こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
ロサンゼルスでは先日の山火事の影響で多くの住民が家を失い、一時的な住居を探す必要に迫られています。
このような緊急事態において、不動産エージェントたちはウィスパーリスティング(Whisper Listings)を積極的に活用しています。
短期賃貸物件や未公開の住宅を探すためにエージェントは自身のネットワークを駆使し、迅速な対応を迫られているのです。
ウィスパーリスティング(Whisper Listings)として例えば、以下のような具体的な取り組みが行われています。
- ネットワークの活用: 過去の顧客や物件所有者に直接連絡し、短期的に賃貸可能な物件を探す
- 内部リストの作成: 未公開物件をまとめた内部データベースを作り、迅速にクライアントに提案できるようにする
- 個人的な提供: 一部のエージェントは、自分の空き部屋やゲストハウスを提供
これらの取り組みにより、被災者や緊急で住まいを探している人々に迅速な対応が進んでいるのです。
そこで、改めてこのような状況下で注目されるウィスパーリスティング(Whisper Listings)とは何でしょうか。
ウィスパーリスティングは、通常の不動産市場ではあまり耳にしない言葉かもしれません。
けれども今回のような特定の状況では非常に役立つ仕組みとして注目されているのです。
本項ではウィスパーリスティング(Whisper Listings)とは何か、その仕組みやメリット、そして活用法について見ていきましょう。
ウィスパーリスティング(Whisper Listings)
ウィスパーリスティング(Whisper Listings)とは、一般的な不動産市場に公開される前に限定的なネットワーク内で共有される未公開物件のことを指します。
英語では「Pocket Listings」や「Off-Market Listings」とも呼ばれます。
これらの物件は、通常の不動産検索サイトやMLS(Multiple Listing Service)には掲載されません。
そのため広く知られることなく、プライベートな形で取引が進められるのが特徴です。
例えばセレブリティやプライバシーを重視する売主が、自宅を公開市場に出したくない場合によく利用されます。
また、販売準備中の物件や短期的な賃貸物件も、この仕組みを通じて取引されることがあります。
なぜウィスパーリスティングが必要なのか
通常の不動産取引では、物件を市場に出すことで多くの潜在的な買主にアプローチできます。
けれどもすべての売主がこの方法を望むわけではありません。
このあたりは想像すると分かると思いますが、主な理由として以下のようなものがあります。
- プライバシー保護: セレブリティや高所得者層の場合、自宅の住所や内部写真が広く公開されることを避けたい
- 限定的な取引: 特定の条件を満たす買主にのみ売却したい
- 準備期間: 物件が完全に整う前に、信頼できる買主を探したい
これらの理由から、ウィスパーリスティングは売主にとって魅力的な選択肢となります。
例えば大谷選手が購入した物件は完全なウィスパーリスティング(Whisper Listings)の範囲であり、その理由も分かるのではないでしょうか。
ウィスパーリスティング(Whisper Listings)のメリット
ウィスパーリスティングは、売主と買主の双方にとって多くのメリットがあります。
売主のメリット
- プライバシーが保たれる
- 公開市場に出す前に条件の良い買主を見つけられる
- 物件が市場に長期間掲載されるリスクを回避できる
買主のメリット
- 他の競争者より先に物件情報を得られる
- 独占的な交渉の機会を得られる
- 一部の未公開物件は、市場価格よりもお得な場合がある
ウィスパーリスティング(Whisper Listings)の探し方
そしてウィスパーリスティングを活用するには、信頼できる不動産エージェントを見つけることが重要です。
以下のポイントを参考にしてください。
質問する内容
- 「未公開物件を取り扱っていますか?」
- 「どのようなネットワークを持っていますか?」
エージェントとのコミュニケーション
- 希望条件を具体的に伝える
- 定期的に物件情報を確認する
このように信頼できる不動産エージェントを見つけることで、公開市場では見つけられない魅力的な物件を探せる可能性も高まるわけです。
ウィスパーリスティング(Whisper Listings)の注意点
その一方で、ウィスパーリスティングにはいくつかの注意点もあります。
- 情報の非対称性: 限られた情報しか得られないため、市場価格と比較しづらい
- 選択肢の制限: 公開市場と比べて選べる物件の数が少ない
- 競争: 他の買主も同様に早く動くため、迅速な意思決定が求められる
この辺りは購入価格に大きく影響する為、ウィスパーリスティング(Whisper Listings)にアプローチするのであれば、ある程度の市場に関する前知識も必要かと思います。
これらの点を理解しつつ、信頼できるエージェントと連携することが大切です。
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かくして、ウィスパーリスティング(Whisper Listings)は通常の市場では得られないプライベートな物件情報を提供する魅力的な仕組みです。
特にプライバシーを重視する売主や、競争を避けたい買主にとって大きなメリットがあります。
ロサンゼルスのような特殊な状況下では迅速かつ柔軟な対応が求められるため、不動産エージェントがこの仕組みを活用している例が増えています。
もし未公開物件に興味をお持ちであれば、ご連絡ください。
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