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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
過去10年間、モーゲージ金利は安定していましたが、ここ数年で前例のない変動が見られました。
不動産投資家にとって金利は非常に重要で、モーゲージの条件が取引の成否を決定することが多くなります。
特に2022年春以降の連邦準備制度理事会(Fed)の金利引き上げが、不動産投資家に人気のあるローン(DSCRローンやノンキューエムローン)の金利に大きな影響を与えているのです。
過去には1週間に数ベーシスポイントしか動かなかった金利が、今では1日で大きく動くこともあります。
とはいえ、不動産投資家にとっての真の問題は金利の変動そのものではなく、これらの変動をどう理解して活用するかではないでしょうか。
金利の動きを予測し、それに基づいて最適な投資判断を下す。
今日は、その趣旨で金利の決定要因と市場の監視方法について改めて見ましょう。
債券市場の基本概念:モーゲージ金利の理解
2024年のアメリカでは、モーゲージ金利は主に債券市場に連動しています。
住宅ローンは証券化され、投資家に利息を支払う金融商品となります。
これにより、金利の変動は債券市場の動向に大きく影響されるのです。
そして経済学と金融における重要な概念はリスクとリターンです。
例えば、10%のリターンが得られる投資は高リスクでも適切なリターンと見なされることがあります。
不動産投資家もリスクとリターンのバランスを考慮して投資判断を下します。
モーゲージ債券の投資家は他の投資オプションと比較して最適なリターンを求めることになります。
連邦準備制度理事会の金利設定は、銀行が他の機関に一晩で貸し出す金利である実効連邦基金金利を示しています。
この金利はほぼリスクゼロで得られるため、他のリスクを伴う選択肢はより高いリターンをもららす必要があるものです。
そしてモーゲージ債券は、主に米国財務省債券と比較されます。
一般的に政府支援企業(GSE)の住宅ローンで構成されたモーゲージ担保証券(MBS)は、米国10年債とベンチマークされ、ノンキューエム住宅ローンで構成されたMBSは米国5年債とベンチマークされます。
モーゲージ債券は、財務省債券に比べて高いリターンを提供する必要がありますが、これにはリスクが伴います。
歴史的には、リスクを考慮したスプレッドは約170ベーシスポイント(1.7%)でしたが、最近では300ベーシスポイント(3%)に増加している様子。
金利の変動と市場の監視方法
かくしてモーゲージ金利の変動は、主に財務省債券市場の動向に基づいています。
財務省債券の利回りが上昇すれば、モーゲージ金利も上昇し、逆に利回りが低下すれば金利も低下します。
連邦準備制度理事会の金利決定や経済データの発表が、これらの利回りに影響を与えるのです。
そこで不動産投資家は主要な経済データのリリースを監視し、それに基づいて投資戦略を調整することが重要です。
例えば、消費者物価指数(CPI)の発表は金利に大きな影響を与えます。
CPIは消費者のインフレーションを測定し、連邦準備制度理事会の金利政策に影響を与えます。
市場は、これらのデータが予測値と比較してどのように異なるかを注視していることになります。
主要な経済データのリリース
ここでは、財務省の利回りとモーゲージ金利に最も影響を与える主要な経済データのリリースについてみてみましょう。
これらを理解してカレンダーに入力しておけば、モーゲージ金利の動向を予測するための重要な手がかりとなります。
消費者物価指数(CPI)
月次の消費者物価指数(CPI)は、食品、ガソリン、住宅などの主要な個人支出に対する消費者の一般的なインフレーションを測定します。CPIの発表は、連邦準備制度理事会の金利政策に大きな影響を与えます。
雇用統計レポート
前月の総雇用および失業率を推定する雇用統計レポートも、金利に大きな影響を与えます。2024年には、インフレが2%の目標に戻らなくても、雇用が大幅に減少し失業率が急上昇する場合、連邦準備制度理事会が金利を引き下げる可能性があると予想されています。
失業保険申請
週次の失業保険申請レポートは、新たに失業を申請した人数と継続申請人数を測定します。市場は、これらのデータが予測値とどのように異なるかに反応します。
生産者物価指数(PPI)
月次の生産者物価指数(PPI)は、製品製造業者やサービス供給者に対するコストを追跡します。予想よりも高いまたは低い場合、利回りやモーゲージ金利に影響を与えることがあります。
個人消費支出(PCE)
個人消費支出(PCE)は、インフレーションを測定する別の指標であり、経済分析局(BEA)が発表します。PCEは、連邦準備制度理事会のインフレーション測定の好ましい指標となりつつあります。
雇用動態調査(JOLTS)
月次の雇用動態調査(JOLTS)レポートは、米国の現在の求人情報を示します。市場は、これらのデータが予測値とどのように異なるかに反応します。
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ちなみに連邦準備制度理事会の会議は金利の変更が発表される場ですが、実際の発表時には市場や金利はあまり変動しません。
これは動きが一般的に予測され、事前に織り込まれているためです。
けれども連邦準備制度理事会の議長の声明や記者会見の内容が市場に大きな影響を与えることがあります。
このようなモーゲージ金利の変動を理解し、それに基づいて投資戦略を調整することは、不動産投資家にとって非常に重要です。
主要な経済データのリリースを監視し、市場の動向を把握することで、最適な投資判断を下すことができるからです。
これにより厳しい市場環境でも成功する可能性が高まりますので、ぜひこのあたりのコツは掴んでおきましょう。
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