こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
最近の経済ニュースを見ていると、住宅市場や金利動向が気になる方も多いのではないでしょうか。
特に、カリフォルニア州の住宅市場は相変わらず手が届きにくい状況が続いています。
カリフォルニア市場の最新動向が出されましたので、ここでは動向と住宅市場の状況をみていきましょう。
まず、カリフォルニアの住宅価格と金利についてです。
2024年第4四半期の住宅購入可能指数(HAI)は15%と低水準で、前年と変わらないままでした。
つまり、カリフォルニアで家を購入できる世帯の割合はたったの15%しかいない、ということです。。
住宅価格の上昇は鈍化したものの、依然として高値圏にあり、住宅ローン金利も歴史的に高い水準が続いています。
さらに、消費者の住宅市場に対する見方を示す「Fannie Mae住宅購入感情指数(HPSI)」はわずかに上昇したものの、住宅価格や家賃の上昇を予想する人が増えており、購入のハードルは依然として高いままとなっています。
住宅ローン金利が下がると期待していた人は減少し、逆に金利上昇を予想する人が増えている状況です。
住宅ローン金利の変動
そして2025年1月中旬には、住宅ローン金利が8か月ぶりの高水準に達しました。
けれどもその後発表されたインフレ報告を受けて、一時的に金利が低下しました。
ただし最新の雇用統計では賃金の伸びが予想を上回ったため、金利は再び上昇に転じています。
つまり、金利が今後大きく下がる可能性は低く、住宅購入を検討している人にとっては引き続き厳しい状況ということが見て取れます。
消費者の景況感と雇用市場
1月の消費者信頼感指数(CCI)は5.4ポイント下落し、特に55歳未満の層や高所得者層の間で経済への楽観的な見方が後退しました。
一方、低所得層ではわずかながら改善が見られ、全体として経済の先行きに不透明感が広がっていることが消費者心理の悪化につながっています。
雇用市場については、2025年1月の新規雇用者数が143,000人と予想を下回ったものの、失業率は4.0%に低下し、労働市場は依然として堅調です。
また賃金は前年比4.1%上昇し、労働者にとっては良いニュースですが、インフレ圧力を高める要因にもなり得ます。
このため、FRB(連邦準備制度)は利下げの判断を先送りする可能性が高く、住宅ローン金利の高止まりが続くと予想ができます。
そこで
「今の時期に物件を購入するべきか?」
ということになると、住宅購入を検討する際のポイントは
引き続き金利の動向を注視する ⇒ 短期間で大幅な金利低下は期待しにくいですが、小さな下げ幅でも支払総額に影響を与えるため、購入のタイミングを見極めることが重要。
住宅価格の上昇トレンドに注意 ⇒ 価格上昇の勢いは鈍化していますが、値下がりする兆候はなく、むしろ今後もゆるやかに上昇する可能性があります。
予算に合わせた選択肢を検討 ⇒ カリフォルニアの市場は依然として厳しいため、コンドミニアムやタウンハウスなど比較的手が届きやすい物件も選択肢に入れる。
といったことが言えると思います。
まとめると、
・カリフォルニアの住宅市場は依然として高値圏で、住宅購入のハードルは高い
・住宅ローン金利は変動が激しいが、大幅な低下は期待しにくい
・消費者の経済見通しは不透明感が強く、金利の高止まりが続く可能性がある
・今後1年の住宅価格の上昇が見込まれており、早めの判断が求められる
です。
なかなか厳しいカリフォルニア市場ですが、引き続き注視していきましょう。
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