こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
最近、シカゴで大規模な不動産オークションが話題になっています。
原因は市内で「最悪の地主」と呼ばれたオーナーの破産。
この影響で800以上の物件が競売にかけられることになりました。
不動産投資を考えている方にとって、オークションは掘り出し物を手に入れるチャンスかもしれません。
ただし競売物件にはリスクも多いため、しっかりとした知識が必要です。
そこで本項では、オークション物件の仕組みや注意点を初心者向けに見ていきましょう。
シカゴで800以上の物件が競売に
今回の競売の背景には、シカゴ市から訴えられた地主姉妹の問題があります。
この姉妹は市内に多数の空き地を所有していましたが、管理を怠り、ネズミの発生や廃棄物の不法投棄が深刻な問題に。
最終的に市が約1500万ドル(約22億円)の罰金を課し、彼女たちは破産を申請しました。
その結果、所有していた812の物件が競売にかけられることになり、不動産投資家の間で大きな注目を集めているのです。
個々の物件の価値はそれほど高くないものの、エリアの発展次第で大きなリターンを狙える可能性があります。
不動産オークションの種類
そこでオークションと一口に言っても、いくつかの種類があります。
種類分けすると
- リザーブオークション(Reserve Auction)
売主が最低落札価格を設定し、それを下回ると売却されない方式。最高入札者であっても、設定価格に達しなければ取引は成立しません。 - 無制限オークション(Absolute Auction)
最低落札価格がなく、最高入札者が必ず購入できる方式。最も透明性が高いですが、競争が激しくなる可能性があります。 - 最低入札価格オークション(Minimum-Bid Auction)
オークション開始時に最低入札価格が決まっている方式。これは事前に公表されるため、ある程度の予算計画が立てやすいのが特徴です。 - 差し押さえオークション(Foreclosure Auction)
ローン返済が滞った物件を銀行や金融機関が競売にかける方式。通常、市場価格よりも安く購入できる可能性があります。
このあたりがアメリカ不動産の場合のオークションの種類になります。
オークション物件のメリット・デメリット
そしてオークション物件のメリット・デメリットは下記のとおりです。
メリット
✔ 市場価格よりも安く購入できる可能性がある
✔ 競争次第ではお得な物件を手に入れられる
✔ すぐに物件を手に入れられる(通常の売買よりも手続きが早い)
デメリット
✘ 事前に内見できないケースが多く、状態が不明
✘ 修繕費用が予想以上にかかる可能性がある
✘ 現金払いが基本で、ローン利用が難しい
特に注意すべきなのは、物件の状態。
オークション物件は「現状渡し」が基本で、建物の老朽化や修繕が必要なケースが多くあります。
また落札価格に加えて、別途オークション手数料がかかる点も忘れずに。
競売物件の探し方
こららの知識をもって
「オークション物件を購入したい」
という場合、オークション物件を探す方法はいくつかあります。
- オンライン検索:「[州名] home auction」で検索すると、各州の競売情報が見つかります。
- 地元の新聞広告:競売物件は新聞に掲載されることが多いです。
これらに加えて最近はオンラインオークションも増えており、自宅にいながら物件の入札ができるケースもあります。
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かくして、オークション物件は市場より安く購入できるチャンスがある一方で、リスクも大きい投資方法です。
特に今回のシカゴの事例のように、大量の物件が競売にかけられるケースでは良い物件と悪い物件が混在しているため、慎重な判断が必要になります。
興味のある方はまずオークションの仕組みを理解し、信頼できる情報源から物件を探す方が得策かもしれません。
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