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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産用語について、シリーズでお伝えしています。
今日は、Fair Market Value(公正市場価格)についてです。
昨日までCMA(Comparative Market Analysis)についてお伝えしましたが、CMAは特定の物件の市場価値を比較して見積もるための分析ツールです。
これに対し、Fair Market Value(公正市場価格)はCMAなどの分析結果を基にして決定される最終的な物件価格となります。
具体的に言うと、CMAは比較市場分析として近隣の物件を基に価格を算出するための手段であり、公正市場価格はその結果として導き出される「現時点での物件の価値」を指します。
例えば、CMAを利用して類似物件の売却価格や市場の動向を確認し、それをもとに対象物件の公正市場価格が決定されます。
とどのつまりCMAは公正市場価格を導くための分析手法であり、Fair Market Value(公正市場価格)はその結果として、最終的に売主と買主が合意に達する価格のことです。
公正市場価格を使った不動産取引の例を挙げて、公正市場価格がどのように使われるかを見ていきましょう。
例えば、Cさんが家を売りたいと考えているとします。
エージェントがCMAを利用して公正市場価格を算出した結果、彼女の家の価格は$450,000と評価されました。
けれどもCさんは自分の家を高く評価しており、$500,000で売りたいと考えています。
エージェントは、公正市場価格が$450,000である理由をCMAのデータを基に説明し、近隣で同条件の物件がこの価格で売却されていることを強調します。
最終的にCさんはエージェントのアドバイスを受け入れ、公正市場価格に基づいた$450,000でリスティングします。
その結果家は適切な価格設定により、早期に売却されました。
この場合は$450,000が、Fair Market Value(公正市場価格)です。
一方、買主であるDさんは、$500,000のリスティング価格の物件に興味を持っています。
けれどもエージェントがCMAを基に算出した公正市場価格は$470,000です。
エージェントはこのデータを基に、Dさんに対して少し低いオファーを出すことを提案します。
Dさんはエージェントの助言に従い、$470,000でオファーを提出。
結果的に売主はこの価格を受け入れ、Dさんは公正市場価格に基づいた合理的な価格で物件を購入することができました。
この場合、$470,000がFair Market Value(公正市場価格)ということになります。
かくして、公正市場価格はあくまで「現在の市場で見込まれる適正価格」であり、市場の状況に大きく依存します。
ということは短期間で市場状況が変わると、価格も変動することがあります。
ここでは、公正市場価格を活用する上での注意点をいくつか見ていきましょう。
- 時間の経過による価格変動
公正市場価格は、数か月前のデータを基に設定されることが多いため、短期間でも市場の状況が変わることがあります。
特に急激な市場の変動(例:金利の上昇や経済の悪化)がある場合は、価格が予想外に動くことがあります。
そのため、CMAや公正市場価格は常に最新のデータを基に再評価することが必要です。
- 感情による価格の影響
物件に対する愛着や思い入れによって、売主はしばしば過剰に高い価格を設定しがちです。
けれども公正市場価格はあくまでも市場の需要と供給に基づいて設定されるため、感情に左右されず客観的に価格を設定することが重要です。
- ローカル市場の影響
公正市場価格は、全国的な不動産市場のトレンドに基づくのではなく、ローカル市場の動向に大きく依存します。
例えば同じ都市でもエリアごとに価格の動きは異なり、通勤の便や学校区などの条件によって価格が上下します。
そのため、地域ごとのデータを正確に理解することが不可欠です。
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かくして、Fair Market Value(公正市場価格)は不動産取引において重要な役割を果たし、物件の売買価格の適正な基準を提供します。
前述のようにFair Market Value(公正市場価格)は、市場における需要と供給、物件のコンディション、立地、そして金利などの要素を総合的に評価して算出されます。
適切な公正市場価格を設定することで、売主は物件を早期に売却することができ、買主は市場価値に合った適正な価格で物件を購入することができるわけです。
また公正市場価格を知ることで取引がスムーズに進み、売主・買主の双方が満足のいく結果を得ることができます。
かくも公正市場価格は不動産取引の成功を左右する重要な要素であり、正確な価格設定を行うためにはCMAや市場の動向を理解することが不可欠となります。
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