昨年以来、米ドルで資産運用を志す方々からのコンサルティング依頼が急増しています。
弊社ではアメリカ不動産コンサルティングに加え、州規制当局に登録されるRegistered Investment Advisor (RIA)としてアメリカ国内での資産運用全般のコンサルティングも提供しており、内容は不動産投資以外となりますが、初心者の方々からのご質問を総括する意図で株や債券に関するまとめ記事を1月7日から期間限定であげさせて頂きます。
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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ハワイ市場の中でもオアフ島、ホノルル市場に絞ってお伝えしています。
具体的な投資案件として昨日までは
高級コンドミニアム物件
普通コンドミニアム物件
の特徴を見ていきました。
いずれも観光需要の受け皿としての投資物件であり、オアフ島が観光スポットとして栄える限り、これらの物件に対する需要は尽きないことになります。
そしてこれらのコンドミニアム系物件と同様に、ホノルル市場で目を付けておきたい投資対象物件が
「マルチファミリー」
です。
ホノルルでマルチファミリー物件を購入することには、多くの利点があります。
まずこの点はホノルル市場に限りませんが、複数の賃貸ユニットがあるため、収益の安定性が高まります。
一つのユニットが空室でも他のユニットからの収入があるため、全体の収入に大きな影響を与えにくいのです。
またホノルルは観光地として人気が高く、賃貸需要が常に高いことも有利な特徴です。
そして地元型のマルチファミリー物件の場合は観光客のみならず、地元住民や長期滞在者からの需要もあります。
さらに複数ユニットを一括で管理できるためメンテナンスや管理費用を効率化でき、コストの削減と運営の簡素化が期待できるのです。
またホノルルは不動産価値が安定しており、長期的な資産価値の上昇も見込まれます。
かつ税制面でもマルチファミリー物件は減価償却や経費計上の面で有利なことが多い為、これらの要素を組み合わせるとホノルルでのマルチファミリー物件の購入は、堅実かつ収益性の高い投資となり得るわけです。
その一方で、ホノルルでのマルチファミリー物件の購入にはいくつかの欠点もあります。
まず資金面でいえば初期投資が高額になることが多く、資金調達が難しい場合があります。
さらに複数のユニットを管理するため管理業務が煩雑になり、時間と労力を要します(この点は当然ながら、管理会社を使うことで解消できます)。
特にテナントの選定やトラブル対応は個々のユニットよりも複雑になりますので、管理会社に委託することは必須です。
またホノルルは自然災害(特にハリケーンや津波)のリスクがあり、これに対する保険料が高額になることがあります。
そして市場の変動によっては賃料収入が予想よりも低下するリスクも考えられます。
2020年以降のパンデミック期間はこの典型で、特に観光者の激減により短期レンタルは壊滅的な状況でした。
この点は短期レンタルとして利用する全ての物件に言えるわけですが、比較的安めに短期レンタルに出すこれらマルチファミリーも、相当な経済的損失だったわけです。
ここからしばらくはパンデミック級の出来事はないことを願いますが、
自然災害
特殊事情による需要の激減
このあたりは念頭に置いておく必要があるのではないでしょうか。
ホノルル市場:マルチファミリーの実例
![](https://wedgerc.com/wp-content/uploads/2024/06/image-8.png)
そこでホノルル市場にあるマルチファミリーを実例で見ていきましょう。
本項の時点で
1218 N King St, Honolulu, HI 96817
こちらが売りに出ています。
この物件は4ユニットのマルチファミリー住宅で、各ユニットには2ベッドルーム、1バスルーム、1駐車場が付いています。
各ユニットの電気と水道は個別にメーターされており、テナントがそれぞれの使用料を支払います。
物件はホノルルの中心部に位置しており、周囲にはショップ、レストラン、公共交通機関などが充実しているため、非常に便利な立地です。
実際の利回りを計算してみましょう。
年間総収入:$311,400
年間運営費:$89,201
販売価格:$4,600,000
キャップレートの計算は
キャップレート = 年間純収入 / 物件価格 X 100
ですので、まずは年間純収入を計算します。
年間純収入 = 年間総収入 − 年間運営費
により
年間純収入 = 311,400 − 89,201 = $222,199
とすると、キャップレートは
キャップレート = (222,199 / 4,600,000) × 100 = 4.83%
というわけで、年間純収入が約22万2200ドル、キャップレートが約4.83%の物件であることが分かります。
。。。
ハワイのマルチファミリー物件は特にこの物件のようにホノルルの真ん中に近ければ近いほど、高額であると言えます。
けれどもその分の収入もしっかりと見込めますので、キャップレートとしては少なくともカリフォルニア市場よりは良好になる傾向があるものです。
とはいえ、物件そのものが高額であることは間違いありませんから、それなりの資金力は必要。
そして狙いとしてはキャッシュフローもさることながら、或いは全米市場でトップレベルと言ってもよいくらい、キャピタルゲインも狙えるのがハワイ市場のマルチファミリー物件の特徴なのです。
そこで現実的な路線としては、ハワイ市場のキャッシュフローは
1.LLCを設立
2.複数で頭金に出資
3.出資額の比率に応じた権利を所有
という形で、複数で投資する方向が吉と出るのではないでしょうか。
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