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こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカ不動産用語の一つ、「Contingency(コンティンジェンシー:条件付き)」についてお伝えしています。
今日は昨日の続き、Contingencyのリスクのリスクからです。
Contingencyのリスク
コンティンジェンシーにはメリットがある一方で、そのデメリットやリスクも存在します。
特に、売主にとっては条件が多すぎることで取引の進行が遅れることがあります。
- 契約の遅延
条件付き契約では特定の条件が満たされるまで契約が進行しないため、取引のスピードが遅くなることがあります。
特にインスペクションや融資の承認に時間がかかる場合、取引が数週間から数か月遅れることもあります。
- 売主が他のオファーを検討する可能性
売主は、条件付きのオファーを受け入れる代わりに条件が少ないか、あるいは全くないオファーを優先することがよくあります。
これは、条件が少ないオファーの方が確実に取引が進むと考えられるためです。そのため、Contingencyを含むオファーが競争相手に負けるリスクもあります。
- 条件が満たされない場合の取引失敗
条件が満たされない場合、取引は進まないため、契約が破棄されるリスクもあります。
例えばインスペクションで重大な問題が見つかり、売主が修繕に応じなければ買主は契約を取り消すことができますが、売主にとっては再度買主を見つけなければなりません。
そこで、実際の取引でのContingencyの例を見てみましょう。
実例1: インスペクション・コンティンジェンシー
Aさんは新しい家を購入しようとしていますが、インスペクションを条件に契約を進めました。
インスペクションの結果、基礎部分に深刻な損傷が見つかりました。
Aさんは売主に修繕を要求しましたが、売主は修繕を拒否しました。
これによりAさんは契約を解除し、保証金を返金してもらえることになります。
実例2: 融資条件
Bさんは自宅を購入するための住宅ローンを申請しましたが、予期せぬ金融機関の変更によりローンの承認が遅れ最終的に融資が承認されませんでした。
融資条件に基づいてBさんは契約をキャンセルし、ペナルティなしで保証金を回収することができました。
。。。
上の二つは単純化した例ですが、この手のコンティンジェンシー結果はざらに起こります。
かくしてContingency(コンティンジェンシー:条件付き)は不動産取引における重要な保護策であり、買主と売主の双方にとってリスク管理と柔軟な交渉を可能にするツールです。
特に買主にとっては取引が進む前に特定のリスクを排除できるため、より安心して購入を進めることができます。
Contingencyを成功させるためのポイント
条件付き契約を活用する際、いくつかのポイントを押さえておくことで、取引がスムーズに進行し、双方にとってより良い結果が得られます。
- 適切な条件を設定する
最も重要なのは、必要に応じて適切なContingencyを設定することです。
例えばインスペクションが特に重要な物件の場合は、インスペクション・コンティンジェンシーを必ず含めるべきです。
また買主がローンの承認を待つ場合には、融資条件を追加することが賢明です。
各物件や状況に応じて、どの条件が最も重要かを考慮し、取引の安全を確保しましょう。
- 売主との信頼関係を築く
条件付きのオファーを受け入れるには、売主との良好な関係が不可欠です。
売主が条件に対して不安を感じている場合はオープンにコミュニケーションを取り、誠実な取引を行う姿勢を示すことが重要です。
売主が条件を理解し安心して取引を進められるよう、適切な説明を行いましょう。
- リアルな期待値を持つ
条件付き契約は、リスクを軽減するためのものですが、必ずしも全てのリスクを排除できるわけではありません。
たとえばインスペクションで物件の問題が見つかっても、それを修繕するかどうかは売主次第です。
また融資条件に基づいてローンが承認されなければ、取引が中止される可能性もあります。
現実的な期待値を持ちながら、最良のシナリオと最悪のシナリオを考慮して、取引を進めることが大切です。
- 期限に注意する
Contingencyには通常、期限が設定されます。
これらの期限を守らなければ条件が無効になる場合もあるため、スケジュール管理が重要です。
インスペクションの期限や融資承認の期限など重要な期日をしっかりと確認し、必要な手続きを迅速に進めましょう。
Contingencyなしのオファー
最後に、競争の激しい市場では買主があえてContingencyを含めずにオファーを提出するケースもあります。
これを「ノーコンティンジェンシーオファー」と呼び、売主にとっては非常に魅力的です。
なぜなら条件がない分、取引が迅速かつ確実に進むからです。
けれどもこの戦略には大きなリスクが伴います。
例えばインスペクションを省略してしまうと、購入後に重大な問題が発覚しても対処が困難になります。
また融資が承認されなかった場合でも、取引を中止できず、買主は違約金を支払うリスクを抱えることになります。
かくして、Contingency(コンティンジェンシー:条件付き)は不動産取引において買主と売主が安全かつ安心して取引を進めるための重要なツールです。
適切に活用することでリスクを最小限に抑え、双方が納得した取引を実現することができます。
特に買主にとって物件の状態や融資の状況を確認し、取引が円滑に進むかどうかを保証するためにはContingencyは欠かせません。
一方で条件が多すぎると売主が他のオファーを選ぶリスクもあるため、状況に応じて適切なバランスを取ることが大切かと思います。
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