こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
モーゲージを組んで住宅を購入する場合、必須になるのがクレジットスコアです。
率直に、住宅ローンを低いクレジットスコアで取得するのは簡単なことではありません。
けれどもクレジットスコアが優れていないと住宅購入は無理かといえば、そんなこともありません。
確かに、高いクレジットスコアがあれば有利な金利と条件で住宅ローンを取得できます。
けれどもその一方でクレジットスコアが低いと厳しい状況になります。しかし、諦める必要もないのです。
本項では低クレジットスコアでも物件を購入できる方法について、そのコツを見ていきましょう。
クレジットスコアの基準
自分のクレジットスコアが「悪い」と漠然と感じているのであれば、具体的にどの程度悪いのかを把握する必要があります。
言い換えると、
「審査が通らなかった」
というのであれば、何が悪いのかを把握することが先決です。
そこでもしもクレジットスコアが原因で審査通過できなかったのであれば、次回からは住宅ローンの担当者と会う前に必ず信用報告書を確認しましょう。
クレジットスコアはこの報告書に基づいて算出されるからです。
誰でも、主要な信用調査機関(Equifax、Experian、TransUnion)のいずれからも、無料で信用報告書を入手することができます。
(公式サイト AnnualCreditReport.com を利用してください)
そしてクレジットスコア(FICOスコアとも呼ばれます)は、300(最低)から850(最高)の範囲で評価されています。
750以上のスコアを持つ人は「最上位層」に位置し、最も有利な金利や条件でローンを組むことが可能です。
700~749のスコアは「良好」とされますが、それ以下になると貸し手は借り手を「リスクが高い」とみなすようになります。
「クレジットスコアが低いと、住宅ローンを取得する上で不利な立場に置かれることになる」
これは事実です。
クレジットスコアを確認し、エラーを修正する
とはいえクレジットスコアが低い場合でも、それだけであきらめる必要はありません。
原因が自分の過失ではない可能性も大いにあり得るからです。
実際、クレジット会社が消費者の情報を報告する際にミスを犯すことは珍しくありません。
2013年の米国連邦取引委員会の調査によると、アメリカ人の4人に1人が信用報告書にエラーを発見しているとのこと。
つまり遠慮なくいえば、
「信用報告書の25%に間違いがある(自分の情報が間違って伝わっている可能性が25%ある)」
ということです。
そのため報告書に間違いがないかしっかりと確認し、自分の責任でない誤りを見つけた場合は情報を提供した機関(例:銀行や医療機関)に連絡して修正を依頼しましょう。
修正が完了すれば、クレジットスコアが向上する可能性は十分にあるのです。
その一方で、自分に責任があるミスについては1回限りの過ちであれば、削除を依頼するだけでも効果がある場合があります。
ただし、慢性的なクレジットカード借金の未返済など、深刻なミスを修正するには時間が必要です。
この場合は期限内に支払いを行う習慣を身につけることで、徐々にスコアが改善されます。
けれどもさすがにクレジットスコアを一夜で改善することは不可能。
ローンの支払いを確実に行えることを貸し手に証明しなければなりません。
もちろん同時に頭金の準備も必要ですから、このプロセスが簡単ではないことは覚悟する必要があります。
低いクレジットスコアでも利用可能な選択肢
クレジットスコアが低くても、一部のローン商品に申し込むことは可能です。
ただ、その場合はより高い金利を覚悟する必要はあります。
高い金利で住宅ローンを組むと、当然ながら長期的に支払う利息が増えます。
それでも自分の給与を加味し、支払いに問題がないというのであればマイホームの夢を実現する手段として検討する価値があると思うのです。
現時点で、2025年の住宅ローン金利は平均6.3%にまで下がると予想されています。
新型コロナウイルス時代の3%未満の金利が戻ってくることを期待することはできませんが、金利が徐々に落ち着くだろう今、期待はもてるのではないでしょうか。
低クレジットスコア向けの住宅ローンを取得する
そこで、連邦住宅管理局(FHA)のローンはクレジットスコアが低い人や初めて家を購入する人にとって有力な選択肢です。
FHAは500以上のスコアを最低条件とし、スコアに応じて頭金の割合が異なります。
たとえば、スコアが500の場合は頭金が10%必要ですが、580以上であれば頭金が3.5%で済みます。
ただしFHAローンの最大のデメリットは、連邦政府がローンを保証しているため、モーゲージ保険料が課される点です。
現在の保険料はFHAローン額の1.75%に設定されています。
一方で、特定の条件下では低クレジットスコアでも通常のローンを利用できる場合があります。
これらのローンはFHAローンよりも頭金が少額になることもあるため、比較検討することが重要です。
そしてクレジットスコアが低くとも、現金をそれなりに貯蓄している場合は頭金を増額することで住宅ローンの審査に通る可能性が高まります。
たとえば、通常の20%ではなく25%や30%の頭金を用意することで信頼性をアピールし、審査に有利になるものです。
依然としてローンの金利に悪影響を及ぼす可能性がある(金利がやや高くなる)点は否めませんが、それでも融資そのものは受けられる可能性が高まるのです。
自分の家を持つ価値は、これらのデメリットを上回るものです。
クレジットスコアが低いからといって最初からあきらめず、上記の点を踏まえて審査に臨んでみてはいかがでしょうか。
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