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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産用語について、シリーズでお伝えしています。
昨日に引き続き、「Comparative Market Analysis(市場比較分析)」の2回目です。
昨日お伝えしたCMAのポイントから、CMAを作成することのメリットについて整理してみましょう。
CMAには下のような特徴があります。
- 適切な価格設定
CMAを基にした価格設定は、市場の動向に基づいているため、売主にとっても買主にとっても公平な取引を実現します。
過度に高い価格を避けることで、物件が早期に売却される可能性が高まります。
- 価格交渉の基準
CMAは、価格交渉の際にも重要な基準となります。
売主や買主が価格について話し合う際、CMAを基にしたデータを提示することで、感情的な交渉を避け、理論的な根拠に基づいた話し合いが可能になります。
- 市場の理解を深める
CMAを通じて、不動産市場の動向やエリアごとの価格帯を理解することができます。
特に、初めて家を売却する場合や購入する場合、市場がどのように動いているのかを知ることで、より賢明な判断ができるようになります。
そしてCMAを行う際に注意すべきポイントは下の通りです。
- 最新のデータを使用する
市場は常に変動しているため、CMAに使用するデータはできるだけ最新のものを使用することが重要です。
過去1年以内のデータを基に分析することで、より正確な市場価値を算出できます。
- 類似物件を慎重に選定する
CMAの精度は、選定する類似物件に大きく依存します。
エリア、広さ、築年数など、対象物件に似た条件を持つ物件を慎重に選定することで、より正確な結果が得られます。
- ローカル市場の動向を考慮する
CMAは、全国的な市場動向ではなく、ローカル市場の動向に基づいて行うことが重要です。例えば、都市全体の平均価格が上昇していたとしても、特定のエリアでは異なる動きが見られることがあります。地域ごとの不動産動向を把握し、それに応じた分析を行うことが正確なCMAを作成するためのポイントです。
- 主観的な感情を排除する
CMAは、客観的なデータを基に行うべきです。売主が「自分の家は特別だから」と感情的に価格を上げたくなることがよくありますが、感情を排除し、市場のデータに基づいて価格設定を行うことが重要です。これは、買主にとっても同様で、物件に対する感情的な価値ではなく、実際の市場価値を基準にしたオファーを提示するべきです。 - 特殊な状況も考慮する
CMAを行う際、物件ごとに異なる特殊な状況を考慮することも大切です。例えば、対象物件が新築の設備やリノベーションを行っている場合、それに基づいて価格を調整する必要があります。また、特定のエリアで物件の人気が急上昇している場合も、過去のデータだけではなく、現在の需要も反映するように心がけます。
具体的な実例を挙げてみましょう。
例:都市部での市場比較分析
例えば、都市部にある住宅を売却しようとしているBさんがいるとしましょう。
Bさんは、エリア内での物件の売買価格が上昇傾向にあることを知っており、高めの価格で家を売却したいと考えています。
エージェントはCMAを実施し、次のようなデータを収集しました。
- 対象物件:2,000平方フィート、3ベッドルーム、築10年
- 類似物件1:同エリア内で2,100平方フィート、3ベッドルーム、築8年の物件が$525,000で売却済み
- 類似物件2:同エリア内で1,950平方フィート、3ベッドルーム、築12年の物件が$500,000でリスティング中
- 類似物件3:近くのエリアで2,000平方フィート、2ベッドルーム、築10年の物件が$510,000で売却済み
このデータを基に、エージェントはBさんに対して$515,000から$525,000の間で売却価格を設定することを提案します。
これはBさんの希望を満たしつつ、現在の市場動向にも合った価格帯です。
この価格設定により、Bさんの物件は市場に長期間残ることなく、適切な価格で売却できる可能性が高まります。
私自身の経験でも、CMAを正確に活用することで売却がスムーズに進んだケースが多くあります。
例えば、あるクライアントは物件を高めにリスティングしようとしていましたが、私がCMAを基にデータを示したところ、価格を少し下げてリスティングすることに同意しました。
結果として、物件は早期に売却され、満足のいく結果を得ることができました。
CMAは、物件の売却だけでなく、買主が適切なオファーを出す際にも有効です。
買主が市場価格を正確に把握していれば、過度に高いオファーを出すリスクを回避できるだけでなく、適切な価格で物件を取得することができます。
。。。
かくして、CMAは非常に有効なツールです。
CMAを実施する際のポイントを整理してみましょう。
- 最新データの活用:市場は常に変動しているため、最新の取引データを使用することが重要。
- 類似物件の慎重な選定:エリア、広さ、築年数などの条件が似た物件を選ぶことで、正確な比較が可能。
- 現実的な価格設定:感情に左右されず、客観的なデータに基づいた価格設定を行う。
- ローカル市場の動向を考慮:全国的なトレンドだけでなく、地域ごとの不動産市場の動向を確認する。
かくして、CMAは不動産取引における成功を導くための不可欠なツールです。
適切な市場比較分析を行うことで売主は物件の価値を正しく評価し、買主も適正な価格で購入することができます。
不動産取引を進める際はCMAを活用して、最良の結果を得られるように心がけましょう。
物件売却にあたりリスティングエージェントを雇う場合、遠慮なく、CMAの資料を要求するとよいと思います。
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