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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
本シリーズでは入居者選びから法的措置まで、様々な角度から家賃収入の安定化についてみてきました。
本項ではそれらを補完し、長期的な安定性を確保するための保険とリスク管理について考えていきます。
なぜ保険とリスク管理が重要なのでしょうか?
それは言わずもがな、予期せぬ事態に備えるためです。
どんなに慎重に運営していても、予想外の出来事は起こり得ます。
具体的に見ていきましょう。
まず、不動産投資に関連する主な保険について
- Property Insurance(財産保険)
- Liability Insurance(賠償責任保険)
- Rent Loss Insurance(家賃損失保険)
- Flood Insurance(洪水保険)
これらについて、詳しく見ていきましょう。
Property Insurance(財産保険)
Property Insurance(財産保険)は、最も基本的な保険です。
火災、風害、雷、雹、爆発などによる建物の損害をカバーします。
建物の再調達価格の100%をカバーするのが一般的です。
Liability Insurance(賠償責任保険)
Liability Insurance(賠償責任保険)は、物件に関連して誰かが怪我をした場合や財産が損害を受けた場合に備える保険です。
例えば、階段の欠陥で誰かが転倒した場合などが該当します。
通常、少なくとも$1,000,000のカバレッジを持つことをお勧めします。
Rent Loss Insurance(家賃損失保険)
Rent Loss Insurance(家賃損失保険)は、物件が損害を受けて一時的に賃貸できなくなった場合の家賃損失をカバーする保険です。
通常、6ヶ月から12ヶ月分の家賃がカバーされます。
Flood Insurance(洪水保険)
Flood Insurance(洪水保険)は、洪水による損害をカバーする特別な保険です。
通常のProperty Insuranceには含まれないため、洪水リスクの高い地域では別途加入が必要です。
Federal Emergency Management Agency (FEMA)が運営するNational Flood Insurance Program (NFIP)を通じて加入できます。
「保険料はどのくらいかかるの?」
といえば、これは物件の価値、場所、選択する補償内容によって大きく異なります。
ただ、一つ言えるのは
「保険料は年間賃貸収入の2〜5%程度」
が一つの目安になります。
「全ての保険に加入する必要があるの?」
といえば、必ずしもそうではありません。
物件の状況や自身のリスク許容度に応じて選択するのが賢明です。
ただし、Property InsuranceとLiability Insuranceは最低限加入すべきだと思います。
リスク管理
次はリスク管理について考えてみましょう。
保険はリスク管理の一部ですが、それ以外にも重要な要素があります。
- 定期的な建物点検
小さな問題を早期に発見し、大きな修繕を防ぐことができます。 - 資金の積み立て
予期せぬ修繕や空室期間に備えて、賃貸収入の一部を積み立てておくことをお勧めします。 - ポートフォリオの多様化
複数の物件に投資することで、リスクを分散させることができます。 - 市場動向の把握
不動産市場や地域の動向を常に把握し、必要に応じて戦略を修正しましょう。
よくあるのが、フロリダの物件でハリケーンによる被害です。
適切な保険に加入している場合は大きな金銭的負担は避けられるものですが、それでも修復工事中の収入損失は予想以上になることがあります。
その意味で、自然災害リスクの高い地域では、より包括的な保険カバレッジが必要と考えておいた方がよいと思います。
また、緊急時の対応計画を事前に立てておくことも大切です。
「保険やリスク管理にそこまでお金や時間をかける必要があるの?」
と不安に思われる場合もあるかもしれませんが、アメリカの不動産投資は長期的な視点が必要です。
今、少し多めに支払う保険料や手間が、将来の大きな損失を防ぐ可能性が高いともいえます。
とどのつまり、「保険とリスク管理は、将来への投資」ともいえるわけです。
そこで、効果的なリスク管理のためのチェックリストとして
- 適切な保険に加入しているか
- 定期的な建物点検を行っているか
- キャピタルリザーブ(修繕積立金)を確保しているか
- 複数の物件に投資しているか
- 市場動向を定期的にチェックしているか
- 専門家(不動産アドバイザー、税理士など)に相談しているか
- 緊急時の対応計画を立てているか
これらの全てを実践することで、長期的な安定性を大きく向上させることができます。
そして何よりも強調しておきたいのは、
「リスク管理は継続的なプロセス」
だということです。
一度保険に加入したら終わり、ではありません。
定期的に見直し、必要に応じて調整することが重要です。
市場環境や自身の状況の変化に合わせて、常に最適な状態を保つ必要があるのです。
。。。
本日まで、
- 予防が最大の対策:スクリーニングと賃貸契約書の重要性
- 適切な家賃設定と支払い方法の最適化
- コミュニケーションと早期介入:滞納の兆候を見逃さない
- 法的措置の理解と適切な適用:最後の手段として
- 保険とリスク管理:長期的な安定性の確保
というテーマで見てきましtあ。
これらは全て、賃貸収入の安定化を図るための重要な要素です。
どれか一つだけを実践するのではなく、全体的なアプローチが必要。
かくして、アメリカの不動産投資は単なる物件の購入ではなく、総合的なマネジメントが求められる不動産事業だと言えます。
テナントとの関係構築、適切な金銭管理、リスク対策など、様々な要素がバランス良く機能して初めて、安定した収益を生み出すのです。
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