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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
今月のFRBによる金利の下げを発端にする市場について、関連する記事でお伝えしています。
厳密にはFRBによる発表以前の話ですが、今月上旬に住宅ローンの金利が再び下がり、それに伴い住宅ローンの需要が急増しました。
特に、借り換えを希望する方々が多くなったようです。
そしてそのすぐ後の水曜日、4年ぶりに連邦準備制度理事会(Fed)が金利を引き下げることとなりました。
ただし、住宅ローン金利はFedの政策と完全に連動しているわけではないので注意が必要です。
金利の動きはFedの決定後、パウエル議長の発言によっても左右される可能性がありますので、「住宅ローン金利がFedの利下げによって必ずしも下がるとは限らない」ということを頭に入れておきましょう。
いわゆる、
「金利の方向性は、Fedの『ドットプロット』やパウエル議長の会見でのコメント次第で、どちらに動くか予測が難しく、大きな変動があるかもしれない」
ということになります。
このドットプロットというのは、Fedのメンバーが将来の金利の見通しを示すグラフのようなもので、マーケットに影響を与える要素の一つです。
そこで、具体的なデータを見てみましょう。
全体の住宅ローン申請件数は、この9月、一週間に14.2%増加した週がありました。
この数字は、労働の日の祝日調整を含んでいます。
また30年固定金利の住宅ローン(ローン残高が76万6550ドル以下)の平均金利は、6.29%から6.15%に低下しました。
これは2022年9月以来の低金利であり、1年前と比べて116ベーシスポイントも低いです。
ベーシスポイントとは、金利の変動を示す単位で、1ベーシスポイントは0.01%を意味します。
ポイントというのはローン申請時に支払う手数料のことを指し、今回は0.55から0.56に若干増えています。
かくして、やはり
「住宅ローンの申請件数が増えた背景には、Fedの利下げ期待によって金利が低下したことが大きい」
と言えそうです。
特に借り換えの申請が24%も増加しており、前年同週比ではなんと127%も増えました。
これは多くの買主がコロナ禍の初期に記録的な低金利で住宅を購入して、その後の急激な金利上昇に対応しようとしている状況を反映しています。
かくして
「多くの借り手が、過去2年間で金利が急上昇する前に購入していた」
ということになります。
とはいえ、まだ多くの人々が5%以下の金利でローンを保持しているため借り換えを検討する方は限られているようです。
それでも
→ コロナ下でかなり低い金利で物件を購入できた
→ その後の価格上昇でたっぷりとエクイティは増加した
→ 借り換えによりこのエクイティを活用したい
→ 金利ははるかに高くなったが、それでも納得いくレベルにまで金利は下がってきた
という心理が結構な数の物件オーナーに広がってきたことが分かります。
そして政府系のローンや一般的なローンの借り換え申請は、2022年以来最速のペースで進んでいます。
また住宅購入用のローン申請も5%増加しましたが、前年同週比では0.4%減少しています。
専門家によると
「特に一般的な住宅購入用ローンの申請が昨年を上回るペースで増加しており、全体の購入申請も昨年とほぼ同じレベルに近づいている」
とのことですが、これも金利の低下と住宅価格の成長が鈍化していることが、物件購入者の手助けとなっていると考えられます。
ここまでで、金利が下がることで住宅を購入しやすくなり、借り換えの需要も増加している、という現状が分かるのではないでしょうか。
とはいえ、金利の動きはFedの政策だけではなく発言や経済指標にも影響されるため、引き続き注意が必要です。
確かに金利は下がる方向に向き始めましたが、金利が少し下がったからといって急いで決断するのではなく総合的にタイミングを見極めることが重要と思うのです。
少なくとも現在の傾向を見るのであれば、来年以上には金利低下に伴うモーゲージ金利の動きはより鮮明になってくるのではないでしょうか。
もちろん、
「いや、すでに動きが見えている以上は、来年に動くのは遅すぎる」
「需要が過度に増える前に、いまのうちに購入に動くべき」
という考え方もあるとは思いますが、それでも私(佐藤)自身は、焦る必要はないと思うのです。
今の時期に住宅購入を検討している方は、ローンの選択肢を事前に調べておく程度の動きでもよいかもしれません。
同時に、ここ最近で私(佐藤)に届く問い合わせで多いのは
「今現在のエクイティをもって、現金化できないか」
というものです。
すなわち、この場合は物件の売買ではなく、借り換えと同様にエクイティを現金化したい要望が多いのです。
その一つには、例えばご高齢者用のリバースモーゲージもあります。
「今まで金利が高かったけれども、頃合いになってきた」
「コロナの時期よりは高いが、納得にレベルにまで金利が下がり始めている」
と考える方々が、より表に出てきているわけです。
そうすると、今年の年末から来年にかけていよいよアメリカ不動産市場は動いてきそうです。
引き続き、モーゲージ金利も観察し続けていきましょう。
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