こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
カリフォルニア州の住宅市場が2025年1月に減速しました。
販売件数は前月比10%減、前年同月比1.9%減の25万4,110戸。
これは過去1年以上で最も低い水準であり、30か月ぶりの大幅な減少です。
住宅価格は前月比2.6%下落しましたが、前年同月比では6.3%上昇。
この動きにはいくつかの要因があります。
鈍るカリフォルニア市場
まず、住宅ローン金利の上昇。
1月の30年固定金利は6.96%、前年の6.64%から上昇しました。
これは市場全体の購買意欲を低下させる要因の一つです。
そしてこちらは想像に容易い、南カリフォルニアで発生した山火事の影響です。
特にマリブ、パサデナ、トパンガでは1月後半の住宅取引が70%近く急減しました。
70%近くの現象とは、極めてコロナ初期に近い数字です。
その一方、ロサンゼルス郡を除く地域では2%の販売増加が見られました。
地域別に見ると、カリフォルニア州の主要5地域のうち4地域で販売数が前年を上回ったようです。
中でもセントラルコーストは8.3%増と最も好調。
南カリフォルニアも1.8%増と、全体の低迷をやや支える形となっています。
在庫状況にも変化が見られます。
売却可能な在庫を示す「Unsold Inventory Index」は4.1か月分。
これは1年前の3.2か月から上昇し、供給が改善していることを示しています。
低金利時代が終わりを迎え、多くの売り手が市場環境の変化を受け入れ始めているようです。
市場はどう動くか
ここで重要なのは、今後の市場動向をどのように予測するかです。
まず、2025年の春以降、住宅市場は再び活発になる可能性があります。
一般的に春は住宅購入の最盛期であり、これまで購入をためらっていた人々が動き始めるタイミングです。
また、最近の金利低下傾向も、市場回復を後押しする材料となります。
加えて、新規売り出し物件が増えているため、買い手はより多くの選択肢を持つことになります。
そうすると、価格の高騰が抑制され、交渉の余地が広がる可能性が高いと言えます。
もちろん、すべてが順調に進むとは限りません。
例えばインフレ率の動向やFRBの金融政策の変更が、今後の市場にどのような影響を与えるかは不透明です。
特に、今後の政策金利の動向によっては、住宅ローン金利が再び上昇する可能性もあります。
また、カリフォルニア州の税制変更や住宅関連の新規規制が市場に影響を与える可能性もあり、これらの要素を慎重に見極める必要があることに違いはありません。
。。。
かくして、今の市場は慎重ながらもチャンスがある状況。
特に春の購入シーズンに向けて動きを見極めることが重要になりそうです。
興味のある方は、市場の最新動向を注視しながら、最適なタイミングを見極めましょう。
売却を検討している方にとっても在庫増加により競争が激しくなる可能性があるため、適切なタイミングを見極める必要があるかと思います。
投資案件をメールマガジンで無料購読。
下記よりメールアドレスをご登録ください。