こんにちは。アメリカで不動産エージェント兼コンサルタントとして働く佐藤です。
アメリカで最初に購入する住宅、「スターターホーム」を見つけるのが難しくなっています。
ここ5年間の不動産価格の急上昇により、特に初めての購入者にとって、手頃な価格で状態の良い物件を探すのは「干し草の山の中で針を探すようなもの(needle in a haystack)」になっています。
けれどの最近、「待機組」だった人にとっては、市場に戻るチャンスが訪れているかもしれません。
「今、市場にはスターターホームが再び増加し始めている」
という専門家の意見もありますが、そもそもスターターホーム(Starter Home)とは何でしょうか?
簡単に言えば「初めて購入する住宅」のことです。
価格が手頃で、すぐに入居可能な小型の一戸建て住宅を指します。
けれども最近では、この「手頃な価格」が問題になっています。
以前はスターターホームだった物件でも、今では価格が上昇し、予算を大幅に超えることが多くなっているのです。
また、建築業者がスターターホームの建設に消極的な理由として、土地価格とインフラ整備のコストが急騰していることが挙げられます。
特に土地の価格は、ここ10年でインフレ率の4倍近く上昇しているため、小規模な住宅では利益が出にくくなっています。
さらに最近では、資材や労働コストの上昇により建設コストも高まっていることから建築業者は大型住宅を優先し、小規模なスターターホームはますます減少しているわけです。
けれども経済的なモビリティを促進するためには、スターターホームの建設促進が不可欠です。
では、どのようにすればスターターホームを見つけることができるでしょうか。
ここでは、具体的な4つのステップをご紹介します。
【1.予算を決める】
まずはオンラインの住宅ローン計算機を使って、収入や貯蓄、負債に基づき予算を設定します。
【Mortgage Calculator】を利用すると良いと思います。
【2.プリアプルーバルレターを取得】
住宅ローンの事前承認を取得することで、競争の激しい市場でもスムーズに購入が進められます。
また、ローンの事前承認があれば売主に本気度を伝えることができます。
【3.オンラインで探す】
物件探しはオンラインが便利です。
希望の価格帯や物件タイプを絞り込み、効率的に探しましょう。
スターターホームとしておすすめの価格帯は$200,000〜$350,000です。
【4.地元エージェントを探す】
地元の頼れるエージェントを見つけ、常に相談しながら物件探しを進めてください。
専門家は初めての購入者が見落としがちな物件を提案してくれることもあります。
ちなみに、以下が現在スターターホーム市場で注目されている都市です。
都市 | 価格 | 在庫数 | 在庫増減 (2020年比) | 価格変動 |
---|---|---|---|---|
Miami, FL | $349,820 | 6,833戸 | +73.4% | +60.7% |
New York, NY | $620,197 | 11,159戸 | -34.2% | +41.6% |
Tampa, FL | $309,500 | 8,124戸 | +48% | +49% |
Houston, TX | $249,252 | 9,044戸 | +50.1% | +33.8% |
Atlanta, GA | $275,600 | 7,502戸 | +60% | +47% |
Fort Myers, FL | $349,820 | 6,833戸 | +73.4% | +60.7% |
Dallas, TX | $249,739 | 7,232戸 | +55% | +44% |
Chicago, IL | $260,000 | 5,500戸 | -40% | +32% |
Los Angeles, CA | $751,723 | 6,003戸 | +30% | +57% |
Phoenix, AZ | $350,120 | 7,250戸 | +70% | +50% |
かくして、スターターホーム市場に再び活気が戻りつつあります。
興味のある方は、ぜひこの機会を逃さないよう検討してみてはいかがでしょうか。
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