は人口動態と移住者数の変動に大きく影響されるダイナミックな市場です。
観光業の発展やリモートワークの普及、リタイアメント後の移住など、多様な要因が市場を形作っています。
住宅価格の上昇は地元住民にとって課題である一方で、投資家にとっては魅力的な投資先となり続けているのです。
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